食べ物創世記ファンタジー シリーズ

新雪小太郎

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お好み焼き創世記

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お好み焼き創世記 ~江戸の鉄板革命~
江戸時代中期。江戸の町は活気に満ち、人々の暮らしが日々進化していたが、庶民の間で「早くてうまい料理」が求められる時代でもあった。そんな中、ひとりの若者が町の食文化に革命を起こす物語が始まる。
登場人物
鉄之助(てつのすけ):鉄板職人の息子。発明好きで失敗ばかりだが、食べることへの情熱が人一倍強い。
お琴(おこと):鉄之助の幼なじみで、駄菓子屋を営む気立てのいい娘。よく鉄之助の実験に巻き込まれる。
大黒屋宗兵衛(だいこくやそうべえ):町一番の豪商。鉄之助の奇妙な発明を興味深く見守る。
鉄板の使い道
ある日、鉄之助が父親の工房で見つけた大きな鉄板を磨きながらつぶやく。
「こんな立派な鉄板、鍋や釜だけやなく、もっと楽しいことに使えへんかなぁ?」
お琴が苦笑しながら言う。
「また妙なこと考えてるんやなぁ。でも、どうせまた失敗するやろ?」
「失敗は成功の母って言うやろ!お琴、ちょっと付き合ってや!」
お好み焼きの発明
鉄之助は駄菓子屋のお琴のところから小麦粉を分けてもらい、鉄板の上に混ぜた粉を流して焼いてみた。しかし、味が単調でうまくいかない。
次に使ったのは、近所の魚屋でもらった「くずれたタコ」。鉄板の上にタコを乗せ、粉を流し、青のりと削り節をかけてみた。香ばしい匂いが広がると、お琴が驚く。
「これ、めっちゃええ匂いやん!どれ、味見させてや!」
お琴が一口食べて叫ぶ。
「これ、うまい!ほんまにうまいわ、鉄之助!」
名前の由来
試行錯誤の末、鉄之助は「好きな具材を好きなように混ぜて焼く」スタイルを確立した。町の人々に振る舞うと、たちまち評判となる。ある日、大黒屋宗兵衛が言った。
「ほう、これはまさに“お好み”で焼く料理だな。」
鉄之助は嬉しそうに笑う。
「“お好み焼き”か!これからはその名前にするわ!」
広まる庶民の味
鉄板一枚で手軽に焼け、具材も工夫次第で楽しめる「お好み焼き」は江戸の庶民に爆発的に広まった。そして、町の至る所に鉄板が並び、鉄之助は「お好み焼きの父」と呼ばれるようになった。
エピローグ
時が経ち、鉄之助は町の人々に愛されながら自分の店を構える。そこでお琴が言う。
「鉄之助、これからも新しい料理考えるん?」
「もちろんや!お好み焼きだけやなく、次は甘いもんとか…“あんこ焼き”とかどうや?」
二人の笑い声が江戸の町に響く中、「お好み焼き」はさらに多くの人々に受け継がれ、やがて全国に広まっていくのであった。
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