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第ニ章
十三話 世界の行方は…
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転移で集落に帰還したレフトたち。
負傷したアレサをすぐに診療所に運ぶ。
「ちょっとちょっと、これはっ…」
「…強敵がいたわ……」
ホープはすぐに診察台にアレサを寝かすように指示。
診療所は休日だったため患者がいないのが救いである。
ヴァンとキバが看護師を連れてきて緊急の手術が始まる。
レフトたちは外で待機ということとなった。
「奥様を傷つけるとは…かなりの手練れだったのでしょうか」
「ああ、伝説のドラゴンマスターだったよ。初見は原生林の施設に残存する兵器かと思ったが……竜を従えた姿は明らかに別人……それになにやら奥様と因縁があったように見えました」
考え込む三人。
「ドラゴンマスターは我々龍人の里にはあまり良い印象はありません。むしろ竜を封印して支配した者と伝わっております。ですが竜はかつて暴虐だったので何とも言えませんが…」
「魔石が埋め込まれた兵器だろうが、ドラゴンマスターだろうが、妻と因縁があるなら何とかしないとね…夫として…だけどあのフラットという人物がどうもわからないんだ」
「はい、奥様が回復されたら事情を聞きましょう」
「ヴァン、翠の宿の地下から感じたものだけど…」
「邪悪な何かです。そこの破壊を望んでいたドラゴンマスターはおそらく正義です。奥様と確執があったとしても、やっていることは世界の平和に繋がるかと…」
「そうなんだよね。あのまま戦闘が続きフラットが倒れたらオメガたちは躊躇なくアレサを攻撃していた。それは復興機関と争うことを意味する」
腕組みをして悩むレフト。
キバが飲み物を持ってきて二人に渡す。
「ありがとうキバ」
「ドラゴンマスターの目的は世界の平和なんでしょうか?ならば我々や機関と争うことはないかと…」
キバは正論を述べる。
「こりゃわからんわ」
レフトは飲み物を手に取る。
「そうですね。機関の三人が言ってたように危険地帯が無くなったことを素直に喜びましょう」
ヴァンも飲み物を口にする。
「お二人も少し休んだほうがいい。先生に頼まれて、飲み物に睡眠薬を入れました」
「えっ…」
飲み物を吹き出す二人。
「ちょっと…」
「…いかん…そう言われると急に…」
ガタンと飲み物を落とし倒れる二人。
「しばしおやすみなさいませ」
復興機関本部。
「以上です」
「お疲れ様でした。今後については後程」
「はっ」
機関に戻った三人は上層部へ報告を済ませた。
「レフトーラさんと争うことにならずひと安心でしたよ」
「…それ…嫌味かしら」
ソロモンに悪態をつくニナ。
「まさか、こう見えても私はレフトーラさんに憧れているんです」
「…ふ~ん」
「ニナ、まあ話を聞こう」
そっぽを向くニナを説得するオメガ。
「復興機関レフトーラと皆さんの名は世界の誰もが知っています。そんな存在に近づきたいと思い、私は鍛練をし空間を支配する能力を身につけました」
「その能力があれば十分でしょう。あんたは強いわよ」
「うむ、ニナの言う通りだ。事実君は私を圧倒したではないか」
「自分では強いとかはわかりませんが…能力を習得しても、皆さんと肩を並べることはできなかった」
「えっ…」
「カレンに…負けました」
「ちょっと何でカレンが出てくるのよ」
「うむ、カレンがレフトと組みたいって言った時があった。君もその口かな」
「はい、一度でいいから組んで依頼を受けたかったんです。ですがそれでカレンとトラブルになり…結局決闘に負けてゼットさんに言いくるめられました」
肩を落とすソロモン。
「あんた苦労してんのね…カレンに刃を向けた功績は認めるわよ」
「うむ」
オメガがソロモンの肩を叩く。
「君は強い。戦闘面は十分なのだから今度は精神だ。リーダーシップと謙虚に発言することを学ぼうぞ」
「オメガさん」
「シーキヨのレンに会いにいこう」
「はい」
歓喜するソロモン。
「ちょっとオメガ。レンに会わせたらあいつは発狂しちゃうわよ?私は止めたからね」
「心配ない。レンと会うことでレンもソロモンもお互いがアップデートできる、任せろニナ」
なにやらレフトっぽい仕草をするオメガ。
「なにレフトのマネなんかしてんのよ」
「うむ、ニナがさびしいかと」
「そうね…レフトと少し話がしたいわね。あの時、私は銃口を彼に向けられなかったわ」
「うむ、だがそれはレフトとて同じ。だからこそすぐに転移したのだろう」
二人の会話にソロモンも加わる。
「私はレフトーラさんを討ちたくはない。というか…討てないです」
「…あんたキャラ変わってるわよ…」
「うむ」
「えっ」
「ともかく私たちはシーキヨへ行きましょう。何かあれば緊急の連絡が入るだろうし、そうなるまでは自由に行動しましょう」
少しずつニナたちの新しいチームは形になりつつある。
圧倒的な力を持ちながらも、魔力がさらに高まりつつある世界最強のレフト。
底知れない実力と相手を見切ることに長け、遠近両方に特化した死角なき戦闘力を持つニナ。
あらゆる武器を繰り出し、使いこなす戦神、人とは違う戦い方が可能なアンドロイドオメガ。
短期決戦の近接戦ではレフトやオメガを圧倒できる無双のアレサ。
心の牙を折られて去った悪魔のロード。
謎の三人組の一人。
白銀の竜を従え特殊な剣を持つドラゴンマスターフラット。
実力など一切不明だが、強者と噂されるトップオブザワールド。
原生林に住まう凶悪なものから温厚なものまで多数存在する幻獣。
姿を潜める邪悪な存在たち。
世界は様々な強者がおり世界を守る者、破壊する者など、力あるものたちが衝突するのは必然である。
強者がひしめく世界の行方は…。
復興機関を離れたレフトの新たなる物語が始まる。
負傷したアレサをすぐに診療所に運ぶ。
「ちょっとちょっと、これはっ…」
「…強敵がいたわ……」
ホープはすぐに診察台にアレサを寝かすように指示。
診療所は休日だったため患者がいないのが救いである。
ヴァンとキバが看護師を連れてきて緊急の手術が始まる。
レフトたちは外で待機ということとなった。
「奥様を傷つけるとは…かなりの手練れだったのでしょうか」
「ああ、伝説のドラゴンマスターだったよ。初見は原生林の施設に残存する兵器かと思ったが……竜を従えた姿は明らかに別人……それになにやら奥様と因縁があったように見えました」
考え込む三人。
「ドラゴンマスターは我々龍人の里にはあまり良い印象はありません。むしろ竜を封印して支配した者と伝わっております。ですが竜はかつて暴虐だったので何とも言えませんが…」
「魔石が埋め込まれた兵器だろうが、ドラゴンマスターだろうが、妻と因縁があるなら何とかしないとね…夫として…だけどあのフラットという人物がどうもわからないんだ」
「はい、奥様が回復されたら事情を聞きましょう」
「ヴァン、翠の宿の地下から感じたものだけど…」
「邪悪な何かです。そこの破壊を望んでいたドラゴンマスターはおそらく正義です。奥様と確執があったとしても、やっていることは世界の平和に繋がるかと…」
「そうなんだよね。あのまま戦闘が続きフラットが倒れたらオメガたちは躊躇なくアレサを攻撃していた。それは復興機関と争うことを意味する」
腕組みをして悩むレフト。
キバが飲み物を持ってきて二人に渡す。
「ありがとうキバ」
「ドラゴンマスターの目的は世界の平和なんでしょうか?ならば我々や機関と争うことはないかと…」
キバは正論を述べる。
「こりゃわからんわ」
レフトは飲み物を手に取る。
「そうですね。機関の三人が言ってたように危険地帯が無くなったことを素直に喜びましょう」
ヴァンも飲み物を口にする。
「お二人も少し休んだほうがいい。先生に頼まれて、飲み物に睡眠薬を入れました」
「えっ…」
飲み物を吹き出す二人。
「ちょっと…」
「…いかん…そう言われると急に…」
ガタンと飲み物を落とし倒れる二人。
「しばしおやすみなさいませ」
復興機関本部。
「以上です」
「お疲れ様でした。今後については後程」
「はっ」
機関に戻った三人は上層部へ報告を済ませた。
「レフトーラさんと争うことにならずひと安心でしたよ」
「…それ…嫌味かしら」
ソロモンに悪態をつくニナ。
「まさか、こう見えても私はレフトーラさんに憧れているんです」
「…ふ~ん」
「ニナ、まあ話を聞こう」
そっぽを向くニナを説得するオメガ。
「復興機関レフトーラと皆さんの名は世界の誰もが知っています。そんな存在に近づきたいと思い、私は鍛練をし空間を支配する能力を身につけました」
「その能力があれば十分でしょう。あんたは強いわよ」
「うむ、ニナの言う通りだ。事実君は私を圧倒したではないか」
「自分では強いとかはわかりませんが…能力を習得しても、皆さんと肩を並べることはできなかった」
「えっ…」
「カレンに…負けました」
「ちょっと何でカレンが出てくるのよ」
「うむ、カレンがレフトと組みたいって言った時があった。君もその口かな」
「はい、一度でいいから組んで依頼を受けたかったんです。ですがそれでカレンとトラブルになり…結局決闘に負けてゼットさんに言いくるめられました」
肩を落とすソロモン。
「あんた苦労してんのね…カレンに刃を向けた功績は認めるわよ」
「うむ」
オメガがソロモンの肩を叩く。
「君は強い。戦闘面は十分なのだから今度は精神だ。リーダーシップと謙虚に発言することを学ぼうぞ」
「オメガさん」
「シーキヨのレンに会いにいこう」
「はい」
歓喜するソロモン。
「ちょっとオメガ。レンに会わせたらあいつは発狂しちゃうわよ?私は止めたからね」
「心配ない。レンと会うことでレンもソロモンもお互いがアップデートできる、任せろニナ」
なにやらレフトっぽい仕草をするオメガ。
「なにレフトのマネなんかしてんのよ」
「うむ、ニナがさびしいかと」
「そうね…レフトと少し話がしたいわね。あの時、私は銃口を彼に向けられなかったわ」
「うむ、だがそれはレフトとて同じ。だからこそすぐに転移したのだろう」
二人の会話にソロモンも加わる。
「私はレフトーラさんを討ちたくはない。というか…討てないです」
「…あんたキャラ変わってるわよ…」
「うむ」
「えっ」
「ともかく私たちはシーキヨへ行きましょう。何かあれば緊急の連絡が入るだろうし、そうなるまでは自由に行動しましょう」
少しずつニナたちの新しいチームは形になりつつある。
圧倒的な力を持ちながらも、魔力がさらに高まりつつある世界最強のレフト。
底知れない実力と相手を見切ることに長け、遠近両方に特化した死角なき戦闘力を持つニナ。
あらゆる武器を繰り出し、使いこなす戦神、人とは違う戦い方が可能なアンドロイドオメガ。
短期決戦の近接戦ではレフトやオメガを圧倒できる無双のアレサ。
心の牙を折られて去った悪魔のロード。
謎の三人組の一人。
白銀の竜を従え特殊な剣を持つドラゴンマスターフラット。
実力など一切不明だが、強者と噂されるトップオブザワールド。
原生林に住まう凶悪なものから温厚なものまで多数存在する幻獣。
姿を潜める邪悪な存在たち。
世界は様々な強者がおり世界を守る者、破壊する者など、力あるものたちが衝突するのは必然である。
強者がひしめく世界の行方は…。
復興機関を離れたレフトの新たなる物語が始まる。
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