フィガーシュッド

あいき

文字の大きさ
2 / 8

学園編

しおりを挟む
フィガーシュッド~学園編2~

北関東フィガーシュッド・市手野川学園。(してのがわ)

フィガーシュッドの学校は全国に12校存在する。
北から、北海道、福島、栃木、東京、長野、静岡、大阪、香川、広島、宮崎、沖縄、そして、まだ名前の無い無人島に一つある。
北関東フィガーシュッド・市手野川学園はその中の栃木にある学園だ。
今は12校しかないが、いずれは全都道府県に学園を建てるらしい。


1年A組が俺のクラス。
入学式当日から教室内はピリピリとしていた。
何故なら夏に東京で大会があるからだ。
そう、だからみんな敵同士って訳。
ホントくだらねぇ。
まぁ、中には俺みたいにあんま大会に興味のない奴も居るみたいだけど。
そして、そんなピリピリした空気に馴染めない奴らは自然と一箇所に集まっていた。

希唯明「…で、何で俺の席の周りに集まってんだよ。」
苺「いいじゃないの、別に。」
桐生「そうだぜ希唯明っ。仲良くしようぜーぃ。」

桐生 刀李(きりゅう とうり)
つい数分前に初めて会ったってのに、この接し方。
俺とは間逆の性格って感じだな。

大門「グーグーグー。」

このヒキガエルの様な鳴き声をだしているのが帝 大門(みかど だいもん)
こんな時に寝てるのだから、性格的にマイペースなのか、めちゃくちゃ寝るのが好きなのかどっちかだろう。
いや、どっちもかもな…。

で、今苺と喋ってるのが山田 花(やまだ はな)、俺と苺とは小学から一緒で、小学3年の時に名前の事でいじめられていた所を苺に助けてもらってからずっと苺にくっついている。


希唯明「久しぶりだな山田っ。」
花「え、あ、ひ、久しぶり希唯明君。」
苺「ちょっと花が怖がってるじゃない。だから前からその無愛想な顔、治しなさいって言ってるんじゃない、進歩しないわね。」
希唯明「これは生まれつきだ。文句があるなら親に言えって、前から言ってるじゃないか。」
苺「アンタねぇ…。」
希唯明「なんだ?やるか?じゃあ表でろ。」
花「あ、あ、あわわわぁ…。」
苺「上等よっ!ぎったんぎったんにしてやるんだから。」
希唯明「…。」

こいつ、ホント昔から冗談通用しねぇよな。
まぁ面白いからいいけど。

希唯明「よしっじゃあさっさと行けっ、俺は行かねぇけど。」
苺「はぁ?アンタが表でろって言ったんでしょ?」
希唯明「あぁ、確かに言った。でも俺は出るとは一言も言ってねぇ。」
苺「ぬぬぬぬ~。」
花「へびちゃん…。」
希唯明「ほらっ、お前の所為で山田がビビってるぞ。」
苺「なっ…もういいっ。」
花「あっ、へびちゃん待って。」
希唯明「おーい。どこ行くんだよ。」
苺「トイレよっ!バカ、アホっ、変態っ。」

んー、流石に、今日の苺いじりはやり過ぎたな笑
後で謝るのが吉だな。

因みに山田が言っていた『へびちゃん』とは、小学の時の苺のあだ名、へびいちごから取ったもので、未だに山田だけはそう呼んでいるらしい。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

魅了の対価

しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。 彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。 ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。 アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。 淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...