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学園編
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フィガーシュッド~学園編6~
一体何が起こってるのか。
それは場内にいる俺らの敵チーム以外の全ての人がそう思っているだろう。
佐内自身から出た水蒸気によって佐内の姿は見えなくなり始めた。
そして、徐々にいや、見えなくなってからほんの数秒で佐内の周りの水蒸気が消え始め…。
ここまで戦ってきて初めて佐内が口を開きだした。
佐内「やっぱり明らかに勝ちを確信した奴を一気に、負けと言う言葉を思い出させるのは快感に等しい。」
桐生「う、嘘だろ…お、お前…誰だ?」
そこに現れたのは水蒸気に包まれる前の小柄ではあるが重量級の佐内では無く、体の脂肪は筋肉へと変わり身長まで伸び、顔も別人の佐内 成斗?がいた。
希唯明「なっ、なんだよあの能力。いくらなんでも俺の想像超えすぎだろ。何かあるとは思ったが、ここまでとはな…。メッチャカッコよくなってるし。」
苺「人って痩せただけでこうも変わるもんなの?結構イケメンじゃない。」
花「えっと、二人ともそんな事よりちょっとくらいは桐生君の事心配してあげた方が…。」
佐内「さっきまでのお返し、存分にさせてもらうぞ。」
そう言うと一気に桐生との距離を詰める佐内。
はやい。
桐生の様に能力を活かしてスピードを上げている訳では無さそうだ。
今の佐内はとにかくとんでもない身体能力を手に入れたらしい。
桐生自身も能力を使い、後ろに交わしたつもりだったらしいが、それよりも遥かに速い。
佐内は桐生にぴったりとくっついている。
佐内「遅い。もっと本気で動いてみろ。そうすりゃ、手加減している俺になら勝てるかもしれないぞ。」
桐生「なんだと、ふざけんなっ。いい気になってんじゃ、ねぇぞっ。」
と言って爆発の衝撃によって物凄いスピードとパワーになるあのパンチを繰り出すも…。
佐内「同じ技が通用するか…。はぁ、ガッカリだ。今度は俺から攻撃させてもらうぞ。」
全部で12発の攻撃を全て交わした佐内。
その12発目のパンチを交わした後、佐内は桐生の顔を右手で掴んだ。
そして、軽々と持ち上げたかと思うと…。
グググググっ
奇妙な音とともに、佐内の脇腹から腕が左右二本ずつ生えてきた。
気持ち悪い。
佐内「キブ・バック・ダブル。」
何を言っているのかは聞こえはしなかったが何かをつぶやき、佐内は拳を強く握った。
そして、その四つの拳で自分が桐生にやられた様に殴打し始めた。
さっきの桐生の攻撃よりも、早く、強い。
マズイ。
希唯明「桐生っ。もういい、降参しろっこのままじゃお前殺されんぞ。」
殺しまでは流石にされないとは思ったが俺はそう叫んだ。
佐内「だとよ。どうする降参するか?」
俺の言葉を聞き、一度攻撃を止め桐生の顔を掴み上げたまま佐内は桐生に降参を促した。
桐生「ふ、ふざけんな。するわけ…ねぇだろ…攻撃を止めたこと…後悔…させてやるぜ。」
佐内「往生際の悪い奴だ。」
誰もがもう、勝負はついたと思っていた。
しかし、桐生は…。
チンッ
佐内「ん?何の音…。」
キーン
突如場内一帯が光に包まれた。
桐生「目隠ししてくれててサンキュー。おかけで俺は目くらましされずに済んだぜ。」
数秒間、桐生以外の誰もが目くらましを、くらいフラついてた。
そして、ゆっくりと目が慣れだした時…。
佐内「くっ、小賢しい真似しやがって。どこだっ、どこへいった。」
桐生「ここだ。思ったより早く視界が戻ったみたいだったけど…数秒あれば十分。」
佐内の振り向く先に桐生の姿はあった。
佐内「な、貴様その攻撃の為にさっきの目くらましをしたってのか。」
桐生「ただの悪あがきだとでも思ったか?さぁ、そろそろ終焉を迎えようぜ。」
一体何が起こってるのか。
それは場内にいる俺らの敵チーム以外の全ての人がそう思っているだろう。
佐内自身から出た水蒸気によって佐内の姿は見えなくなり始めた。
そして、徐々にいや、見えなくなってからほんの数秒で佐内の周りの水蒸気が消え始め…。
ここまで戦ってきて初めて佐内が口を開きだした。
佐内「やっぱり明らかに勝ちを確信した奴を一気に、負けと言う言葉を思い出させるのは快感に等しい。」
桐生「う、嘘だろ…お、お前…誰だ?」
そこに現れたのは水蒸気に包まれる前の小柄ではあるが重量級の佐内では無く、体の脂肪は筋肉へと変わり身長まで伸び、顔も別人の佐内 成斗?がいた。
希唯明「なっ、なんだよあの能力。いくらなんでも俺の想像超えすぎだろ。何かあるとは思ったが、ここまでとはな…。メッチャカッコよくなってるし。」
苺「人って痩せただけでこうも変わるもんなの?結構イケメンじゃない。」
花「えっと、二人ともそんな事よりちょっとくらいは桐生君の事心配してあげた方が…。」
佐内「さっきまでのお返し、存分にさせてもらうぞ。」
そう言うと一気に桐生との距離を詰める佐内。
はやい。
桐生の様に能力を活かしてスピードを上げている訳では無さそうだ。
今の佐内はとにかくとんでもない身体能力を手に入れたらしい。
桐生自身も能力を使い、後ろに交わしたつもりだったらしいが、それよりも遥かに速い。
佐内は桐生にぴったりとくっついている。
佐内「遅い。もっと本気で動いてみろ。そうすりゃ、手加減している俺になら勝てるかもしれないぞ。」
桐生「なんだと、ふざけんなっ。いい気になってんじゃ、ねぇぞっ。」
と言って爆発の衝撃によって物凄いスピードとパワーになるあのパンチを繰り出すも…。
佐内「同じ技が通用するか…。はぁ、ガッカリだ。今度は俺から攻撃させてもらうぞ。」
全部で12発の攻撃を全て交わした佐内。
その12発目のパンチを交わした後、佐内は桐生の顔を右手で掴んだ。
そして、軽々と持ち上げたかと思うと…。
グググググっ
奇妙な音とともに、佐内の脇腹から腕が左右二本ずつ生えてきた。
気持ち悪い。
佐内「キブ・バック・ダブル。」
何を言っているのかは聞こえはしなかったが何かをつぶやき、佐内は拳を強く握った。
そして、その四つの拳で自分が桐生にやられた様に殴打し始めた。
さっきの桐生の攻撃よりも、早く、強い。
マズイ。
希唯明「桐生っ。もういい、降参しろっこのままじゃお前殺されんぞ。」
殺しまでは流石にされないとは思ったが俺はそう叫んだ。
佐内「だとよ。どうする降参するか?」
俺の言葉を聞き、一度攻撃を止め桐生の顔を掴み上げたまま佐内は桐生に降参を促した。
桐生「ふ、ふざけんな。するわけ…ねぇだろ…攻撃を止めたこと…後悔…させてやるぜ。」
佐内「往生際の悪い奴だ。」
誰もがもう、勝負はついたと思っていた。
しかし、桐生は…。
チンッ
佐内「ん?何の音…。」
キーン
突如場内一帯が光に包まれた。
桐生「目隠ししてくれててサンキュー。おかけで俺は目くらましされずに済んだぜ。」
数秒間、桐生以外の誰もが目くらましを、くらいフラついてた。
そして、ゆっくりと目が慣れだした時…。
佐内「くっ、小賢しい真似しやがって。どこだっ、どこへいった。」
桐生「ここだ。思ったより早く視界が戻ったみたいだったけど…数秒あれば十分。」
佐内の振り向く先に桐生の姿はあった。
佐内「な、貴様その攻撃の為にさっきの目くらましをしたってのか。」
桐生「ただの悪あがきだとでも思ったか?さぁ、そろそろ終焉を迎えようぜ。」
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