[完結]おっさん、異世界でスローライフ はじめます 2 〜猫耳少女とふしぎな毎日~

桃源 華

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番外編

ビビSP2話 ビビ、耕す。すべてを

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「おーっし! 今日も耕すぞー!!」

朝から響く元気な声とともに、鍬を担いだ猫耳娘・ビビが村を駆け抜けていった。

「また畑でも増やす気か……?」

レオンが顔をしかめたのも無理はない。
最近、村の地形が日々ビビの耕作で変わってきているのだ。

「おはよーレオン! 今日の目標は“村の東半分”だよ!」

「ざっくり言いすぎだろ!? それ、もう畑じゃなくて大陸だぞ!?」


🐈🐾 🐾 🐾

【場所:村の広場(かつての)】

「あれ? 広場の石畳、なくなってない?」

ミュリが首をかしげる。
よく見ると、広場はほぼ畑に変貌していた。

「ビビが『土の下に宝がある気がする』って言って、全部耕しちゃったのにゃ」

「宝なんて、あるわけ――」

「ほらっ、でっかいカブ見つけた!!」

「宝、あったわ……!」

🐈🐾 🐾 🐾

【場所:村長の家の裏庭(だった)】

「わしの薬草花壇が……ビビちゃんに“深耕”されておるぅ!!」

村長が涙目になっていた。

「これはね、魔力を使った“超深層耕し”って技なの!」

「やめろ、その技名がもう嫌な予感しかしないんだよ!!」

ビビの鍬が地面に突き刺さるたび、地面が小さく震える。
気がつけば、家の土台まで耕され始めていた。

「このままじゃ村ごと耕される……!!」

「“土台から暮らしを見直す”って言ったら、本当に見直してしまったパターンにゃ」

🐈🐾 🐾 🐾

【場所:ノアの研究所跡地】

「……ここも耕されたか」

ノアがフラットに言った。
研究所は先日の爆発で屋根が飛び、今は“屋外研究場”として再建中だったが――

「なんでビーカーが全部埋まってるの?」

「ガラス片は鋤き込むと栄養になるって、ビビが……」

「ならねぇよ!! 畑が錬金術になるぞ!!」

🐈🐾 🐾 🐾

【場所:森の入り口】

「この辺りも開墾したら、村がもっと広がるよね!」

「森はやめとけ! 森には魔獣もいるし、バランス壊れるぞ!」

「でも“開拓の音”が好きって、リスさんが言ってた」

「会話できるのかリス!?」

🐈🐾 🐾 🐾

【その日の夕方】

村の風景が一変していた。

あちこちに“新しい畑”ができ、村の形が微妙に変わっている。
村人たちは疲れ果て、広場(仮)で座り込んでいた。

「ふー……今日もよく耕した……!」

満足げにビビが鍬を立てていた。

「なあ、ビビ……明日は何を耕す気だ?」

レオンが恐る恐る尋ねる。

「えーっと、心! みんなの心を耕したい!!」

「名言っぽいけど、絶対ろくなことにならないってわかる!!」

ミュリがぽつりと言った。

「……明日、レオンの寝床が畑になってる予感がするのにゃ」

「おい、それだけはやめろよ!? 寝て起きたらトマト畑とか嫌すぎるからな!?」
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