[完結]不吉な双子と呼ばれた妹ですが、巫女になって兄をざまぁします〜迷信を打ち破ったら、なぜか溺愛されました〜

桃源 華

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第1章 双子の呪いと兄妹の運命

第10話 妹が古文から知った禁断の真実

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深夜。
 神殿の奥、誰も近づかぬ書庫の扉を、私は静かに押し開けた。
 兄様の即位から幾日も経たぬうちに、領内は重く沈んでいる。
 ──「二十五年後に家が断絶する」。
 その囁きが、民の口々に広がって
いた。

 私は、どうしても確かめたかった。
 本当に、避けられぬ運命なのか
どうかを。

☆。.:*・ ♊️ ᯓ ⭐️

 古びた巻物を開くと、乾いた
紙の匂いが鼻を刺した。
 蝋燭の炎が揺れ、古文字の影が壁
に踊る。

「……“双子は王国に破滅をもたらす”……」

 目を走らせるごとに、背筋が
冷える。幾代も前から、同じ言葉が
繰り返されている。

 そして──一節に目が留まった。

 ――《双子の片割れを生贄に
捧げれば、断絶は免れる》

 息が詰まり、震える指で巻物を
握りしめた。
 胸の奥で、心臓が鋭く鳴り響く。

「……そんな……」

 生贄。
 つまり、どちらかが犠牲になら
ねばならないというのか。
 兄様か、私か。

☆。.:*・ ♊️ ᯓ ⭐️

 その瞬間、背後から声がした。

「見つけてしまったのだな」

 振り返ると、老神官セリウスが
影に立っていた。
 彼の顔は深い悲しみを帯びている。

「セレナ……その文を、決して兄には
伝えるな。
 知らぬ方が、彼は救われる」

「ですが……兄様は領主です。知ら
なければ、民を守れません!」

 私の声は震えていた。
 けれど、セリウスは静かに首を
振った。

「知ることが必ずしも救いとは
限らぬ。真実は時に、魂を壊す」

 炎に照らされた古文書の文字が、
赤黒く歪んで見える。
 私は視線を逸らせず、涙が滲んだ。

☆。.:*・ ♊️ ᯓ ⭐️

 その夜、私はひとり眠れずに
祈った。兄様を救いたい。
 だが、私の存在こそが滅びを
呼ぶのだとしたら──。

 揺れる蝋燭の炎に、ひとつの
幻が映った。
 血に濡れた短剣と、倒れ伏す
兄様の姿。

「いや……違う……必ず、変えてみせる……!」

 私は両手を胸に組み、震える声
で誓った。
 禁断の真実に抗うために。
 兄様を犠牲にせず、領地をも
救う道を──必ず見つける、と。

 闇の中で囁く古文の言葉は、
まるで私を試すかのように
響き続けていた。

♊️キャラクター紹介♥:.。
≡目次からどうぞ🗝
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