[完結]おっさん、異世界でスローライフはじめます 〜猫耳少女とふしぎな毎日〜

桃源 華

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第34話:新たな商売戦争!

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「にゃ~~ふっ!」

「おい、ミュリ! 
また店の中で猫キックの
練習するな!」

レオンの叫び声が店内に
響き渡るが、ミュリは
相変わらず宙を舞い、
猫キックのポーズを
決めていた。

「にゃはは、レオン! 
この蹴りがあれば
シュトラウス商会も
ひとたまりもないにゃ!」

「いや、だから戦う方向性が
違うんだって!」

昨日、市場で試食販売を
成功させ、シュトラウス
商会の模倣品との差を
客たちに示すことができた。
だが、あのグレゴールの
余裕ぶりが気になる。

(……次の手を考える、か。)

グレゴールは決して無策
ではないはずだ。ならば、
こっちも次の一手を用意
しておくべきだろう。

「にゃにゃ? レオン、
また難しい顔してるにゃ?」

「うん、シュトラウス商会が
何を仕掛けてくるのか
考えてた。」

「にゃふん……よし! 
ミュリはその間におやつを
食べるにゃ!」

「お前はちょっとは
危機感を持て!」

ミュリはまるで関係ない
ように、店の奥からクッキー
を取り出してボリボリと
食べ始めた。

(……こいつ、
本当に呑気だな。)

しかし、そんなミュリの
無邪気さにレオンは
少しだけ肩の力を抜く。



グレゴールの新たな策略

「にゃ~、レオン! 
市場で変な噂が流れてる
にゃ!」

「なんだって?」

レオンたちは急いで市場へ
向かった。すると、
露店の客たちがひそひそと
話しているのが聞こえた。

「なんでも、あのスパイス、
体に良くない成分が
入ってるらしいぞ。」

「えっ、本当? 
でも昨日食べたら
美味しかったけど……。」

「いや、あのシュトラウス
商会の人が言ってたんだ。
品質管理が甘いとか。」

「そ、そんな……。」

(やっぱり来たか……!)

グレゴールは悪評を流す
作戦に切り替えたらしい。
客の不安を煽り、
レオンたちのスパイスを
疑わせる……商売では
よくある手口だ。

「にゃ~~~! 
ひどいにゃ!」

「まあ、予想はして
たけどな。」

レオンは落ち着いていたが、
対策を考えねばならない。



逆転の秘策!

「ミュリ、試食販売を
強化するぞ。」

「にゃ? もっと食べさせる
にゃ?」

「そうだ。そして今度は、
お客さんに『スパイスの
効能』も説明する。」

レオンのスパイスは、
ただ香りや味がいいだけ
でなく、健康にも良い成分
が含まれている。市場の客
にそれを知ってもらえば、
悪評を吹き飛ばせるはずだ。

「にゃふ~~! 
さすがレオンにゃ!」

「よし、じゃあ試食販売
をやるぞ!」



試食販売、再び!

「さあ、お客さん! 
ぜひこのスパイスを
試してみてください!」

「え、でも……
なんか悪い噂が……。」

「それ、シュトラウス商会
の人が言ってません
でした?」

「えっ!? 
そうだけど……?」

「実は、このスパイスには
体に良い効果があるん
です!」

レオンはスパイスの効能
を分かりやすく説明した。

「このスパイスには消化を
助ける成分が含まれて
るんです。だから、
食事の後に摂ると
胃もたれしにくくなり
ますよ!」

「へぇ、そうなの?」

「さらに、この香辛料は
血流を良くする効果も
あるんです!」

「おおっ、
それはすごいな!」

お客たちは興味を
示し始めた。

「にゃふ~~! 
ほら、おじさんも
食べるにゃ!」

「えっ!? 
あ、ああ……。」

ミュリは近くにいた
中年の男性にスパイスを
使ったスープを無理やり
飲ませた。

「おおっ!? 
なんだ、これは……
体がぽかぽかして
くるぞ!」

「にゃっふっふ、
ミュリのスパイス
パワーにゃ!」

(いや、
それ俺のスパイスな。)

こうして、レオンたちの
スパイスは再び市場の
評判を取り戻し始めた。



グレゴールとの対峙

「……やるな。」

またしても背後から声が
した。振り返ると、
そこにはグレゴールが
立っていた。

「お前……毎回背後から
登場するのやめろよ。」

「フッ、君のやり方には
感心するよ。」

グレゴールはゆっくりと
歩み寄る。

「だが、君はまだ甘い。」

「……何?」

「次の一手、楽しみに
しているよ。」

そう言い残し、グレゴールは
去っていった。

「にゃふっ!? また何か
仕掛けてくるにゃ!?」

「まあ、当然だろうな……。」

しかし、レオンは笑っていた。

(こっちも次の手を
打ってやるさ。)
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