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第1話 ねえ、いまくん
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4月末の涼しい夜も、宮澤くんは圧倒的だった。傷ついたプライドがじりじりと疼く。それなのに、なんの因果か僕と彼の二人で同じ駅へ向かう。
宮澤くんが話す言葉は難しい。お父さんが私立大学の哲学科の教授なんだって。英才教育。東京育ちのエリート。勝てっこない。ぐずぐずと歯切れの悪い恨み言が脳裏に浮かんでは消える。
宮澤くんと僕の間に、沈黙が下りた。街灯のまばらなキャンパスを歩く。
気を遣わせている。一浪したから僕が年上なのに。年下に甘えていると分かっていても、このまま言葉を交わさずにいたい気分だった。
「あ。星がよく見える」
僕に話しかけたわけではなかった。星がよく見えて嬉しいから、すっと口から出た言葉みたいだった。
「……火星かな?」
赤っぽいから言っただけ。たぶん僕の返事はいらないけど、居心地が悪いから何か言いたかっただけ。
「火星なの? 赤いから?」
「うーん。適当。でも恒星にしては明るい」
「なるほど! 伊藤くんは星に詳しいんだね」
「別に詳しくないよ。父がたまーに教えてくれた」
「素敵だねえ。伊藤くんは広島の出身?」
「そう。よく覚えてるね」
自己紹介で一度言っただけの出身地を覚えている宮澤くん。たまたま? 宮澤くんも広島にゆかりがある? それとも、宮澤くんは僕に興味を持っている?
「そう? 伊藤くんのご実家は、ここより星がよく見える?」
宮澤くんはちょんと小首を傾げて、僕の出身地を覚えていた理由は言わなかった。
「あー。実家は住宅街だから、むしろ大学より明かりが多いかなあ。ここ、暗いよねえ」
「暗いよねえ!」
「ちょっと歩けば畑と田んぼだから、そこは星が見えるよ」
「そこでお父さまに星のことを教わるんだ」
「子どもの頃はね」
「いいねえ」
会話はここで途切れた。僕から別の話題を振ってもいい流れだった。でも、なんだかとても気恥ずかしくて。僕は悩んだり嫉妬したり、ずっとうじうじしているのに、宮澤くんは気づかないフリで軽やかに話しかけてくれる。
年下なのに僕より人間ができてる。情けなくてポケットの中で手を握りしめる。爪が手のひらに食い込む。
でも、心にひとつ暖かい火が灯った。それは「宮澤くんはすごい」という素直な心の灯火だった。消してはいけない。嫉妬の風に攫われないように、大切に家まで持ち帰ろう。
もうひとつ、頭に引っかかっていること。星空についての名言を残した哲学者がいた気がする。あれ?
星空と、偉大な哲学者の名前と、隣を歩く秀才が、一本の線で結びついた。
「衣真くん、の『衣真』って、カント?」
そのときの僕は、よほど目を丸くしていたんだろう。衣真くんは口を押さえてくすくす笑った。
「そう! イマニュエル・カントの『イマ』だよ。よく気づいたねえ」
「星空がなんとかって名言、なかったっけ」
「『星空と我が内なる道徳法則を敬愛してやまない』ってやつだね」
「それだー!」
大哲学者の名を持つ青年は、くりっとした目をさらにまんまるに見開いて「おやおや」という顔をする。
「星空を見て気づいたの? 伊藤くん、なかなかに粋だねえ」
……衣真くんに初めて褒められた。
いや!! そんなのとんでもない思い込みじゃないか。衣真くんはいつだって、僕の拙い書評の美点を見つけてくれた。僕が、屁理屈をこねて素直に受け取らなかっただけで。
「いや、すごいね、素敵な由来だね」
取り繕う口調になってしまった。でも、衣真くんとの関係は僕がちゃんと修繕していかなくちゃ。
僕はこれまで衣真くんのかけてくれる言葉を無視してきた。なんて不誠実で幼い振る舞いだろう。これからは衣真くんに、心からの褒め言葉を贈りたい。それが埋め合わせになりますように。……ああ、もっと上手く話せたらいいのに。
「ううむ。カントが偉大すぎて、ぼくは名前負けの可能性がかなり高い」
天気予報の言い方で、でもカラッとした笑い声で言う。衣真くんの笑い方は晴れやかだなあ。知らなかった。いや、気づいてなかっただけか。
「カント……って何を言った人? いや、高校の世界史で名前を聞いただけで……」
衣真くんは唇をニーッと横に引いて笑ったけれど、その瞳は夜の歩道でも分かるくらいに探究心で輝いていた。
「一言では到底説明できない。一晩かけても無理かもしれない」
「そんなに!?」
僕は驚きをそのまま口に出した。衣真くんの前で格好を付けずに話すのは、想像していたよりずっと楽しかったから。地下鉄へ下る階段に僕の声が反響して、それもまた可笑しい。
「カントはいろんなことを言ったからねえ。入門書を読んだ方がいいよ。貸せるよ。読む?」
「読んでみようかな。難しい?」
哲学というだけで難しそうで、しかめ面になってしまった。衣真くんはけらけら笑って先に改札を通った。地下鉄のホームの青白い光の中で、衣真くんの笑顔は暖色みたいに明るい。
「読書会をしようか? あ! あとで打ち合わせよう」
ひらひらっと軽やかに手を振って、衣真くんはやってきた電車に乗った。僕と衣真くんの家は逆方向なのだ。
衣真くんと読書会。そもそも読書会って何をするんだろう。
でも今、衣真くんのことを知りたい。衣真くんの聡明さに触れたい。そう素直に思えた。少しくすぐったい「知りたい」気持ち。それが満たされそうな、嬉しい提案だった。
メッセージアプリを開いて、少し考え込む。「いまくん」ってどういう漢字だっけ? 表示名は「Ima Miyazawa」。手がかりはなし。
はたと気づいた。僕は途中からずっと、衣真くんを下の名前で呼んでいた。
面映ゆくなる。みんな名前で呼んでいるから、なんでもないことなのに。サークルのグループチャットを検索して「衣真」という漢字を見つけ出す。
衣真くんは僕のことを「伊藤くん」と呼ぶ。その距離感に不思議な気分になる。
衣真くんの少し高めで明るい声が「早暉くん」と僕を呼ぶ、そんな想像は「1番線に電車が参ります」のアナウンスにかき消された。
宮澤くんが話す言葉は難しい。お父さんが私立大学の哲学科の教授なんだって。英才教育。東京育ちのエリート。勝てっこない。ぐずぐずと歯切れの悪い恨み言が脳裏に浮かんでは消える。
宮澤くんと僕の間に、沈黙が下りた。街灯のまばらなキャンパスを歩く。
気を遣わせている。一浪したから僕が年上なのに。年下に甘えていると分かっていても、このまま言葉を交わさずにいたい気分だった。
「あ。星がよく見える」
僕に話しかけたわけではなかった。星がよく見えて嬉しいから、すっと口から出た言葉みたいだった。
「……火星かな?」
赤っぽいから言っただけ。たぶん僕の返事はいらないけど、居心地が悪いから何か言いたかっただけ。
「火星なの? 赤いから?」
「うーん。適当。でも恒星にしては明るい」
「なるほど! 伊藤くんは星に詳しいんだね」
「別に詳しくないよ。父がたまーに教えてくれた」
「素敵だねえ。伊藤くんは広島の出身?」
「そう。よく覚えてるね」
自己紹介で一度言っただけの出身地を覚えている宮澤くん。たまたま? 宮澤くんも広島にゆかりがある? それとも、宮澤くんは僕に興味を持っている?
「そう? 伊藤くんのご実家は、ここより星がよく見える?」
宮澤くんはちょんと小首を傾げて、僕の出身地を覚えていた理由は言わなかった。
「あー。実家は住宅街だから、むしろ大学より明かりが多いかなあ。ここ、暗いよねえ」
「暗いよねえ!」
「ちょっと歩けば畑と田んぼだから、そこは星が見えるよ」
「そこでお父さまに星のことを教わるんだ」
「子どもの頃はね」
「いいねえ」
会話はここで途切れた。僕から別の話題を振ってもいい流れだった。でも、なんだかとても気恥ずかしくて。僕は悩んだり嫉妬したり、ずっとうじうじしているのに、宮澤くんは気づかないフリで軽やかに話しかけてくれる。
年下なのに僕より人間ができてる。情けなくてポケットの中で手を握りしめる。爪が手のひらに食い込む。
でも、心にひとつ暖かい火が灯った。それは「宮澤くんはすごい」という素直な心の灯火だった。消してはいけない。嫉妬の風に攫われないように、大切に家まで持ち帰ろう。
もうひとつ、頭に引っかかっていること。星空についての名言を残した哲学者がいた気がする。あれ?
星空と、偉大な哲学者の名前と、隣を歩く秀才が、一本の線で結びついた。
「衣真くん、の『衣真』って、カント?」
そのときの僕は、よほど目を丸くしていたんだろう。衣真くんは口を押さえてくすくす笑った。
「そう! イマニュエル・カントの『イマ』だよ。よく気づいたねえ」
「星空がなんとかって名言、なかったっけ」
「『星空と我が内なる道徳法則を敬愛してやまない』ってやつだね」
「それだー!」
大哲学者の名を持つ青年は、くりっとした目をさらにまんまるに見開いて「おやおや」という顔をする。
「星空を見て気づいたの? 伊藤くん、なかなかに粋だねえ」
……衣真くんに初めて褒められた。
いや!! そんなのとんでもない思い込みじゃないか。衣真くんはいつだって、僕の拙い書評の美点を見つけてくれた。僕が、屁理屈をこねて素直に受け取らなかっただけで。
「いや、すごいね、素敵な由来だね」
取り繕う口調になってしまった。でも、衣真くんとの関係は僕がちゃんと修繕していかなくちゃ。
僕はこれまで衣真くんのかけてくれる言葉を無視してきた。なんて不誠実で幼い振る舞いだろう。これからは衣真くんに、心からの褒め言葉を贈りたい。それが埋め合わせになりますように。……ああ、もっと上手く話せたらいいのに。
「ううむ。カントが偉大すぎて、ぼくは名前負けの可能性がかなり高い」
天気予報の言い方で、でもカラッとした笑い声で言う。衣真くんの笑い方は晴れやかだなあ。知らなかった。いや、気づいてなかっただけか。
「カント……って何を言った人? いや、高校の世界史で名前を聞いただけで……」
衣真くんは唇をニーッと横に引いて笑ったけれど、その瞳は夜の歩道でも分かるくらいに探究心で輝いていた。
「一言では到底説明できない。一晩かけても無理かもしれない」
「そんなに!?」
僕は驚きをそのまま口に出した。衣真くんの前で格好を付けずに話すのは、想像していたよりずっと楽しかったから。地下鉄へ下る階段に僕の声が反響して、それもまた可笑しい。
「カントはいろんなことを言ったからねえ。入門書を読んだ方がいいよ。貸せるよ。読む?」
「読んでみようかな。難しい?」
哲学というだけで難しそうで、しかめ面になってしまった。衣真くんはけらけら笑って先に改札を通った。地下鉄のホームの青白い光の中で、衣真くんの笑顔は暖色みたいに明るい。
「読書会をしようか? あ! あとで打ち合わせよう」
ひらひらっと軽やかに手を振って、衣真くんはやってきた電車に乗った。僕と衣真くんの家は逆方向なのだ。
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でも今、衣真くんのことを知りたい。衣真くんの聡明さに触れたい。そう素直に思えた。少しくすぐったい「知りたい」気持ち。それが満たされそうな、嬉しい提案だった。
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