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第17話:涙のあとで、ロゼリア様の決意
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朝。
窓の外には、昨夜の雨の名残がまだ残っていた。
水滴をふくんだ草葉、しっとりと湿った木々の香り――
けれど、今朝の空は驚くほど晴れていて。
それがまるで、心の中まで洗い流してくれるような気さえしました。
「……今日こそは、決めますわ」
鏡の前で髪を整えながら、わたくしはそっと呟きました。
薬草店の開店準備を終え、いつものように店の奥にある応接スペースへ。
そこにはすでに、いつもの“面々”が揃っておりました。
アレクシスは壁に背を預け、カイはロフトの手すりにもたれて。
エドワードは本を開き、ユリウスはいつものように明るい笑顔。
そして、奥のソファにはエステル嬢と、ハロルド様までも。
わたくしは、深く息を吸って――ひとつの言葉を口に出しました。
「本日は、皆様にお時間をいただきたいと思いまして」
「……?」
「“わたくしが、誰と向き合うのか”を――今日、決めますわ」
沈黙。
空気が凍るような、けれど張り詰めた真剣な静けさ。
全員の視線が、わたくしに集まる。
けれどその中で、一歩だけ前に出たのは――カイでした。
「……ねぇ、ロゼお姉」
「カイ?」
「ボク、もう答えは聞きたくないなって思ってた。でも……今は違う」
年下の彼が、少しだけ背を伸ばして、わたくしを見つめた。
「ちゃんと選んでほしい。ボクは、もう笑っていられるから」
「……ありがとう、カイ」
続いて、ユリウスが笑顔で肩をすくめる。
「負けを知ってる王子って、そんなに悪くないかもね。貴族としての引き際も大事だからさ」
「……殿下」
「でも、一つだけお願い。……後悔しない選択をしてね?」
そして、エドワード。
元・婚約者だった彼は、やわらかな目で告げた。
「君の幸せを、今度こそ願ってる。俺にできるのは、それだけだ」
「……ありがとう。貴方と過ごした日々が、嘘ではなかったと、今なら思えますわ」
そして最後に、アレクシス。
彼は、何も言わなかった。
ただ、こちらをじっと見つめて――一歩、わたくしに近づいた。
「ロゼリア。選ぶのは、お前だ。……でも、俺は、ここにいる」
「ええ。知っておりますわ」
わたくしは、一歩前に出て、全員を見回した。
「皆様との時間は、わたくしにとって宝物です」
「でも……わたくしは、もう迷いません」
「この気持ちは、誰かのためではなく、“わたくし自身”のために――選ばせていただきますわ」
そして、わたくしの目は――**“ある一人”**へと向けられる。
次の瞬間、全員が息をのむ中――
わたくしは、ゆっくりと歩みを進めた。
窓の外には、昨夜の雨の名残がまだ残っていた。
水滴をふくんだ草葉、しっとりと湿った木々の香り――
けれど、今朝の空は驚くほど晴れていて。
それがまるで、心の中まで洗い流してくれるような気さえしました。
「……今日こそは、決めますわ」
鏡の前で髪を整えながら、わたくしはそっと呟きました。
薬草店の開店準備を終え、いつものように店の奥にある応接スペースへ。
そこにはすでに、いつもの“面々”が揃っておりました。
アレクシスは壁に背を預け、カイはロフトの手すりにもたれて。
エドワードは本を開き、ユリウスはいつものように明るい笑顔。
そして、奥のソファにはエステル嬢と、ハロルド様までも。
わたくしは、深く息を吸って――ひとつの言葉を口に出しました。
「本日は、皆様にお時間をいただきたいと思いまして」
「……?」
「“わたくしが、誰と向き合うのか”を――今日、決めますわ」
沈黙。
空気が凍るような、けれど張り詰めた真剣な静けさ。
全員の視線が、わたくしに集まる。
けれどその中で、一歩だけ前に出たのは――カイでした。
「……ねぇ、ロゼお姉」
「カイ?」
「ボク、もう答えは聞きたくないなって思ってた。でも……今は違う」
年下の彼が、少しだけ背を伸ばして、わたくしを見つめた。
「ちゃんと選んでほしい。ボクは、もう笑っていられるから」
「……ありがとう、カイ」
続いて、ユリウスが笑顔で肩をすくめる。
「負けを知ってる王子って、そんなに悪くないかもね。貴族としての引き際も大事だからさ」
「……殿下」
「でも、一つだけお願い。……後悔しない選択をしてね?」
そして、エドワード。
元・婚約者だった彼は、やわらかな目で告げた。
「君の幸せを、今度こそ願ってる。俺にできるのは、それだけだ」
「……ありがとう。貴方と過ごした日々が、嘘ではなかったと、今なら思えますわ」
そして最後に、アレクシス。
彼は、何も言わなかった。
ただ、こちらをじっと見つめて――一歩、わたくしに近づいた。
「ロゼリア。選ぶのは、お前だ。……でも、俺は、ここにいる」
「ええ。知っておりますわ」
わたくしは、一歩前に出て、全員を見回した。
「皆様との時間は、わたくしにとって宝物です」
「でも……わたくしは、もう迷いません」
「この気持ちは、誰かのためではなく、“わたくし自身”のために――選ばせていただきますわ」
そして、わたくしの目は――**“ある一人”**へと向けられる。
次の瞬間、全員が息をのむ中――
わたくしは、ゆっくりと歩みを進めた。
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