年下くんは三十路の私より経験が豊富でした。

オリゴ糖

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20.研修3日目 夜3 ※

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 シャワールームから出てまだ1分も経っていない。
 シャワールームの隣は主寝室になっていて、大きなベッドだけが置かれている。そのベッドに茜と香原はなだれ込んだ。何も纏わず、重なる身体。お互いの熱にほだされるように、唇を重ね、舌を絡めていく。その時、茜の鼻をかすめる覚えのある香りがした。

「んんっ…香原さん…、ちょっと待って…。もらった香水と同じ香りがする。」

「そうだよ。茜さんと出会った時をイメージした青くさい香りだよ。答え合わせをしよう。この香水に名前をつけるなら?」

「初めての…恋…とかですか…?」

「そう。正解。初恋だよ。」

 柔らかく微笑み、初恋と言うが、気持ちを伝えようとはしない。現在進行形で好きなのか、過去の話なのか茜はわからなかった。しかし、自分の都合の良いように考え、その気持ちに漬け込みたくなる。

「……好きな香りですよ。」

 そう言うと、香原の首に腕を回し、自ら唇を重ね、歯列に沿って舌を滑り込ませた。香原は、大胆な彼女に驚いたが直ぐに受け入れた。

「キス…上手になった。」

 低い声で褒められ、胸の奥がキュっとする。
 湯上がりの肌は、水を含んだように柔らかく、艶やかだ。尖りきった胸を避けるように撫でられ、もどかしい。

「んっ……。」

「ずっとキスしてたいけど、茜さん切なそうだから…。」

 唇から熱が離れ、どんどん下降していく。茜の顎先に、まだ湿っぽい少し癖のある柔らかい髪があたり、少しくすぐったい。
 先端を指で摘まれたり、熱い舌でグリグリと弄る。

「あぁ…ッ…んっ!」

「胸、舐められるのが好きなんだ。じゃあ、こっちはどうかな?」

「あっ…やだ、この格好…。」

 茜に覆い被さるように愛撫をしているため、自然と茜の足は開いた状態。その開いた太ももを左右から持ち上げるように腕を回し、すでに愛液に塗れている部分を大きく広げられる。

「ぐしょぐしょだよ?店でもこんなになってたの?」

 愛液を啜るように舐め上げられ、全身に鳥肌が立ち、上擦った声がでる。愛液は溝を伝ってシーツを濡らすほどだ。

「エロい。恥ずかしい部分が全部見えてる。」

 ピンク色の粘膜が覆い被さった所を熱のこもった舌の先で執拗に愛撫されると、次第に紅く腫れあがり、硬く主張しだした。

「あぁッ…。ダ…んメっ…!っく…!やだ…!」

 求めていた刺激に腰が浮く。腫れた部分を円を描くように丁寧に、強弱をつけて愛撫され続け、更に敏感になってくる。

「やだァ……、もうイけないっ…!」

「まだコレから、これから。」

「んんんっ…ッは…、ああぁ…ッ!イっ…。」

 大きく身体が揺れ、達した事は明らかなのに、彼はまだ攻め続ける。それに加えて、茜の意思とは関係なく溢れ出てくる愛液のせいで、彼の中指をするりと飲み込んでしまった。

「イクたびに中が締まる…。少しずつ、指、増やすよ。」

「やぁぁ…ッ!今イったばっかりだからッ…んっ!指抜いてぇ…ッ!」

 そんなお願いは彼には届かず、むしろ着火剤になり、薬指も入り2本で粘膜をかき混ぜられる。

「ゆっくり慣らしていこうな。」

「んんんッ……、わ、たしばっかり…んっ、気持ちよくなっ…て、ズルいです…っ。」

「俺はいーの。茜さんが気持ちいい方が俺は嬉しい。」

 そういうと、右の内腿にキスをしながら、長い指を少し曲げて突き上げる様に一点を刺激する。

「やだ、イヤっ!…なんかきちゃうっ!こわいッッ、はあっ…んッ!!」

 何かが弾け、力が入り切らない、でも全身が硬直する様な感覚。心臓が全身に血液を送り込む音が鼓膜の近くで聞こえる。小刻みにガクガクと震える足の間から、れおの頭、首、肩、胸、腹が順番に見えてくる。そのまま、茜に覆い被さるように、身体を密着させ、右の耳元にキスをする。

「ねぇ。俺を受け入れてくれる?」

 ゾクリとするような甘い声で言うと、余裕のない表情を見せた。さらに少し息が上がっていて色っぽさを強調させている。その表情に触れたくて手を伸ばす。

「香原さん…一緒に気持ちよくなろ…?」

「はぁー…それ、素でやってる?もう、加減できなくなるぞ…。ちょっと待ってて。」

 茜の中へ入る準備ができたのに、熱くて硬いモノが入らないように擦りつけてくる。子宮の奥が期待して切なくなる。

「んっ…ん…。なんで…っ?」

「んー?入れて欲しくて腰が動いちゃってる茜さんが可愛くてずっと見てたいから?」

「もう、待てなッ…早く入れて欲しいッ、んっ!」

「俺を煽るの得意だ…ねッ。」

 先をあてられ、さっきまで慣らしていた筈なのに粘膜をこじ開けられているみたいだ。

「うぅ…ッ…あっ……、おっき…いぃ…。」

「まだ、全部…入ってない…よ。てか、誰と比べてんの…っ!」

 パツンと水音がすると、奥までねじ込まれ、背中がのけ反る。求めていた以上の快感に腰が逃げようとする。

「あっ…あぁッ…。んぅ…ッ!」

「誰かと比べたから、お仕置きね。逃げんな。」

 体液で濡れた腰を逃げない様に掴まれ、子宮の中まで入り込んでくるような、今まで味わった事のない恐ろしい快感だった。

「あぁッんっ…!んっ…あッ…!!」

 上手く呼吸が出来ない。グリグリと押し上げるだけで、まだ動いてはくれない。

「こんな奥まで届くのは俺だけだよ?ちゃんと覚えて。もう他の男に抱かれても気持ち良くなれないかもよ?…ねぇ、どうする、茜さん。」

 茜の熱と締め付けを味わうようにゆっくり腰を動かしていく。

「はぁんッ、もう、きちゃう…ッッ!」

「奥、気持ちいいんだ。お仕置きにならないな。でも、まだ終わんないよ?全然足りない。」

 指でイかされた時以上の快楽をただ貪っているようだった。

「あぁ…ッ!はっ…ンッ、イっちゃうッ!」

「何回でもイっていいよ。…茜さん喘ぎすぎて、声、掠れてきたね。もっと聞きたい。俺の名前、れおって呼んで?」

 深く、早く腰を打ち付けられ、室内には水音が響く。イったばかりの粘膜を何度も刺激され、茜の身体は大きくガクガクと震え始めた。

「っ……茜さん…ッ…!締まる……。」

「れおくん…ッんあぁっ!」

 何度も達しているせいで、自ら発する声もエコーがかかったように聞こえる。
 ひと晩でどれだけお互いの体液に塗れても、本心はわからない。今わかる事は、お互いを求め合ってるこの状況、肌から感じるお互いの熱に侵され、快感を得ている事だ。

「茜…さんッ、そろそろ限界ッ…!」

 余裕のない顔を見られただけで、満足してしてしまう。

「れお君…っキスしてぇ…ッ!」

 喘ぎすぎてカラカラになった唇と滴る汗で濡れた唇が重なる。1番優しく淫美なキスだった。

「……んッ…、茜、イッ……!」

「れお君ッ…あっ…ああッ…!」

 お互いに達し、高揚した表情。乱れた息を整えようとする彼の姿が愛おしくなった。

「茜さん…。」

 覆い被さるように抱きしめ、吐く息づかいや名前の呼び方から熱を感じる。
 あと4日後には帰国が決まっている為、直感的に好きになっちゃいけないと考えると心の奥の方が苦いような、痛みを覚えた。しかし、それを彼に気づかれるわけにはいかない。彼自身はどう思っているのだろう。
 熱が残っている肌を重ね合わせベットに沈み込んでいくような感覚。初恋の香りに2人の匂いが混ざり合った空間に心音と整ってきた呼吸音だけが響く。それがとても心地よくて瞼が勝手に下がってきた。肌が触れ合う距離なのに、遠くでれおが何か話している様な気がした。

「少し、無理させたかな。でもね、これが俺の愛し方だよ。忘れないで。…ゆっくり休んでね。茜さん。」


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