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第3話
第3話 食料調達
しおりを挟む小鳥が囀るのどかな森
たくさんの生物が住み、弱肉強食の世界では甘すぎると言っていいほど平和な森
そんな中、一匹のモンスターが悪戦苦闘していた
「ぐぁぁぁぁああああ!」
尻尾でそこらの石を拾い上げ、的となる木に絶叫しながらぶつける洋輔
的となる木に石がめり込む
なぜ、石を投げるだけで絶叫しているのかと言うと簡単な話 蛇の体と言うのは尻尾で物を掴み投げる動作には向いていないのだ
骨と骨の関節が軋み、激痛を放つのだ
しかし、そこまでして石を投げ続けるのには理由があった
1つ目はこの体の不便さというものだ
今まであった手足がない感覚に加え今までなかった尻尾という感覚があるのに酔い、動きにくいのだ。早く自分の体に慣れなければ一生このままだ
それは避けなくてはならない
2つ目は食料の調達である
蛇は肉食であり小動物などを捕らえて捕食する。または卵などだ。
しかし、産まれたばかりの自分には狩りの術など持ち合わせてはいない
そのため石をぶつけることによって獲物を狩る原始的な方法にも慣れなければいけないからである
3つ目は以外にこの体は以外に力が強いことである
蛇というのはほとんど筋肉の塊と言っていい程の筋肉がついているのだ
だからこそ木にしがみついたり、獲物を絞め殺すことも出来るのだ
だから、石を使えるというのはそれだけで自身が危険な時かなりの武器になるのだ
この3つがこの過酷な訓練をせざる負えなくしていた原因であった
(...なにか、いい手は...ないかなぁ)
そう思いつつ、生きる為、獲物を狩る為、またしても絶叫しつつ石を投げ続ける洋輔
「がぁぁぁぁあああ!!!」
その特訓は陽が真上に来るまで行われた
特訓を続け3時間後、俺は激痛を訴える尻尾を引きずりながら獲物を狩りに出かけた
鬱蒼と茂る草木は小動物がある生き物から逃れる為の隠れ家となっていた。
その生き物とはここ、魔獣の森に住み着くゴブリンのことである
しかし大抵はその程度のモンスターしか出ないためほとんどの小動物は寝る時以外は隠れることは滅多にない
今日もまた穏やかな森で油断しきった動物が草むらから鼻をひくつかせながらノコノコと登場し、水溜まりの水を飲みに来た。
その小動物の姿はネズミに似ていたが蟷螂のような緑色の鎌を前足に持っており、二足歩行をしていることから違うことが分かった
愛らしくもあり、その鎌が恐ろしく見えもする。
しかしその無防備な姿を木の影から伺い、隙が出来るのをあるハンターは待っていた
「ジィィィィ...」
大きな木に巻き付き様子を伺っていたのは純白の鱗を持ち、金の瞳をもつ大蛇であった。
シックルラット レア度ーB級ーLv3
攻撃力46
防御力68
瞬発力250
体力40
(成程...敵を鑑定する時はスキルと特殊能力が見えないのか)
鑑定スキルを使い、ふむふむと考える洋輔
鑑定スキルを使おうと思えば簡単に使うことが出来た。発生条件は調べる対象が視界に入っており、調べたいと思うことだった
しかし、ひとつ分かったことがある。
この鑑定スキルは色々とややこしく、植物やただの石などは表示で、名前・耐久度・能力・体内に摂取した時の効能などが表示される。
無論、レベルなどは表示されない。しかし、生物を糧とする主に食虫植物などはレベルが表示され、モンスター扱いとなっているのか耐久度が体力と変わり、攻撃力から防御力、瞬発力まで表示され特殊能力は表示されない
生物は全てにおいてモンスター扱いとなっており、これもまた食虫植物同様体力・攻撃力・防御力・瞬発力が表示され特殊能力は表示されない
鑑定はあるのと無いのでは便利さが違うのだろうが表示基準が色々とややこしいので慣れるのに時間がかかりそうだった
そういった事も踏まえて俺はこのモンスターを細かく観察しなければならなかった。何故なら俺がレベルが自分より低いからと油断し襲った時、獲物の特殊能力が[自身に危機が迫った時、強力な毒を体内に分泌し、それを敵に吹き掛ける]などという危険な能力だった場合俺は即死の事態になりかねないからだ。
だからこそ相手の能力を知る必要があったのだ
俺は尻尾で握った小さな石ころを無防備な状態のシックルラットに向けて思いっきり投げた
風を切り、猛スピードで投げたその石はとてつもない破壊力を持っていた
その石はシックルラットの頭部へと向かっていき......
「ピギィッ!?」
ゴキュッと嫌な音がなり、シックルラットの頭部から鮮血が吹き出した。
ピクピクと体が痙攣しているがもはや自分の意思で逃げることは出来ないようだった
《投擲スキルLv1を獲得しました》
《自身のレベルが2に上がりました》
ピロリンッという電子音とともに何やら目の前に流れるが無視しておこう。
( ...鑑定... )
シックルラット(死亡) レア度ーB級ーLv3
攻撃力0
防御力0
瞬発力0
体力 0
スキル~気配察知、隠密行動、
特殊能力。同化
獲物が近くにいると背景と同化し、近づいて来た所を前足の鋭利な鎌で捕え、噛み付き捕食する
やはり、身を隠しておいて正解だったようだ。
特殊能力が同化という、逃げるにも適した能力を持っているのなら、俺が襲った瞬間景色に同化され、逃げられていただろう
しかし、一撃で仕留めれば同化をされないし逃げられることも無い
俺は周りを警戒し、木から飛び降りる。
俺は自分の十分の一にも満たない小さな獲物に這って近づいた
俺は近くの木の棒を拾い上げ、小動物だった肉塊をつついてみた。
血が溢れ出し、円状に血溜まりを作っている。普通の人がその状態の小動物を見たら大抵が嘔吐するであろう。
しかし、父親が鹿狩のハンターである洋輔は動物の内蔵や血を見ることに対しては免疫が付いているため、気分が悪くなることは無い
しかし、それでも鼠のような体に蟷螂の鎌の様な手はなんとも不気味であった。一応食料として捕獲したが食えるのかどうかも不安である
そう思った時だった。
「鑑定結果の詳細を確認しますか?
Y e s or N o」
不規則な並びをしたイエスとノーの文字が映し出される
(...詳細ってことは、食えるか分かるってことか?)
尻尾を使い、目の前の画面上にあるイエスの文字をタップしてみる
すると先程までの鑑定結果が目の前で塗り替えられていく
詳細鑑定
シックルラット(頭部損傷につき即死) レア度B級 Lv3
攻撃力0
回避力0
防御力0
瞬発力0
体力 0
スキル~気配察知、隠密行動、
特殊能力。同化
獲物が近くにいると背景と同化し、近づいて来た所を前足の鋭利な鎌で捕え、噛み付き捕食する
知能は低く臆病な為自分より強い者には近づかない。見つける事は困難を極めるため、市場には出回りにくい
しかし、肉は貴族が好んで食べる程人気がある
売値 銀貨3枚
買値 銀貨5枚
「おぉー!?」
俺はその日、鑑定スキルの有能さに喜びを覚えた
投稿3回目です
誤字脱字がある可能性もありますが、その時はコメントの方でお教えして頂きたいです
気ままに投稿するので次回作をお楽しみに
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