女装子上司【R18】

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邪な妄想

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「ねぇ、ナヅキさん。いい加減このコップ別のに替えたら?」

朝、仕事に行って真っ先に私に絡んできたのは上司の金原だ。
いつも、いつも奴は私の唯一神『雨乞いデラックス様』のコップにケチをつけてくる。
『雨乞いデラックス様』はバラエティーで活躍する毒舌女装子キャラだ。
みんな彼女を『太い』『デカイ』と言うが私には絶世の美熟女にしか見えないのだ。


ちなみに私のコップは売り物じゃない。
お手製だ。鞄も勉強箱も何もかも私が『雨乞いデラックス様』のプリントシールを作って貼っている。
お蔭様で絵が凄く上手になった。

「別に迷惑なんてかけてないじゃないですか」
「セクハラだ!」
「何がですか!全裸のポスターなんて貼ってないじゃないですか!何もかもセクハラ問題にするのやめてください!」
「くっ」

金原は悔しそうに黙りこんだ。
なんでいつも私にだけ食って掛かるのだろう?
金原は黙っていれはイケメンな分類だと思う。
女装子なら。間違いなく美女装子のカテゴリーに入るだろう。今年33歳の彼にはその言葉がピッタリな気がした。
気だるげな雰囲気はそれはもう色っぽい。

実際は短く切られた髪の毛に眼鏡は真面目な爽やかさがある。少しだけタレ目なのもポイントが高い、メイクする時に色っぽい仕上がりになるからだ。

ちょっと瑞々しさは薄れたけれど、その代わりに漂うのは匂い立つような色気。
それはもう、服を脱ぎ露になる女性物の黒レースの下着姿で真っ赤な口紅で彩られた唇で妖艶に微笑まれたら死んじゃいそう。


「っつ」


そんないけない妄想をして、思わず股間を押さえるけれど、付いていないので何の意味もない。
こんな不埒な妄想をしまうのはきっと私が彼に片想いしているからだ。
だけど、金原はなぜか私にだけコップや。というよりも所持品にケチをつけてくるのだ。
その冷たい目がたまらなくて気が付いたら、好きになっていた私は生粋の変人なのだろう。

切なくて私が金原の方を見ると、彼は一瞬だけ言葉につまり頬をポリポリと掻いた。
「ごめん。言い過ぎた。好きなものだから仕方ないね」
そう、毎回言って謝って来る。
この申し訳なさそうな困った顔を見るだけで私の胸は。心のちんこは。キュンキュンに締め付けられちゃう。
何だかんだいってこの上司は優しい。
私の横暴を許してくれるから。
でも、しばらくしたら同じことの繰り返し。
怒られると分かっていても話しかけてくれるなら、私はとても嬉しいなんてもう終わってる。
この性癖さえなければワンチャンありそうだけど、きっと無理だ。
もう、完全に嫌われているから。
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