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そして見つけた。麗しの女神様(男)
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その日の夜はむしゃくしゃして飲みに行った。
「ねぇ、どうしたら諦められるの?」
酔いながら今日付き合ってくれたチエミに真っ先に愚痴った。
本当に何度目の失恋準備だよってくらい私は自棄酒をしていた。
「アンタには告白する選択肢はないの?」
チエミは私のヘタレ具合いに呆れているようだが、非モテの私が誰かと付き合う事にもそれなりのハードルがある。
「私の性癖を暴露して受け入れろって?それって拷問じゃない」
さすがに自分の性癖がわりと特殊な分類なのは知っている。
金原じゃなくてもこれを受け入れて、お尻の穴を差し出してくれる人なんて居ないだろう。
「あ、うん。ごめん。わたしが悪かったよ」
チエミはフォローする言葉も見付からなかったらしく謝ってきた。
「もうさ、励ますか貶すかどっちかにしてよ!」
私の怒号は人気のない居酒屋に響いた。
私がひとしきり叫び終わるとチエミは『これからデートだから』と頭をペコペコと下げて帰っていった。
私は泣きそうな気分だ。
チエミの優しさに。デートがあるのにわざわざ私に付き合ってくれたんだよ。
「なんていいやつなんだよ。愛してる!」
「そういうのいいから!帰るよ」
チエミはバッサリとそれを斬り捨て私達はお会計を済ませた。
「ありがとう」
「いいよ」
居酒屋から出て私はチエミにお礼を言うと、困ったように笑って人混みの中に消えていった。
私は今日から友情に生きようと心の底から誓った。
性癖はAVが満たしてくれるから別にいい。
これも何度も繰り返しだ。
本当にバカみたい。
「はぁ。帰ろう」
私がボソリと独り言つとチエミが消えた先から背を向けて歩いた。
あれ?
人混みの群れの中に、理想そのものの女性が私を見て驚愕の表情を浮かべているのが見えた。
嘘なんで?
私は履いていたヒールすら脱ぎ捨ててその人目掛けて走り出した。
彼女は突然私が走り出したから慌てたように踵を返し走ろうとするが体勢を崩した。
そうこうしているうちに私は彼女。というよりも彼の腕を掴んだ。
「金原さん?」
心なしか顔が緩んでいるのは彼が見事に私好みの服装とメイクをしているからだ。
だけど、彼には私の笑顔が鬼か悪魔にしか見えてないような気がした。
「え?」
金原は知らんふりをして頭を傾けたが、そんなの無駄だ…!その匂い立つような色気とポイント高いタレ目が彼だと心のちんこが教えてくれているのだから!
あぁ、だけど。
美しすぎる金原のせいかグラグラと目の前が眩む。
真っ赤に塗られた形の綺麗な唇は美しく弧は描くことはなく、どちらかというと驚愕で大きく広がっていた。
そして、突然襲ってきたのは恋の病のような立ちくらみだった。
「金原さんが綺麗だから目眩がする」
酔ったせいか思った事がつい口から出てきてしまう。
本当に彼は神々しくて美女神様だった。
「それ、きっとお酒飲んで全力疾走したからだよ」
けれど、金原は私の口説き文句に困ったように冷静すぎる突っ込みを入れた。
ていうか、認めてるし。
「あぁ、もう、立てない」
ファッション雑誌で読んだ合コンで男を落とすテクらしい、甘えた声とボティタッチで然り気無く金原の腰に手をかけて。
私は据わった目で勢いよく金原に抱きついた。
彼の胸は固くて、微かに香るのは甘い女物の香水だ。
私はその匂いに酔いしれてうっとりと目を閉じ、目眩とともにやってきた眠気に従いドロドロに溶けるように意識を手放した。
「ねぇ、どうしたら諦められるの?」
酔いながら今日付き合ってくれたチエミに真っ先に愚痴った。
本当に何度目の失恋準備だよってくらい私は自棄酒をしていた。
「アンタには告白する選択肢はないの?」
チエミは私のヘタレ具合いに呆れているようだが、非モテの私が誰かと付き合う事にもそれなりのハードルがある。
「私の性癖を暴露して受け入れろって?それって拷問じゃない」
さすがに自分の性癖がわりと特殊な分類なのは知っている。
金原じゃなくてもこれを受け入れて、お尻の穴を差し出してくれる人なんて居ないだろう。
「あ、うん。ごめん。わたしが悪かったよ」
チエミはフォローする言葉も見付からなかったらしく謝ってきた。
「もうさ、励ますか貶すかどっちかにしてよ!」
私の怒号は人気のない居酒屋に響いた。
私がひとしきり叫び終わるとチエミは『これからデートだから』と頭をペコペコと下げて帰っていった。
私は泣きそうな気分だ。
チエミの優しさに。デートがあるのにわざわざ私に付き合ってくれたんだよ。
「なんていいやつなんだよ。愛してる!」
「そういうのいいから!帰るよ」
チエミはバッサリとそれを斬り捨て私達はお会計を済ませた。
「ありがとう」
「いいよ」
居酒屋から出て私はチエミにお礼を言うと、困ったように笑って人混みの中に消えていった。
私は今日から友情に生きようと心の底から誓った。
性癖はAVが満たしてくれるから別にいい。
これも何度も繰り返しだ。
本当にバカみたい。
「はぁ。帰ろう」
私がボソリと独り言つとチエミが消えた先から背を向けて歩いた。
あれ?
人混みの群れの中に、理想そのものの女性が私を見て驚愕の表情を浮かべているのが見えた。
嘘なんで?
私は履いていたヒールすら脱ぎ捨ててその人目掛けて走り出した。
彼女は突然私が走り出したから慌てたように踵を返し走ろうとするが体勢を崩した。
そうこうしているうちに私は彼女。というよりも彼の腕を掴んだ。
「金原さん?」
心なしか顔が緩んでいるのは彼が見事に私好みの服装とメイクをしているからだ。
だけど、彼には私の笑顔が鬼か悪魔にしか見えてないような気がした。
「え?」
金原は知らんふりをして頭を傾けたが、そんなの無駄だ…!その匂い立つような色気とポイント高いタレ目が彼だと心のちんこが教えてくれているのだから!
あぁ、だけど。
美しすぎる金原のせいかグラグラと目の前が眩む。
真っ赤に塗られた形の綺麗な唇は美しく弧は描くことはなく、どちらかというと驚愕で大きく広がっていた。
そして、突然襲ってきたのは恋の病のような立ちくらみだった。
「金原さんが綺麗だから目眩がする」
酔ったせいか思った事がつい口から出てきてしまう。
本当に彼は神々しくて美女神様だった。
「それ、きっとお酒飲んで全力疾走したからだよ」
けれど、金原は私の口説き文句に困ったように冷静すぎる突っ込みを入れた。
ていうか、認めてるし。
「あぁ、もう、立てない」
ファッション雑誌で読んだ合コンで男を落とすテクらしい、甘えた声とボティタッチで然り気無く金原の腰に手をかけて。
私は据わった目で勢いよく金原に抱きついた。
彼の胸は固くて、微かに香るのは甘い女物の香水だ。
私はその匂いに酔いしれてうっとりと目を閉じ、目眩とともにやってきた眠気に従いドロドロに溶けるように意識を手放した。
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