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第一章 グレリア教国
第10話
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未公開の部屋に入れるようになったナタリアは、時間を惜しんでその部屋の本を読み漁った。
当初は絶対に読み切れないと、興味のあるタイトルを選んでいたが、「速読魔法の本」を見付け、それをマスターすると、読破するスピードが十倍に上がった。
そして、古代文字の辞書を見付けると、今度は古代文字で書かれた魔法書を読みまくる。
そこには、驚くような事実も書かれていた。
例えば——魔法の六属性のうち、火、風、水、土はどれも基礎となる魔法は同じで、同じ魔力からなる。どの属性をイメージするのが得意かで、術者の属性が決まるのだという。
人間は最もイメージし易い「火属性」の術者が多いのだが、訓練しだいでは、風や水も使いこなせる。ただし、たいていの人間は一つの属性をイメージできるのがやっとなのだという。
稀に二つ以上の属性を持つ者がいるが、それは偶然二つの属性をイメージする脳力を手にできただけで、使用する魔力は同じらしい。
一年生の時に、属性毎に別の魔力が存在すると教えられたのだが、あれはいったい何だったのだろう……
その本にはこうも書かれていた——
魔力とは「物質を形成するモノの最小単位を組み替えられる精神エネルギー」のことである——と。物質の最小単位は複数の種類が存在しており、それらが結合したり離れたりする事で、火を起こしたり、水を作り、風を起こすのだという。
一見、形がない火や風も物質で出来ているのだと記されていた。
(それって……理科で習った、酸素や水素、炭素など元素のことを言っているんだよね?)
ナタリアは前世——秋野いづみだった時は、病院暮らしで学校に行っていない。
しかし、小児科には教員免許を持つ先生がいて、学校に行けない子供達に勉強を教えてくれていたのだ。
その先生が「空気には酸素が含まれていて、水素と炭素が反応して炎を作る」、そう教えてくれた。
まさに、この本の内容通りだ。
魔法とは、人間の精神エネルギーによって元素を直接組み替えられる術で、それをコントロールするのが「イメージ」なのだという。
ナタリアは死霊術以外に火属性の魔法も使える。
火は、熱を作るし、暗がりを灯してくれる。とても重宝な魔法なのだが、それが、空気中の水分と二酸化炭素を分解し、再結合させることによって発生した炎なんだと気付いた。
ナタリアは本に書かれたイメージと前世で習ったことを照らし合わせて、水生成の水属性魔法と、風を起こす風属性魔法を試し、直ぐに出来るようになった。
魔力がすべての属性で同じである証明を自ら行ったことになる。
前世で勉強したことが魔法の役に立つとは……
変なところで感動するのであった。
そしてもう一つ、驚くような事実が——
回復魔法に関する古代人の本だ。
現在、エミレイ大陸に存在する回復魔法は、召命《しょうめい》を受けた神官のみが使える魔法である。
実際、図書館にあった回復魔法の本に書かれた術式どおり行っても、何も起こらなかった。神官のみが同じ術式で回復魔法が発動するのだ。
しかし、この未公開の部屋にある回復魔法の書には、神官である必要など何処にも書いてなかった。
必要なのは素質と少しばかりの忍耐——そう書かれているだけだった。
その本の術式は、現代のそれとは少しずつ違っている。
意図的に変えてあるような、違和感のある術式……ナタリアにはそう見えた。
この本に書かれた術式の方が時代的に古いのは明らかだ。となると、現代の回復魔法は、この本の術式の一部を何者かによって書き換えられてしまった可能性がある。
いったい、何のために……?
とても興味深かったのだが、まずは自分で回復魔法が使えるか試してみる。
本に書かれていた術式とイメージを持つ——すると、手のひらが暖かくなるのがわかった。
その先が淡く輝き、回復魔法独特の丸い魔法陣が現れた!
「うわあ……」
明らかに魔法は発動している。回復対象が存在しないので成功しているのかわからないが、神官でないナタリアが使えるのは確かだ。
(これって、スゴいこと……だよね……)
今までの常識を覆す大変な発見なのだが、同時に、これは、誰にも言ってはいけないと悟った。
グレリア協会は回復魔法を独占することで莫大な富を得ている——
もし、神官でなくても回復魔法が使えると知られたら大変なことだ。
そして、それを知った者を教会がどう対処するか……
同時に、こそっとどっかでやってみようと考えていたりしていた。
それにしても、この部屋は大きい。
ナタリアがざっと計算しただけでも、八万冊くらいの本があった。
一般に公開されている部屋にも二万を超える本があったので、単純計算で十万冊を越える——それだけの本が未公開を含めてこの図書館に収められていたのだ。
タイトルだけは一度目を通していたつもりだったが、やはり見落としがある。
回復魔法の書を本棚に戻した時、近くにあった本のタイトルにナタリアの鼓動は高鳴った。
——蘇生魔法に関する書。
蘇生魔法は一度命を落とした者を蘇らせる魔法のこと。
アンデットのように魂のない死体が活動する現象ではない。元の人格や記憶が戻り、死亡する前の状態に戻すことである。
現代にも蘇生術士は確認されている。
しかし、貴重な蘇生術士は各国がその存在を隠蔽してしまい、正確な人数がわかっていない。
他国や反政府集団に知れてしまったら、その者は誘拐されて洗脳させられるか、暗殺されるかのいずれかだろう。軍事的観点から蘇生術士は保護されているのだ。
蘇生術は回復魔法の延長上にあると考えられ、やはり神官のみが扱えるとされている。
そして、蘇生魔法には莫大な魔力——つまり精神エネルギーが必要で、それだけの魔力を持つ者は限られる。当然、それだけの魔力の持ち主は、最高位の神官として、人々から崇拝される立場になっているはずだ。
名の知れた歴代の蘇生術士は例に漏れず、神格化され「聖人」や「聖女」と呼ばれているのだ。
ただし、聖人や聖女と呼ばれた者の末路は非常に不遇なモノばかりである。天寿を全うしたものは極僅かだ。蘇生魔法が使える為に、命を狙われるなんて、甚だしい皮肉である。
そういった観点からなのか? 信仰系魔法研究の文字通り聖地であるグロリア教会でも、表立った蘇生魔法の研究は行われていない。
当然、蘇生魔法に関する本も論文も無いとされていた。
勿論、各国秘密裏に研究されていることは間違いないだろう……
もし、この本に書かれている情報を、気軽に口にするようなら、今度は自分の身に危険が及ぶことになるかもしれない。
ナタリアは躊躇したが、それでも好奇心に勝てず、本を開く。
そこに書かれている内容の凄さに釘付けになった。
読み続けているうちに、ナタリアはあることに気が付いた——
「これって…………?」
この本の何処にも、それに関する記述はない——が、間違いないとナタリアは確信した。
それは、死霊術を学んでいたナタリアだからこそ気付けたことかもしれない。
「……なんか、凄いことを知ってしまったなあ……」
溜め息を吐きながら、本を閉じた——
翌年——
ナタリアは卒業に必要な単位を全て取り終え、あとは卒業を待つだけとなった……
各学科の成績が優秀で、学長賞も受けているナタリアなので例年なら主席になって当然なのだが、今年、卒業予定の学生にもう一人学長賞を受けた者が現れ、ナタリアは次席となった。
学長賞を受けたのは教皇エウロパの孫で、自身も光属性のギフト持ちであるコーネリアだった。
彼女は大陸で猛威を振るう黒死病の予防魔法を範囲効果に改良したのだ。
それにより、多人数同時の黒死病予防ができ、より多くの人を黒死病の脅威から守ることができることとなった。
学長賞に相応しい偉業だが、ナタリアはその魔法をコーネリアの論文の前に知っていた。
古代人の魔法書にほとんど同じ術式が載っていたのだ。
偶然ではあり得ないレベルだったのだが、ナタリアは誰にもその事を言っていない。
余計なことを言っても、また嫌がらせを受けるだけだ。別に自分の順位を気にしていないし、目立つのも嫌だ。自分の代わりに誰かが主席になってくれるのなら、ナタリアとしても有り難い。
ただ、アリシアはコーネリアの論文が、別の誰かが作ったモノではないかと疑っていた。
何故なら、コーネリアが研究していたテーマは別のモノで、しばらく成果が得られずコーネリア自身焦っていたのを、アリシアは知っていたのだ。
教授の助言により、黒死病予防にテーマを変更したのだが、それから一ヶ月程で論文を発表したのだ。
いくら何でも、これだけの成果をこんな短時間で得られる筈はない——というのが、彼女の考えだ。
だからといって、アリシアも異議を申し立てるような面倒はやりたくないので、結局、コーネリアは教皇の孫でギフト持ちという立場に相応しい成績を残したことになる。
こうして、様々な事件に合ったが、それなりに充実した学生生活を得て、ナタリアは卒業式を迎えることとなった——
当初は絶対に読み切れないと、興味のあるタイトルを選んでいたが、「速読魔法の本」を見付け、それをマスターすると、読破するスピードが十倍に上がった。
そして、古代文字の辞書を見付けると、今度は古代文字で書かれた魔法書を読みまくる。
そこには、驚くような事実も書かれていた。
例えば——魔法の六属性のうち、火、風、水、土はどれも基礎となる魔法は同じで、同じ魔力からなる。どの属性をイメージするのが得意かで、術者の属性が決まるのだという。
人間は最もイメージし易い「火属性」の術者が多いのだが、訓練しだいでは、風や水も使いこなせる。ただし、たいていの人間は一つの属性をイメージできるのがやっとなのだという。
稀に二つ以上の属性を持つ者がいるが、それは偶然二つの属性をイメージする脳力を手にできただけで、使用する魔力は同じらしい。
一年生の時に、属性毎に別の魔力が存在すると教えられたのだが、あれはいったい何だったのだろう……
その本にはこうも書かれていた——
魔力とは「物質を形成するモノの最小単位を組み替えられる精神エネルギー」のことである——と。物質の最小単位は複数の種類が存在しており、それらが結合したり離れたりする事で、火を起こしたり、水を作り、風を起こすのだという。
一見、形がない火や風も物質で出来ているのだと記されていた。
(それって……理科で習った、酸素や水素、炭素など元素のことを言っているんだよね?)
ナタリアは前世——秋野いづみだった時は、病院暮らしで学校に行っていない。
しかし、小児科には教員免許を持つ先生がいて、学校に行けない子供達に勉強を教えてくれていたのだ。
その先生が「空気には酸素が含まれていて、水素と炭素が反応して炎を作る」、そう教えてくれた。
まさに、この本の内容通りだ。
魔法とは、人間の精神エネルギーによって元素を直接組み替えられる術で、それをコントロールするのが「イメージ」なのだという。
ナタリアは死霊術以外に火属性の魔法も使える。
火は、熱を作るし、暗がりを灯してくれる。とても重宝な魔法なのだが、それが、空気中の水分と二酸化炭素を分解し、再結合させることによって発生した炎なんだと気付いた。
ナタリアは本に書かれたイメージと前世で習ったことを照らし合わせて、水生成の水属性魔法と、風を起こす風属性魔法を試し、直ぐに出来るようになった。
魔力がすべての属性で同じである証明を自ら行ったことになる。
前世で勉強したことが魔法の役に立つとは……
変なところで感動するのであった。
そしてもう一つ、驚くような事実が——
回復魔法に関する古代人の本だ。
現在、エミレイ大陸に存在する回復魔法は、召命《しょうめい》を受けた神官のみが使える魔法である。
実際、図書館にあった回復魔法の本に書かれた術式どおり行っても、何も起こらなかった。神官のみが同じ術式で回復魔法が発動するのだ。
しかし、この未公開の部屋にある回復魔法の書には、神官である必要など何処にも書いてなかった。
必要なのは素質と少しばかりの忍耐——そう書かれているだけだった。
その本の術式は、現代のそれとは少しずつ違っている。
意図的に変えてあるような、違和感のある術式……ナタリアにはそう見えた。
この本に書かれた術式の方が時代的に古いのは明らかだ。となると、現代の回復魔法は、この本の術式の一部を何者かによって書き換えられてしまった可能性がある。
いったい、何のために……?
とても興味深かったのだが、まずは自分で回復魔法が使えるか試してみる。
本に書かれていた術式とイメージを持つ——すると、手のひらが暖かくなるのがわかった。
その先が淡く輝き、回復魔法独特の丸い魔法陣が現れた!
「うわあ……」
明らかに魔法は発動している。回復対象が存在しないので成功しているのかわからないが、神官でないナタリアが使えるのは確かだ。
(これって、スゴいこと……だよね……)
今までの常識を覆す大変な発見なのだが、同時に、これは、誰にも言ってはいけないと悟った。
グレリア協会は回復魔法を独占することで莫大な富を得ている——
もし、神官でなくても回復魔法が使えると知られたら大変なことだ。
そして、それを知った者を教会がどう対処するか……
同時に、こそっとどっかでやってみようと考えていたりしていた。
それにしても、この部屋は大きい。
ナタリアがざっと計算しただけでも、八万冊くらいの本があった。
一般に公開されている部屋にも二万を超える本があったので、単純計算で十万冊を越える——それだけの本が未公開を含めてこの図書館に収められていたのだ。
タイトルだけは一度目を通していたつもりだったが、やはり見落としがある。
回復魔法の書を本棚に戻した時、近くにあった本のタイトルにナタリアの鼓動は高鳴った。
——蘇生魔法に関する書。
蘇生魔法は一度命を落とした者を蘇らせる魔法のこと。
アンデットのように魂のない死体が活動する現象ではない。元の人格や記憶が戻り、死亡する前の状態に戻すことである。
現代にも蘇生術士は確認されている。
しかし、貴重な蘇生術士は各国がその存在を隠蔽してしまい、正確な人数がわかっていない。
他国や反政府集団に知れてしまったら、その者は誘拐されて洗脳させられるか、暗殺されるかのいずれかだろう。軍事的観点から蘇生術士は保護されているのだ。
蘇生術は回復魔法の延長上にあると考えられ、やはり神官のみが扱えるとされている。
そして、蘇生魔法には莫大な魔力——つまり精神エネルギーが必要で、それだけの魔力を持つ者は限られる。当然、それだけの魔力の持ち主は、最高位の神官として、人々から崇拝される立場になっているはずだ。
名の知れた歴代の蘇生術士は例に漏れず、神格化され「聖人」や「聖女」と呼ばれているのだ。
ただし、聖人や聖女と呼ばれた者の末路は非常に不遇なモノばかりである。天寿を全うしたものは極僅かだ。蘇生魔法が使える為に、命を狙われるなんて、甚だしい皮肉である。
そういった観点からなのか? 信仰系魔法研究の文字通り聖地であるグロリア教会でも、表立った蘇生魔法の研究は行われていない。
当然、蘇生魔法に関する本も論文も無いとされていた。
勿論、各国秘密裏に研究されていることは間違いないだろう……
もし、この本に書かれている情報を、気軽に口にするようなら、今度は自分の身に危険が及ぶことになるかもしれない。
ナタリアは躊躇したが、それでも好奇心に勝てず、本を開く。
そこに書かれている内容の凄さに釘付けになった。
読み続けているうちに、ナタリアはあることに気が付いた——
「これって…………?」
この本の何処にも、それに関する記述はない——が、間違いないとナタリアは確信した。
それは、死霊術を学んでいたナタリアだからこそ気付けたことかもしれない。
「……なんか、凄いことを知ってしまったなあ……」
溜め息を吐きながら、本を閉じた——
翌年——
ナタリアは卒業に必要な単位を全て取り終え、あとは卒業を待つだけとなった……
各学科の成績が優秀で、学長賞も受けているナタリアなので例年なら主席になって当然なのだが、今年、卒業予定の学生にもう一人学長賞を受けた者が現れ、ナタリアは次席となった。
学長賞を受けたのは教皇エウロパの孫で、自身も光属性のギフト持ちであるコーネリアだった。
彼女は大陸で猛威を振るう黒死病の予防魔法を範囲効果に改良したのだ。
それにより、多人数同時の黒死病予防ができ、より多くの人を黒死病の脅威から守ることができることとなった。
学長賞に相応しい偉業だが、ナタリアはその魔法をコーネリアの論文の前に知っていた。
古代人の魔法書にほとんど同じ術式が載っていたのだ。
偶然ではあり得ないレベルだったのだが、ナタリアは誰にもその事を言っていない。
余計なことを言っても、また嫌がらせを受けるだけだ。別に自分の順位を気にしていないし、目立つのも嫌だ。自分の代わりに誰かが主席になってくれるのなら、ナタリアとしても有り難い。
ただ、アリシアはコーネリアの論文が、別の誰かが作ったモノではないかと疑っていた。
何故なら、コーネリアが研究していたテーマは別のモノで、しばらく成果が得られずコーネリア自身焦っていたのを、アリシアは知っていたのだ。
教授の助言により、黒死病予防にテーマを変更したのだが、それから一ヶ月程で論文を発表したのだ。
いくら何でも、これだけの成果をこんな短時間で得られる筈はない——というのが、彼女の考えだ。
だからといって、アリシアも異議を申し立てるような面倒はやりたくないので、結局、コーネリアは教皇の孫でギフト持ちという立場に相応しい成績を残したことになる。
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