1 / 1
元婚約者の落ちぶれた公爵と寝取った妹が同伴でやって来た件
「ポイツ公爵と……そこの意地汚い女は誰だったかしら???」
「お姉様!!!!なんてことを!!!!」
もちろん忘れていない。私の妹……そして、婚約者であるポイツ公爵を寝取ったペニーだった。
「お姉様???あなたは私の妹なの???」
「アニー……そこまでして、自分の妹を虐める必要があるのかい???」
ポイツ公爵は諭すように言った。彼に説教されるだなんて、私は随分落ちぶれてしまったのだと感じた。
「ああ、ごめんなさい。それで……何か用ですか???公爵様。それにしても……そのお身なりはいかがされましたか???まるで乞食じゃないですか???」
「お姉様!!!!」
ペニーが怒った。でもね、実際のところみすぼらしかった。少なくとも、私が知っている公爵の面影は全くなかったのだ。
「なんてことをおっしゃるのですか!!!!」
「だって……実際のところそうでしょう???」
別にウソはついていない。この身なりを見たら、誰だってそう思うはずなのだ。
「まあ、もはや弁明の余地はないな。こうして相談に来ている以上……」
「相談ですって???一体どういうご用件でしょうか???」
「実を言うと……金を貸してほしいんだ……」
私は驚いた。金を貸してほしい……諸事情で私は完全な悪者にされてしまって、修道院送りになって、そこから這い上がって……貴族と言う重苦しい肩書は無くなってしまったが、ある種それ以上に……自由に生きた心地のする女として蘇ったこの私から……金を借りるだなんて!!!
「これはこれは……またまたどうしたことでしょう!!!」
私は大袈裟に驚いた。でも、実際のところ本当に可笑しな話だった。でも、おおよそ想像がついた。その原因は恐らくペニーだった。
「ねえ、お姉様。私のことを今でも可愛い妹さと思ってくださるのだったら……どうか、私たちのことを慮ってくださいませんか???」
「ええ、ペニー。憎たらしい妹ほど可愛いって世間では言いますからね。あの時、無理やり私を悪者にでっち上げて修道院送りにして下さった公爵令嬢のペニー様の命令だとしたら!!!!!従うしかないでしょうね!!!!」
「お姉様……どうして、お姉様はそうやって厭味ったらしく言うのですか???」
嫌味ではない。事実だ。と言うか、ペニーが私に仕出かしたことを回想すれば、私はこの場で彼女を葬り去ったとしても、誰も文句は言わないはずだ。
「お姉様……あの時は私もまだ……幼かったのです。あの時の過ちは……申し訳ないと思っております……」
そんなわけはない。私は知っている。自由を手に入れた私が底辺から這い上がって……新しい地位を確立して、今度は嫉妬してそれまで奪い取ろうとしているのだ。本当、どこまでも懲りない女……。
ポイツ公爵はある意味気の毒かもしれない。でも、一度は私のことを愛しているといったくせに、すぐ鞍替えしてしまうんだから……彼も同様に罪深いんだ。
「いいでしょう。それでいくら御貸しすればよろしいので???」
金を貸す意志表示をすると、二人は安堵した。
「お姉様、ありがとうございます。そうですね……金貨100kgほどでいかがでしょう」
「金貨ですって???」
そこまで金が欲しい……知っている。ペニーは自分を着飾るために金を欲するのだ。婚約者であるポイツ公爵からも金を吸い取り、そして……まだまだ着飾るのに金が必要なのだ。際限がない。ああ、美しい女って言うのは恐らく大変なのだ。私みたいに……平凡な女の方がよっぽど安上がりだ。
「いいでしょう。でもね、タダで貸すわけにはいかないわ」
「どうしてですか????いまや、世界一の億万長者になったお姉様にとって、金貨なんて捨てるほど持ってらっしゃるでしょうに!!!」
確かに捨てるほど持っている……だがしかし、ペニーに授ける金貨はないのだ。だって、無意味だから。
金は金を生み出すための価値がある。でも、ペニーにただ貢ぐだけでは価値がない。ペニーに金を貸して新しい金を得る方法は……一つだけあった。
私の取引パートナーは上流貴族が多い。そして……彼らはポイツ公爵同様ペニーを欲しているのだ。
だから……私は貴族を集めて、そのままペニーを差し出した。
「これで……貴方が着飾る価値があるってことでしょう???」
「お姉様……どうしてこんなことに???」
「だって……これも全部ビジネスなんだから……」
可愛い妹……世界でたった一人の妹。ペニーは私の大切な金づる……。私をコケにした代償は大きいのだ。
そして……ポイツ公爵もまた、私のよき僕となった。
「みんな、私に協力してね!!!」
「承知しました……」
みすぼらしい公爵が少しでも地位を回復できるように尽力する……その代わり、彼は一生私に逆らえない。その内復活したら、私はもっともっと更なる高みへ足を踏み入れるのだ。
そして……今日もまたペニーを求め、たくさんの貴族がやって来る。
「お姉様!!!!なんてことを!!!!」
もちろん忘れていない。私の妹……そして、婚約者であるポイツ公爵を寝取ったペニーだった。
「お姉様???あなたは私の妹なの???」
「アニー……そこまでして、自分の妹を虐める必要があるのかい???」
ポイツ公爵は諭すように言った。彼に説教されるだなんて、私は随分落ちぶれてしまったのだと感じた。
「ああ、ごめんなさい。それで……何か用ですか???公爵様。それにしても……そのお身なりはいかがされましたか???まるで乞食じゃないですか???」
「お姉様!!!!」
ペニーが怒った。でもね、実際のところみすぼらしかった。少なくとも、私が知っている公爵の面影は全くなかったのだ。
「なんてことをおっしゃるのですか!!!!」
「だって……実際のところそうでしょう???」
別にウソはついていない。この身なりを見たら、誰だってそう思うはずなのだ。
「まあ、もはや弁明の余地はないな。こうして相談に来ている以上……」
「相談ですって???一体どういうご用件でしょうか???」
「実を言うと……金を貸してほしいんだ……」
私は驚いた。金を貸してほしい……諸事情で私は完全な悪者にされてしまって、修道院送りになって、そこから這い上がって……貴族と言う重苦しい肩書は無くなってしまったが、ある種それ以上に……自由に生きた心地のする女として蘇ったこの私から……金を借りるだなんて!!!
「これはこれは……またまたどうしたことでしょう!!!」
私は大袈裟に驚いた。でも、実際のところ本当に可笑しな話だった。でも、おおよそ想像がついた。その原因は恐らくペニーだった。
「ねえ、お姉様。私のことを今でも可愛い妹さと思ってくださるのだったら……どうか、私たちのことを慮ってくださいませんか???」
「ええ、ペニー。憎たらしい妹ほど可愛いって世間では言いますからね。あの時、無理やり私を悪者にでっち上げて修道院送りにして下さった公爵令嬢のペニー様の命令だとしたら!!!!!従うしかないでしょうね!!!!」
「お姉様……どうして、お姉様はそうやって厭味ったらしく言うのですか???」
嫌味ではない。事実だ。と言うか、ペニーが私に仕出かしたことを回想すれば、私はこの場で彼女を葬り去ったとしても、誰も文句は言わないはずだ。
「お姉様……あの時は私もまだ……幼かったのです。あの時の過ちは……申し訳ないと思っております……」
そんなわけはない。私は知っている。自由を手に入れた私が底辺から這い上がって……新しい地位を確立して、今度は嫉妬してそれまで奪い取ろうとしているのだ。本当、どこまでも懲りない女……。
ポイツ公爵はある意味気の毒かもしれない。でも、一度は私のことを愛しているといったくせに、すぐ鞍替えしてしまうんだから……彼も同様に罪深いんだ。
「いいでしょう。それでいくら御貸しすればよろしいので???」
金を貸す意志表示をすると、二人は安堵した。
「お姉様、ありがとうございます。そうですね……金貨100kgほどでいかがでしょう」
「金貨ですって???」
そこまで金が欲しい……知っている。ペニーは自分を着飾るために金を欲するのだ。婚約者であるポイツ公爵からも金を吸い取り、そして……まだまだ着飾るのに金が必要なのだ。際限がない。ああ、美しい女って言うのは恐らく大変なのだ。私みたいに……平凡な女の方がよっぽど安上がりだ。
「いいでしょう。でもね、タダで貸すわけにはいかないわ」
「どうしてですか????いまや、世界一の億万長者になったお姉様にとって、金貨なんて捨てるほど持ってらっしゃるでしょうに!!!」
確かに捨てるほど持っている……だがしかし、ペニーに授ける金貨はないのだ。だって、無意味だから。
金は金を生み出すための価値がある。でも、ペニーにただ貢ぐだけでは価値がない。ペニーに金を貸して新しい金を得る方法は……一つだけあった。
私の取引パートナーは上流貴族が多い。そして……彼らはポイツ公爵同様ペニーを欲しているのだ。
だから……私は貴族を集めて、そのままペニーを差し出した。
「これで……貴方が着飾る価値があるってことでしょう???」
「お姉様……どうしてこんなことに???」
「だって……これも全部ビジネスなんだから……」
可愛い妹……世界でたった一人の妹。ペニーは私の大切な金づる……。私をコケにした代償は大きいのだ。
そして……ポイツ公爵もまた、私のよき僕となった。
「みんな、私に協力してね!!!」
「承知しました……」
みすぼらしい公爵が少しでも地位を回復できるように尽力する……その代わり、彼は一生私に逆らえない。その内復活したら、私はもっともっと更なる高みへ足を踏み入れるのだ。
そして……今日もまたペニーを求め、たくさんの貴族がやって来る。
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
婚約者の元恋人が復縁を望んでいるので、婚約破棄してお返しします。
coco
恋愛
「彼を返して!」
婚約者の元恋人は、復縁を望んでいる様だ。
彼も、まんざらではないらしい。
そういうことなら、婚約破棄してお返ししますね。
でも、後から要らないと言うのは無しですから。
あなたは、どんな彼でも愛せるんでしょ─?
「そんなの聞いてない!」と元婚約者はゴネています。
音爽(ネソウ)
恋愛
「レイルア、許してくれ!俺は愛のある結婚をしたいんだ!父の……陛下にも許可は頂いている」
「はぁ」
婚約者のアシジオは流行りの恋愛歌劇に憧れて、この良縁を蹴った。
本当の身分を知らないで……。
【完結】我儘で何でも欲しがる元病弱な妹の末路。私は王太子殿下と幸せに過ごしていますのでどうぞご勝手に。
白井ライス
恋愛
シャーリー・レインズ子爵令嬢には、1つ下の妹ラウラが居た。
ブラウンの髪と目をしている地味なシャーリーに比べてラウラは金髪に青い目という美しい見た目をしていた。
ラウラは幼少期身体が弱く両親はいつもラウラを優先していた。
それは大人になった今でも変わらなかった。
そのせいかラウラはとんでもなく我儘な女に成長してしまう。
そして、ラウラはとうとうシャーリーの婚約者ジェイク・カールソン子爵令息にまで手を出してしまう。
彼の子を宿してーー
完結 私の人生に貴方は要らなくなった
音爽(ネソウ)
恋愛
同棲して3年が過ぎた。
女は将来に悩む、だが男は答えを出さないまま……
身を固める話になると毎回と聞こえない振りをする、そして傷つく彼女を見て男は満足そうに笑うのだ。
私と婚約破棄して妹と婚約!? ……そうですか。やって御覧なさい。後悔しても遅いわよ?
百谷シカ
恋愛
地味顔の私じゃなくて、可愛い顔の妹を選んだ伯爵。
だけど私は知っている。妹と結婚したって、不幸になるしかないって事を……
完結 愛人さん初めまして!では元夫と出て行ってください。
音爽(ネソウ)
恋愛
金に女にだらしない男。終いには手を出す始末。
見た目と口八丁にだまされたマリエラは徐々に心を病んでいく。
だが、それではいけないと奮闘するのだが……