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その19
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ボリス様の旅がこれほどちんけに感じられることはなかったのかもしれません。
最初は召使的な人々が多くいたわけでございます。ですが、旅路を重ねていくうちに、その数は少なくなっていくのでした。
「どうして???」
「それは……この旅があまりにも過酷だからだと思いますよ」
「それほど過酷なのか???」
「ええ、少なくともそう思います」
「そうか……。私にはいまいち分からないのだが……」
そうは言われても……まあ、仕方がないのでしょう。ボリス様には必ずしも理解できないと思います。王子様と言うのは、ある意味最も能天気な生き物なのかもしれません。私たちがどのような苦労をしているのか、そんな事は全くわからないわけでございます。
でも、それで許されてしまうわけでございますから、こうして気楽に旅を続けることができるわけでございます。
「王子様。少し休みませんか。私たちの仲間も、おかげでだいぶ減ってしまいましたよ」
「でもね、私にとっては好奇心が募る一方なんだ。これからも、もっともっと旅を続けなくてはいけないと思う。そして、私は早く2人に会いたいと思っている」
王子様はやっぱり身勝手、誰もがそう思ったのかもしれません。
ですが、誰も反対することなんて出来ませんでした。それがやはり、王子様を相手にするってことなのでしょう。それがいいことなのか、悪いことなのか、それは非常に難しい問題であると思います。ですが……まあ、いまさらこんなことを議論しても、全く意味がないのでしょう。
「私は……この旅を終えて……新しい人生を始めるんだ!!!ああ、なんて素晴らしい運命なのだ!!!」
もちろん、私や妹のタバチエールにとってみれば、全くいい話ではありません。というか、とっとと止めていただきたいと思うほどでした。
これ以上の安寧を崩さないでほしい……まあ、こう考えるのはあたり前のことでしょう???
「ねえ、王子様。万が一、この旅を完遂することができなかったら???」
執事が質問をしました。
「そういうことは最初から考えないようにしよう。とにかく、進むしかないのだから!!!」
陽気なボリス様とは対照的に、執事や他の側近たちは、ますます疲弊するわけでございました。
最初は召使的な人々が多くいたわけでございます。ですが、旅路を重ねていくうちに、その数は少なくなっていくのでした。
「どうして???」
「それは……この旅があまりにも過酷だからだと思いますよ」
「それほど過酷なのか???」
「ええ、少なくともそう思います」
「そうか……。私にはいまいち分からないのだが……」
そうは言われても……まあ、仕方がないのでしょう。ボリス様には必ずしも理解できないと思います。王子様と言うのは、ある意味最も能天気な生き物なのかもしれません。私たちがどのような苦労をしているのか、そんな事は全くわからないわけでございます。
でも、それで許されてしまうわけでございますから、こうして気楽に旅を続けることができるわけでございます。
「王子様。少し休みませんか。私たちの仲間も、おかげでだいぶ減ってしまいましたよ」
「でもね、私にとっては好奇心が募る一方なんだ。これからも、もっともっと旅を続けなくてはいけないと思う。そして、私は早く2人に会いたいと思っている」
王子様はやっぱり身勝手、誰もがそう思ったのかもしれません。
ですが、誰も反対することなんて出来ませんでした。それがやはり、王子様を相手にするってことなのでしょう。それがいいことなのか、悪いことなのか、それは非常に難しい問題であると思います。ですが……まあ、いまさらこんなことを議論しても、全く意味がないのでしょう。
「私は……この旅を終えて……新しい人生を始めるんだ!!!ああ、なんて素晴らしい運命なのだ!!!」
もちろん、私や妹のタバチエールにとってみれば、全くいい話ではありません。というか、とっとと止めていただきたいと思うほどでした。
これ以上の安寧を崩さないでほしい……まあ、こう考えるのはあたり前のことでしょう???
「ねえ、王子様。万が一、この旅を完遂することができなかったら???」
執事が質問をしました。
「そういうことは最初から考えないようにしよう。とにかく、進むしかないのだから!!!」
陽気なボリス様とは対照的に、執事や他の側近たちは、ますます疲弊するわけでございました。
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