俺のスパダリはギャップがすごい 〜いつも爽やかスパダリが豹変すると… 〜

俺のスパダリはギャップがすごい ー立花蓮sideー

急な電話 ①

その後、特に何も買わなかったが、ブラブラと店をまわったり、特に予定していなかったが映画館で映画を観たり、楽しい時間をすごした。
本当は夕食を食べて帰る予定だったのだが………


ーーーピリリリリーーー
　　　　　ーーーピリリリリーーー

蓮の携帯が鳴った。

嫌な予感がする…
蓮は携帯の画面を見ると、

『大山くん』と表示されている。

やっぱり……

決して大山くんからの電話が嫌なわけではない。
ただ休みの日に大山くんからの電話…
それは一つしかなく…

「真司、大山くんから電話が入った。ちょっと出てきていい？」
携帯の店情報を見ながら、夕食はどの店にしようかと2人で考えていた時の電話だった為、蓮は申し訳なさそうに真司の方を見た。
「いいよ出ておいで。俺、その辺にいるから」
真司は先ほどまで見ていたサイトを閉じた。

あれ？
どうしてサイト閉じたんだろう…

「お店、真司が行きたいところにしようよ」
不思議に思った蓮が真司に声をかけると、
「2人で決めたいから蓮の電話が終わってから、また決めよう」 
「でも…」
「ほら早くしないと大山くんからの電話、切れるよ」
「ありがとう」
蓮がそういうと、真司は笑顔で見送った。


「もしもし立花です。大山くん何かあった？」
『お休みのところ、すみません…』
電話越しに大山の申し訳なさそうな声が聞こえる。
「いいよ。それで何かあった？」
『それが明日、朝一でクライアントに提出する資料なんですが、本来の数字と資料の数字がどうしても合わないと連絡が入りまして…』
「あれ10時のアポだったよね。わかった。すぐ行く」
『お休みのところ、すみません』
「気にしないで。連絡くれて、ありがとう」
終始、申し訳なさそうな大山に声をかけると、蓮は電話を切った。

大山くん達が探してみても、わからなかった誤差。
この作業は長くなりそうだ。