【完結】たとえ彼の身代わりだとしても貴方が僕を見てくれるのならば… 〜初恋のαは双子の弟の婚約者でした〜

葉月

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帝都でのパーティー ⑤

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 サイモンと僕はパーティーに招待されている貴族達に挨拶してまわっていると、皇帝陛下がサイモンをお呼びになった。

 サイモンは僕のそばを離れるのは心配だと言っていたけれど、皇帝陛下がお呼びになったのはサイモンだけだったので、僕は部屋の隅でひっそりとサイモンの帰りを待つことにした。

 のどかな場所で育った僕は、着飾った場所が苦手だ。
 部屋の壁にもたれかけながら、場内の様子を見る。
 どのご婦人も綺麗で、大人っぽくて、素敵で、自分の子供っぽさが恥ずかしくなってくる。
 早く帰りたいな。

 そんなことを考えていると、
「オリバー伯爵とはご一緒じゃないんですか?」
 気が付けば、数人の男性に囲まれてしまっていた。

「皇帝陛下のところに行っていまして……」
「それでは私達と一緒に飲みませんか?上等のワインがあるんですよ」
「いえ、サイモンにここで待つと言ってありますので」
 関わりたくないと、そっとその場から逃げ出そうとすると、そこにご令嬢達もやって来て逃げ道を塞がれてしまう。

 リーダーっぱいご令嬢が僕の前に一歩踏み出す。
「ミカエル様は男性のオメガなんですってね」
「はい……」
「男性のオメガの方は、やはり女性のまねごとをされるんですか?」
「え?」
「だって髪を伸ばし結われたり、ドレスをお召しになったり。まるで女性のまねごとではありませんか。やはり女性になりたいのですか?」
「そんなつもりは……」
「それにチョーカーをされてるってことは、まだ番になられてないんですね。本当にサイモン様とご結婚されたんですか?」
 後にいた他のご令嬢方が怪訝そうに僕を見る。

「本当に、しました……」
 悔しい。あんなことを言われても、きちんと言い返せない。
 奥歯を噛み締めるが、涙が溢れて来そうだ。
 泣かない。こんなところで泣かない!

「つまんない話、してんじゃねーよ」
 ご令嬢方の間を割って入って来たのは
「ルーカス殿下」
 皇帝陛下の第二王子、ルーカス殿下。

 艶やかな金色の髪、どこまでも透き通る青い瞳、整いすぎるほどの美しい容姿に、スラリと高い身長。博識で武術、戦いでは先頭に立って敵陣に挑み、参謀の仕事まで全てされている。ルーカス様は天が二物を与えたよな存在だった。

 僕を含め、周りにいた貴族達が頭を下げる。
「貴族ってほんと暇だよな。そんなこと、どーでもいいじゃん」
「……」
 周りにいた貴族達は口ごもる。

「はぁ。自分より強い者には何も言えないのかよ。まぁいい。ミカエル、来いよ」
「え?」
 驚く僕の手をルーカス様はぐいぐいと引き、テラスに連れ出す。
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