クトゥルフの魔法少女アイリスの名状しがたき学園生活

稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)

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中等部編

第八話 ちっちゃいはかわいい。かわいいは正義。ゆえにちっちゃいは正義(1)

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   ◆◆◆

  第八話 ちっちゃいはかわいい。かわいいは正義。ゆえにちっちゃいは正義

   ◆◆◆

 ラジオから軽快な音楽が流れ始め、ニュースの始まりを告げる軽快な声が響き始めた。

“ホットなニュースをアツアツのままお届けするホットレディオ! さあ、いつも通りにニュースを、と言いたいところだが、今日は特別な速報がある! ダルリーダ国で起きたクーデターのことだ!”

 司会は軽快な調子のまま言葉を続けた。

“ダルリーダ国はお隣さんであり、我が国と付き合いが深い! だからどんな影響があるか気になっている人は多いはずだ! そのへんのことをゲストのルイス社長に聞いてみたいと思う!”

 このことは台本には無い。が、ゲストであるルイスは慌てること無く答えた。

“ガタノトーアという男の性格から考えるに、緊張状態になることが予想されます”

 これに対し、司会は尋ねた。

“ガタノトーアとはどんな人なんです?”

 ルイスはとんでもない答えを返した。

“私はガタノトーアは人間では無いと考えています”

 どういうことです? と、司会が尋ねると、ルイスは答えた。

“むかし、ダルリーダ国はある脅威におびやかされていました。それがガタノトーアと呼ばれる邪神です。ガタノトーアは全身性硬化症と呼ばれる病をばらまき、ダルリーダ国を支配しようとしていました”

 ルイスは昔話を続けた。

“それを食い止めていたのが、英雄として語り継がれるローズブレイド家です。ですがローズブレイドの英雄だけでは食い止めるだけで精一杯であり、状況は拮抗していました。しかしある日、そんな状況が一変します。新たな英雄が現れたのです”

 司会が頷きを返して続きを催促すると、ルイスは再び口を開いた。

“新たな英雄はまるでガタノトーアの心を完璧に読んでいるかのように、相手の裏をかき続けました。その活躍によってガタノトーアを退けることに成功し、新たな英雄は高い地位を獲得しました”

 ここまでなら娯楽小説にできそうな話だ。だが、ルイスの次の言葉がそんな感想を一転させた。 

“そして新たな英雄は子孫を残し、その子孫の一人がガタノトーアと名乗るようになりました”

 一瞬、司会は混乱したが、どういうカラクリだったのか、すぐに予想がついた。
 それは正解であり、ルイスは答えを述べた。

“つまりそういうことです。新たな英雄が活躍できたのは、その英雄がガタノトーアそのものだったからです。本人なのだから裏をかけて当然。ガタノトーアはやり方を途中で変えたのです。外部からの侵攻では無く、内部から侵略するやり方に変更したのです”
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