42 / 55
Ep4 真相の章(5)
しおりを挟む
靴下一枚で友人と共に吹雪の中を駆ける。
途中、雪の坂で滑り転げそうになりながらも、車のところに辿り着く。
「乗れ!」
言われるまでもなく友人と同時に乗り込む。
間も無く発進する車。
こうなったらもうこっちのもの、安心だ、あなたはそう思ったのだが、
「!」
瞬間、後ろから響いたエンジン音に、あなたは振り返った。
すると、吹雪の中に車のヘッドライトが眩しく光り始めたのが見えた。
追いかけてきている、あなたがそう叫ぶと、友人は「わかってる!」と答えた。
アクセルを踏む友人の足に力が入る。
しかし無茶は出来ない。あたりは一面銀世界で、しかも山道なのだから。
それでも、やはり普段よりもスピードが出ている。
カーブを曲がるたびに、後輪がすべっているのを感じる。
その吐き気をもよおす感覚の中で、あなたは携帯で警察に連絡を取った。
“はい、こちら――”
応対に出た女性警官に対し、状況を説明する。
上手く説明出来ていたのかどうかはこの時のあなたには分からなかった。何回か噛んだことだけは分かった。
車が激しく揺れるせいでますます舌が上手く回らない。
そうこうしているうちに、車はヘアピンのような急カーブの手前にさしかかった。
友人がブレーキを深く踏み込み、車を大きく減速させる。
そうしないと曲がれない。
そのはずなのだが、
「!?」
後方から追って来るヘッドランプにはその気配が見られなかった。
まさか、脳裏に浮かんだ言葉をあなたは声に出そうとしたが、それよりも早く友人が咲きに叫んだ。
「ぶつけてくるぞ!」
友人のその警告とほぼ同時に、車は衝撃に包まれた。
道から押し出され、斜面に乗り上げる。
友人はその滑る坂の上で必死にハンドルを左右に切り、迫る木々を上手く避けていったが、
「「!?」」
直後のそれはどうにもならなかった。
二人の体は同時に浮遊感に包まれた。
崖の上に飛び出したのだ。
そのあとは、ただ祈ることしか出来なかった。
途中、雪の坂で滑り転げそうになりながらも、車のところに辿り着く。
「乗れ!」
言われるまでもなく友人と同時に乗り込む。
間も無く発進する車。
こうなったらもうこっちのもの、安心だ、あなたはそう思ったのだが、
「!」
瞬間、後ろから響いたエンジン音に、あなたは振り返った。
すると、吹雪の中に車のヘッドライトが眩しく光り始めたのが見えた。
追いかけてきている、あなたがそう叫ぶと、友人は「わかってる!」と答えた。
アクセルを踏む友人の足に力が入る。
しかし無茶は出来ない。あたりは一面銀世界で、しかも山道なのだから。
それでも、やはり普段よりもスピードが出ている。
カーブを曲がるたびに、後輪がすべっているのを感じる。
その吐き気をもよおす感覚の中で、あなたは携帯で警察に連絡を取った。
“はい、こちら――”
応対に出た女性警官に対し、状況を説明する。
上手く説明出来ていたのかどうかはこの時のあなたには分からなかった。何回か噛んだことだけは分かった。
車が激しく揺れるせいでますます舌が上手く回らない。
そうこうしているうちに、車はヘアピンのような急カーブの手前にさしかかった。
友人がブレーキを深く踏み込み、車を大きく減速させる。
そうしないと曲がれない。
そのはずなのだが、
「!?」
後方から追って来るヘッドランプにはその気配が見られなかった。
まさか、脳裏に浮かんだ言葉をあなたは声に出そうとしたが、それよりも早く友人が咲きに叫んだ。
「ぶつけてくるぞ!」
友人のその警告とほぼ同時に、車は衝撃に包まれた。
道から押し出され、斜面に乗り上げる。
友人はその滑る坂の上で必死にハンドルを左右に切り、迫る木々を上手く避けていったが、
「「!?」」
直後のそれはどうにもならなかった。
二人の体は同時に浮遊感に包まれた。
崖の上に飛び出したのだ。
そのあとは、ただ祈ることしか出来なかった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる