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最終章 そして戦士達は人類の未来のための戦いに挑む
第二十四話 神殺し、再び(39)
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その声に多くの者が視線を向けた頃には、右手から産み出されているものは形の基礎が完成していた。
それは大きな鳥に見えた。小さなドラゴンのようにも見える。
しかし顔の部分の造形が雑。
目しか無い。
その部分を丁寧に作る必要が無いから、そう思えた。
ところどころに丁寧さが無い。ゆえに作業が速い。
間も無く造形は終わった。
口が無いゆえに、鳥は産声を上げるかわりに大きく翼を広げた。
それは威嚇の動作でもあった。
翼の内側はヨグ=ソトースと同じく、人の顔がびっしりと並んでいた。
やつのものと同じ技術、そう見えた。
異なる点は顔の大きさが小さいこと。
ゆえに子供の顔が並んでいるようにも見えた。
苦悶と狂気の表情を浮かべる子供の顔、それは否応にも強烈な感情を抱かせるものであった。
そして大盾兵達の目にその感情の色が滲み始めた直後、その鳥は飛び立った。
コウモリのように羽ばたいて浮き上がった後、滑空しながら突進。
最初の目標はアルフレッドであった。
しかし速くは無い。アルフレッドは容易にその体当たりを回避。
もう一つの攻撃のほうが厄介であった。
それは滑空しながら撒き散らされた人魂。
羽から顔が次々と飛び出し、ウミヘビのように細長い身をくねらせて空中を泳いで襲い掛かってくる。
そして直後、さらなる攻撃の気配をアルフレッドは感じ取った。
真横からの魔力反応を感じ取ったのと同時に回避行動を取る。
直後、一筋の閃光がアルフレッドの体をかすめた。
「っ!」
速い、という印象は直後に傷口から走った独特の痛みに塗りつぶされた。
体をひっかかれながら削り弾けている、そんな感覚。
その感覚の理由を、アルフレッドは高速演算と感知能力で瞬時に掴んでいた。
身をかすめていったのは槍のように細い一筋の魔力であったが、その中身の構造は繊細であった。
断面を見てみれば、まるで丸太の年輪のような多層構造。
光魔法の粒子を引き寄せる核が中央にあり、その周りに光魔法の粒子が回転している。
さらにその外側には核が回転している。中央と外側から綱引きのように引き合うことで、すぐに構造が崩れないようになっている。
それが多層に重なっており、強度を確保している。
結果的に魔力の密度も高い。直撃は危険。
まるで槍のように鋭い、貫通力に特化したような閃光の魔法。
今の自分ではこの技をすぐには真似できない、相当の修練がいる。
ゆえに、
(こいつ……!)
こいつはこんな器用な技も使えるのかと、アルフレッドは驚異の念が混じった視線を槍使いに向けた。
それは大きな鳥に見えた。小さなドラゴンのようにも見える。
しかし顔の部分の造形が雑。
目しか無い。
その部分を丁寧に作る必要が無いから、そう思えた。
ところどころに丁寧さが無い。ゆえに作業が速い。
間も無く造形は終わった。
口が無いゆえに、鳥は産声を上げるかわりに大きく翼を広げた。
それは威嚇の動作でもあった。
翼の内側はヨグ=ソトースと同じく、人の顔がびっしりと並んでいた。
やつのものと同じ技術、そう見えた。
異なる点は顔の大きさが小さいこと。
ゆえに子供の顔が並んでいるようにも見えた。
苦悶と狂気の表情を浮かべる子供の顔、それは否応にも強烈な感情を抱かせるものであった。
そして大盾兵達の目にその感情の色が滲み始めた直後、その鳥は飛び立った。
コウモリのように羽ばたいて浮き上がった後、滑空しながら突進。
最初の目標はアルフレッドであった。
しかし速くは無い。アルフレッドは容易にその体当たりを回避。
もう一つの攻撃のほうが厄介であった。
それは滑空しながら撒き散らされた人魂。
羽から顔が次々と飛び出し、ウミヘビのように細長い身をくねらせて空中を泳いで襲い掛かってくる。
そして直後、さらなる攻撃の気配をアルフレッドは感じ取った。
真横からの魔力反応を感じ取ったのと同時に回避行動を取る。
直後、一筋の閃光がアルフレッドの体をかすめた。
「っ!」
速い、という印象は直後に傷口から走った独特の痛みに塗りつぶされた。
体をひっかかれながら削り弾けている、そんな感覚。
その感覚の理由を、アルフレッドは高速演算と感知能力で瞬時に掴んでいた。
身をかすめていったのは槍のように細い一筋の魔力であったが、その中身の構造は繊細であった。
断面を見てみれば、まるで丸太の年輪のような多層構造。
光魔法の粒子を引き寄せる核が中央にあり、その周りに光魔法の粒子が回転している。
さらにその外側には核が回転している。中央と外側から綱引きのように引き合うことで、すぐに構造が崩れないようになっている。
それが多層に重なっており、強度を確保している。
結果的に魔力の密度も高い。直撃は危険。
まるで槍のように鋭い、貫通力に特化したような閃光の魔法。
今の自分ではこの技をすぐには真似できない、相当の修練がいる。
ゆえに、
(こいつ……!)
こいつはこんな器用な技も使えるのかと、アルフレッドは驚異の念が混じった視線を槍使いに向けた。
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