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26.露見の想い人
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「ど、して?」
今日は地学天文部は部活がない日だ。なのにどうして、七ツ役くんがこんな所にいるの?
「教室で、別役さんと鹿宮さんの会話がちょっと耳に入ったんだ。ホームルームで言ってた変質者の件、もしかしたら、別役さんなのかなって。俺……あのまま一人で別役さんを帰したせいかなって、思って」
どうやら、放課後にその件について尋ねようと思ったところ、私と梓ちゃんが美術室へ向かったので、今日は部活がない日なんじゃ?と訝しみながらもついてきた、ということだった。
まさか、七ツ役くんに後をつけられてたとか……っ! 滅多にないことなのに、どうしてこういう時に限って、私は気付かないのかなぁ!? これはあれだね。ずっと異常なしで連続運転してた七ツ役くんセンサーがとうとう不調になったってことだよね! オーバーホールに出さないと! 不調の原因は悔しいことにハッキリしてるよ! 失恋の痛手だねって言わせんな!
心の中でおたつく私だけど、なんとか顔には出していなかったと思う。ただ、入り口近くで私を振り返っていた梓ちゃんにはバレバレだったらしく、呆れた目線をいただきました。相変わらず冷ややか。
「ごめん。俺がちゃんと駅まで送れば、そんなことにはならなかったよね」
「気にしないでいいよ。だって、いつも別々に帰ってるじゃない? それに、あの後……だから、逆に送られる方がつらかっただろうし」
「……」
黙ってしまった七ツ役くんだけど、変態さんに遭遇してしまったのは、うっかり裏道に入っちゃった私のミスだし、むしろ事件というよりは事故だよね。被害は私の革靴1足。
「それに、私は何にもなかったし、大丈夫だから」
「……じゃぁ」
七ツ役くんは、ちらりと梓ちゃんを見た。その視線は、第三者がいる場で話してもいいことなのか、と迷っているようだったので、私は「梓ちゃんには相談に乗ってもらってたから、全部知ってるよ」と助け船を出した。ふふふ、七ツ役くんの考えなんておみとおし――――
「俺への好意が先で、気象予報士を決めたって聞こえたけど、どういうこと」
――――じゃなかった。全然お見通しじゃなかったよ!
つい私の視線が頼れる親友梓ちゃんの方に向く。
「あたしは予定通り飲み物買って来るから、中で二人でごゆっくりどうぞ。七ツ役くんもなんか飲み物いる?」
「いや、いらない。気ぃ遣ってもらって悪い」
「このぐらいならいつでも?」
梓ちゃぁん!?
この状況で行っちゃうってなくない? そこはレフェリーよろしく立ち会うのが筋じゃないの?
無情にもドアが閉まり、アクリル絵の具の香り漂う美術室には、私と七ツ役くんが残された。平常時だったら、神様に平伏して翼を授ける飲料を捧げちゃうぐらいなのに、さすがにこのタイミングは問題あるでしょう!
「それで、どういうことなのか教えてもらってもいいかな」
「あー、待って待って! 話す、話すからあんまりこっち見ないでもらえるかな。今、めっちゃひどい顔してる!」
「うん、鼻と目が赤い」
「だから見ないでって!」
慌ててハンカチを広げて顔を隠す。平安貴族だったら扇でスマートに顔を隠せるのに、残念だけど現代平民だから扇なんて優雅なものは持っていないの!
「顔は見せて。ちゃんと聞きたい」
「聞くだけなら――――」
「変なごまかしはされたくないから」
うぅ、どうしてこういう時に限って強気なんだ! こんな強気な七ツ役くんなんて……文化祭のときしか知らないぞ!
もはや半ベソでハンカチを下ろす。もちろん、真正面から顔を見られないので、俯きながらハンカチを畳み直した。
話したくない。いや、七ツ役くんと会話するのはエブリタイムウェルカムなんだけど、質問に答えたくない。
でも、ここで真摯に正直に答えないと、きっと七ツ役くんとの関係が修復不可能になってしまう。そんな予感がして、私はおそるおそる口を開いた。
「1年のときの文化祭、覚えてる?」
「確か、別役さんが地学天文部の展示を見に来たよね」
「あのときから、なんだ。七ツ役くんを好きになったの。でも、その頃は、天文も全然興味なくて、ちょっとした時間つぶしのためにあの教室に入ったの」
今でも覚えてる。生き生きとした目で説明してくれた七ツ役くんの顔。あぁ、本当にこの人は惑星が好きなんだなぁ、って、そう思えた。
「七ツ役くんが好きだったから、七ツ役くんが興味を持ってる天文に興味が湧いたの」
それまでの私は、ちょっと絵を描くことが好きなだけで、日々を適当に生きてた。
「七ツ役くんが、気象予報士を目指してるって聞いたから、私の志望も気象予報士になったの。……ごめんね、自分で言っててなんだけど、重いよね」
他にも、同じクラスになったのをいいことに、毎日毎日自分の目に録画機能があればいいのに!ってぐらいに見てた。たぶん、そんな機能があったらDVDが何枚積まれてるか分からない。画質に妥協もしたくないし、総容量1TBは軽く超える。
七ツ役くんは何にも言わない。怖くて表情も見れない私は、唇を震わせながら、必死で言葉を続けた。
「でも、今は自分でも気象予報士が面白そうだなって思うようになったんだ。雲の動きって、もちろん色んなデータから予測ができるんだけど、それでも思いもしない天気になったりして、自然に裏切られる、っていうか、そういう面白さが見えてきたの。災害にもなり得るし、もっと真剣にって怒られるかもしれないけど、でも、面白く思えるのって結構大事だと思うんだ」
だめだ、涙がこぼれる。泣くな。泣くな。
「だから、本当に七ツ役くんには感謝してるんだ。もちろん、七ツ役くん自身が好きっていうのもあるんだけど、今まで知らなかった面白い分野を教えてくれてありがとうって。――――えっと、これで、答えになるかな」
じんわり滲んだ涙を、ハンカチで押し当てて拭う。
こわごわと顔を上げると、七ツ役くんはすごく不機嫌そうな顔をしていた。そうだよね。好きな人と希望職種を合わせるとかちょっとアウトだよね。真面目な七ツ役くんなら、余計に許しがたいものがあったんだろう。やばい、また泣けてくる。
「……そんな、たいそうな人間じゃない」
けれど、初めて口を開いた七ツ役くんは、私の予想もしないセリフを言った。
「俺は、どうして別役さんが、あー、その、俺のこと好きなのか、全然分からない。しかも、俺のせいで進路まで変えるとか、俺はそんな、誰かの手本になるような立派なもんじゃない」
「違うよ!」
思わず涙を振り切って声を上げた。
「七ツ役くんは私の北極星なの! 行く先を照らしてくれるみたいな、私みたいに進路のことなんてさっぱり考えてないパッパラパーにとっては、大事な道しるべなんだよ!」
「俺は、北極星みたいに明るくない。明るいなら丹田の方が――――」
「じゃぁ、南十字星! 南半球はこっちを天測航法で使ってたんでしょ?」
地学天文部に入っていないけど、私の七ツ役くん愛を舐めないでもらいたい。会話が弾むようにという不純な動機で拡充した知識は、しっかりと定着してる。
「本気で、気象予報士目指すんだ? 俺、断ったのに?」
「うん。だってもう決めたもん。そりゃちょっと苦手科目はあるけど、まだ1年あるから挽回できるはず!」
「……前向きだよね」
告白再チャレンジする予定とは言えないので、それが取柄だから、と曖昧に濁した私は、ようやくまっすぐに七ツ役くんの顔を見ることができた。そして、気付いた。これ、不機嫌なわけじゃなくて、もしかして、希望的観測が入ってるかもしれないけど……照れてる?
「とりあえず、聞きたいことは聞けたし、俺はもう帰るよ。……昨日は本当にごめんね」
「だから、七ツ役くんに謝ってもらうようなことじゃないって」
「うん、そうかもしれない。でも、別役さんに謝らないと俺の気が済まないから」
真面目か。でもそこが好き。
「あと、別役さん。もしよければ、うちの部活に入らない?」
「無理だよ。お誘いはありがたいけど、完全に美術部と活動曜日がかぶってるから」
「確かに月・木だけど、うちの部員ってイベントのときにしか来ない部員もそこそこいるから」
「イベント?」
「地層の露頭観察とか、天体観測とか」
露頭観察はともかく、天体観測? っていうと、望遠鏡で星を見て……星空の下で……七ツ役くんと……
「星検対策もしたりするから、有意義だと思う。考えてみてよ」
「う、うん……」
夜空をバックに七ツ役くんと……かぁ。ロマンチックだよねぇ。
曖昧な返事をしておきながら、私の中では部活の掛け持ちがほぼ確定した瞬間だった。
え? 天体観測は他の部員もいるだろうって? そんなの分かってるよ!
今日は地学天文部は部活がない日だ。なのにどうして、七ツ役くんがこんな所にいるの?
「教室で、別役さんと鹿宮さんの会話がちょっと耳に入ったんだ。ホームルームで言ってた変質者の件、もしかしたら、別役さんなのかなって。俺……あのまま一人で別役さんを帰したせいかなって、思って」
どうやら、放課後にその件について尋ねようと思ったところ、私と梓ちゃんが美術室へ向かったので、今日は部活がない日なんじゃ?と訝しみながらもついてきた、ということだった。
まさか、七ツ役くんに後をつけられてたとか……っ! 滅多にないことなのに、どうしてこういう時に限って、私は気付かないのかなぁ!? これはあれだね。ずっと異常なしで連続運転してた七ツ役くんセンサーがとうとう不調になったってことだよね! オーバーホールに出さないと! 不調の原因は悔しいことにハッキリしてるよ! 失恋の痛手だねって言わせんな!
心の中でおたつく私だけど、なんとか顔には出していなかったと思う。ただ、入り口近くで私を振り返っていた梓ちゃんにはバレバレだったらしく、呆れた目線をいただきました。相変わらず冷ややか。
「ごめん。俺がちゃんと駅まで送れば、そんなことにはならなかったよね」
「気にしないでいいよ。だって、いつも別々に帰ってるじゃない? それに、あの後……だから、逆に送られる方がつらかっただろうし」
「……」
黙ってしまった七ツ役くんだけど、変態さんに遭遇してしまったのは、うっかり裏道に入っちゃった私のミスだし、むしろ事件というよりは事故だよね。被害は私の革靴1足。
「それに、私は何にもなかったし、大丈夫だから」
「……じゃぁ」
七ツ役くんは、ちらりと梓ちゃんを見た。その視線は、第三者がいる場で話してもいいことなのか、と迷っているようだったので、私は「梓ちゃんには相談に乗ってもらってたから、全部知ってるよ」と助け船を出した。ふふふ、七ツ役くんの考えなんておみとおし――――
「俺への好意が先で、気象予報士を決めたって聞こえたけど、どういうこと」
――――じゃなかった。全然お見通しじゃなかったよ!
つい私の視線が頼れる親友梓ちゃんの方に向く。
「あたしは予定通り飲み物買って来るから、中で二人でごゆっくりどうぞ。七ツ役くんもなんか飲み物いる?」
「いや、いらない。気ぃ遣ってもらって悪い」
「このぐらいならいつでも?」
梓ちゃぁん!?
この状況で行っちゃうってなくない? そこはレフェリーよろしく立ち会うのが筋じゃないの?
無情にもドアが閉まり、アクリル絵の具の香り漂う美術室には、私と七ツ役くんが残された。平常時だったら、神様に平伏して翼を授ける飲料を捧げちゃうぐらいなのに、さすがにこのタイミングは問題あるでしょう!
「それで、どういうことなのか教えてもらってもいいかな」
「あー、待って待って! 話す、話すからあんまりこっち見ないでもらえるかな。今、めっちゃひどい顔してる!」
「うん、鼻と目が赤い」
「だから見ないでって!」
慌ててハンカチを広げて顔を隠す。平安貴族だったら扇でスマートに顔を隠せるのに、残念だけど現代平民だから扇なんて優雅なものは持っていないの!
「顔は見せて。ちゃんと聞きたい」
「聞くだけなら――――」
「変なごまかしはされたくないから」
うぅ、どうしてこういう時に限って強気なんだ! こんな強気な七ツ役くんなんて……文化祭のときしか知らないぞ!
もはや半ベソでハンカチを下ろす。もちろん、真正面から顔を見られないので、俯きながらハンカチを畳み直した。
話したくない。いや、七ツ役くんと会話するのはエブリタイムウェルカムなんだけど、質問に答えたくない。
でも、ここで真摯に正直に答えないと、きっと七ツ役くんとの関係が修復不可能になってしまう。そんな予感がして、私はおそるおそる口を開いた。
「1年のときの文化祭、覚えてる?」
「確か、別役さんが地学天文部の展示を見に来たよね」
「あのときから、なんだ。七ツ役くんを好きになったの。でも、その頃は、天文も全然興味なくて、ちょっとした時間つぶしのためにあの教室に入ったの」
今でも覚えてる。生き生きとした目で説明してくれた七ツ役くんの顔。あぁ、本当にこの人は惑星が好きなんだなぁ、って、そう思えた。
「七ツ役くんが好きだったから、七ツ役くんが興味を持ってる天文に興味が湧いたの」
それまでの私は、ちょっと絵を描くことが好きなだけで、日々を適当に生きてた。
「七ツ役くんが、気象予報士を目指してるって聞いたから、私の志望も気象予報士になったの。……ごめんね、自分で言っててなんだけど、重いよね」
他にも、同じクラスになったのをいいことに、毎日毎日自分の目に録画機能があればいいのに!ってぐらいに見てた。たぶん、そんな機能があったらDVDが何枚積まれてるか分からない。画質に妥協もしたくないし、総容量1TBは軽く超える。
七ツ役くんは何にも言わない。怖くて表情も見れない私は、唇を震わせながら、必死で言葉を続けた。
「でも、今は自分でも気象予報士が面白そうだなって思うようになったんだ。雲の動きって、もちろん色んなデータから予測ができるんだけど、それでも思いもしない天気になったりして、自然に裏切られる、っていうか、そういう面白さが見えてきたの。災害にもなり得るし、もっと真剣にって怒られるかもしれないけど、でも、面白く思えるのって結構大事だと思うんだ」
だめだ、涙がこぼれる。泣くな。泣くな。
「だから、本当に七ツ役くんには感謝してるんだ。もちろん、七ツ役くん自身が好きっていうのもあるんだけど、今まで知らなかった面白い分野を教えてくれてありがとうって。――――えっと、これで、答えになるかな」
じんわり滲んだ涙を、ハンカチで押し当てて拭う。
こわごわと顔を上げると、七ツ役くんはすごく不機嫌そうな顔をしていた。そうだよね。好きな人と希望職種を合わせるとかちょっとアウトだよね。真面目な七ツ役くんなら、余計に許しがたいものがあったんだろう。やばい、また泣けてくる。
「……そんな、たいそうな人間じゃない」
けれど、初めて口を開いた七ツ役くんは、私の予想もしないセリフを言った。
「俺は、どうして別役さんが、あー、その、俺のこと好きなのか、全然分からない。しかも、俺のせいで進路まで変えるとか、俺はそんな、誰かの手本になるような立派なもんじゃない」
「違うよ!」
思わず涙を振り切って声を上げた。
「七ツ役くんは私の北極星なの! 行く先を照らしてくれるみたいな、私みたいに進路のことなんてさっぱり考えてないパッパラパーにとっては、大事な道しるべなんだよ!」
「俺は、北極星みたいに明るくない。明るいなら丹田の方が――――」
「じゃぁ、南十字星! 南半球はこっちを天測航法で使ってたんでしょ?」
地学天文部に入っていないけど、私の七ツ役くん愛を舐めないでもらいたい。会話が弾むようにという不純な動機で拡充した知識は、しっかりと定着してる。
「本気で、気象予報士目指すんだ? 俺、断ったのに?」
「うん。だってもう決めたもん。そりゃちょっと苦手科目はあるけど、まだ1年あるから挽回できるはず!」
「……前向きだよね」
告白再チャレンジする予定とは言えないので、それが取柄だから、と曖昧に濁した私は、ようやくまっすぐに七ツ役くんの顔を見ることができた。そして、気付いた。これ、不機嫌なわけじゃなくて、もしかして、希望的観測が入ってるかもしれないけど……照れてる?
「とりあえず、聞きたいことは聞けたし、俺はもう帰るよ。……昨日は本当にごめんね」
「だから、七ツ役くんに謝ってもらうようなことじゃないって」
「うん、そうかもしれない。でも、別役さんに謝らないと俺の気が済まないから」
真面目か。でもそこが好き。
「あと、別役さん。もしよければ、うちの部活に入らない?」
「無理だよ。お誘いはありがたいけど、完全に美術部と活動曜日がかぶってるから」
「確かに月・木だけど、うちの部員ってイベントのときにしか来ない部員もそこそこいるから」
「イベント?」
「地層の露頭観察とか、天体観測とか」
露頭観察はともかく、天体観測? っていうと、望遠鏡で星を見て……星空の下で……七ツ役くんと……
「星検対策もしたりするから、有意義だと思う。考えてみてよ」
「う、うん……」
夜空をバックに七ツ役くんと……かぁ。ロマンチックだよねぇ。
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