Closed castle ー閉ざされた城ー

ー AKIRA ー

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無知な二人

最初の記憶 2

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 翌朝、学ランを整えながら桐生は思っていた。

「そろそろ体力的にヤバイよな、聞くだけ聞くか」

色々考えた末、教室の席に着くなり安西に聞くことにした。

「昨日見た夢ってまさか、あれか」

隣に座る安西は黙って頷く。

「ここ最近ずっとだよな、大丈夫か」

まだ誰にも気付かれてないだろうが、うっすらと隈が出来ていた。
このことは桐生以外、全く気付けないだろう。

「やっぱり知ってたか。
 バレちゃったら仕方ないね」

 安西は笑って見せたが、体はとても疲れているようだった。

「体調が優れないなら、休学とりな。
 たまにはしっかり寝なきゃ、体が持たない」
「心配ありがと。
 けど、この教科だけは落とせないから」

取り出したのは英語の教科書。
それを指差し、にこやかに笑った。

「分かった、けど無理はするな。
 俺のパートナーでもあるんだから」


 ここの学校は少し特殊で、全寮制になっている。
幼児期からパートナーを組まされ、小学、中学、高校、大学まで続く。
 むろん、私生活も部屋も一緒。
クラスや寮でも一組として取り扱われていた。
 外に出なくともこの棟だけで生活できるから、生まれてから一度も外に出たことがない。
 部屋を行き来するときや隣の棟へ行くときは通路があり、階を渡る時はエレベーターがあるので何一つ不自由はなかった。


「風邪引かれると、こっちも大変だしな」

桐生は頬を赤らめた。
何の事かと考えてると、風邪で高熱が出たとき、物が食べられなくて食べさせてもらってた事を思い出した。

「ああ!」
「い、いつかは忘れるから、いつか」
「すぐに忘れなさい!」

"バシッ!"

何もしてないのに頬を叩かれた。

「イッタァ……」

こうしたやり取りができるってことは、パートナーとしても大丈夫なのか?
疑問は尽きないが、二人の日常は過ぎていった。
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