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1章 幸せの花園
15 魔法属性テスト (4)
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「『火よ』」
「ひ、『火よ』」
「うぅーん、火は使えないみたいだねぇ………、」
「………………」
薪で毎度火を起こしてお料理をしているノアにとっては、欲しい属性の1つであったために無表情になるほかない。
「つ、次行こっかぁ」
明るく手を叩きながら焦ったように言う魔女に不安そうな表情を見せながら、ノアは頷く。
「『水よ』」
「………『水よ』」
「こ、これもダメみたいだねぇ」
「………いいですよ。ここは上下水道完備ですし………っ、」
「あちゃー、拗ねてるねぇ。じゃあ次行くよぉ」
先程魔女に魔法属性を教えてもらって欲しいと思った3つの属性のうち、2つが既にダメであることが分かったノアは、若干、干からびたような表情をして魔女の言葉に頷く。
「『風よ』」
「『風よ』!!」
「———、」
「なんなんですかもう!!なんで欲しい属性全部パーなんですか!?」
「仕方がないよ。ノア。人生はこんなものだ」
肩を叩かれながら諭され、ノアはじとっとした表情をした。
「僕、本当に魔法の才能があるのですか?」
「そこは保証するよぉ。でも、ここから考えると多分ノアは土属性特化型かなぁ」
「………土の使い道はあまり思い浮かばないです………………、」
「あははっ!まあぁ、何を手に入れたとしてもどう活用し役立てるかはノア次第なんだからぁ、自由にやればいいんだよぉ~」
朗らかに言った魔女にぷくっと頬を膨らませたノアは、くちびるに最後の呪文を載せる。
「『土よ』」
ノアの紡ぐ厳かな呪文は、本の中に吸い込まれてゆくのだった。
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
「ひ、『火よ』」
「うぅーん、火は使えないみたいだねぇ………、」
「………………」
薪で毎度火を起こしてお料理をしているノアにとっては、欲しい属性の1つであったために無表情になるほかない。
「つ、次行こっかぁ」
明るく手を叩きながら焦ったように言う魔女に不安そうな表情を見せながら、ノアは頷く。
「『水よ』」
「………『水よ』」
「こ、これもダメみたいだねぇ」
「………いいですよ。ここは上下水道完備ですし………っ、」
「あちゃー、拗ねてるねぇ。じゃあ次行くよぉ」
先程魔女に魔法属性を教えてもらって欲しいと思った3つの属性のうち、2つが既にダメであることが分かったノアは、若干、干からびたような表情をして魔女の言葉に頷く。
「『風よ』」
「『風よ』!!」
「———、」
「なんなんですかもう!!なんで欲しい属性全部パーなんですか!?」
「仕方がないよ。ノア。人生はこんなものだ」
肩を叩かれながら諭され、ノアはじとっとした表情をした。
「僕、本当に魔法の才能があるのですか?」
「そこは保証するよぉ。でも、ここから考えると多分ノアは土属性特化型かなぁ」
「………土の使い道はあまり思い浮かばないです………………、」
「あははっ!まあぁ、何を手に入れたとしてもどう活用し役立てるかはノア次第なんだからぁ、自由にやればいいんだよぉ~」
朗らかに言った魔女にぷくっと頬を膨らませたノアは、くちびるに最後の呪文を載せる。
「『土よ』」
ノアの紡ぐ厳かな呪文は、本の中に吸い込まれてゆくのだった。
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