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数分後、席に座っていた僕たちの元に、無事注文通りやってきたチーズバーガー、Sサイズポテト2つ、ナゲット、2種類のシェイクに、きなこさんは顔を輝かせた。
まるで食花で彩ったショートケーキみたいに純粋無垢で華やかな雰囲気に、僕は頬が緩むのを感じた。
「ほな、食べよか」
「えっと………、」
またまた困惑顔の彼女に、僕は合点承知と言わんばかりに頷いてみせる。
「とりあえず、シェイクは先に一口ずつ飲んで、好きな方を選んでな。ハンバーガーとナゲットは半分ずつ、ポテトは一袋食べたらええさかいな」
「いいのですか?」
「どれも全部食べてみたいんやろ?多かったら残し。僕食べるさかい」
「………ありがとうございます」
ふわっと微笑んだ彼女は、とっても美しい。
可愛いのに、美しくて、まるでゼリーみたいだ。
早速ショコラシェイクにストローを差し込み一口飲み込んだ彼女は、想像を超える冷たさに目を見開いたのちに頬を上気させ、パタパタと手足を小さくばたつかせた。
「甘いです!」
「シェイクやからね」
次にバニラシェイクを飲み、彼女はもう1度手足をパタパタさせる。
「甘いです!!」
「それ、さっきも聞いたでー」
苦笑していると、彼女はものすごく悩み始めた。
「ど、どちらか選ばないといけないだなんて………っ」
世にも恐ろしい残酷な選択を迫られているかのような苦悩の表情を浮かべた彼女に苦笑した僕は、とりあえずポテトを口の中に含みながらきなこさんの決定を気長に待つ。
何度も何度も『どーちーらーにーしーよーおーかーなー』なんていう選び歌を口ずさんでいる姿すらも可愛いし、絵になる。
「き、決めました」
「ん、どないする?」
「………………どちらも諦めます」
*************************
読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈
次の更新はは21時です!!
まるで食花で彩ったショートケーキみたいに純粋無垢で華やかな雰囲気に、僕は頬が緩むのを感じた。
「ほな、食べよか」
「えっと………、」
またまた困惑顔の彼女に、僕は合点承知と言わんばかりに頷いてみせる。
「とりあえず、シェイクは先に一口ずつ飲んで、好きな方を選んでな。ハンバーガーとナゲットは半分ずつ、ポテトは一袋食べたらええさかいな」
「いいのですか?」
「どれも全部食べてみたいんやろ?多かったら残し。僕食べるさかい」
「………ありがとうございます」
ふわっと微笑んだ彼女は、とっても美しい。
可愛いのに、美しくて、まるでゼリーみたいだ。
早速ショコラシェイクにストローを差し込み一口飲み込んだ彼女は、想像を超える冷たさに目を見開いたのちに頬を上気させ、パタパタと手足を小さくばたつかせた。
「甘いです!」
「シェイクやからね」
次にバニラシェイクを飲み、彼女はもう1度手足をパタパタさせる。
「甘いです!!」
「それ、さっきも聞いたでー」
苦笑していると、彼女はものすごく悩み始めた。
「ど、どちらか選ばないといけないだなんて………っ」
世にも恐ろしい残酷な選択を迫られているかのような苦悩の表情を浮かべた彼女に苦笑した僕は、とりあえずポテトを口の中に含みながらきなこさんの決定を気長に待つ。
何度も何度も『どーちーらーにーしーよーおーかーなー』なんていう選び歌を口ずさんでいる姿すらも可愛いし、絵になる。
「き、決めました」
「ん、どないする?」
「………………どちらも諦めます」
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