異世界にツンデレ属性の妹と引きこもり気味系の兄が転生したら?

あぐる

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魔王を倒すには遠距離攻撃が欲しい

ウィザードのアン

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   「私がアン・セルトリアだ、よくここまで来たな」
   「えっと・・・よろしくです」
   「さてヒロトだったな、ティアの話によると盗賊スキルを使いたいんだな」
   「そうです。俺まだまだ未熟で使えないんですけど」
   「盗賊スキルは使おうと思って使えるものではない。なにか条件を満たさないとな。その条件も人それぞれ違う」

   えっ?スキルって使おうと思って使えるものだと思うってたんだけど・・・

   「んん?」
   「どうしたんですか?アンさん」
   「ヒロトとすずのだったか。あんたらはこの世界のものではないな」
   「な、なんで分かるんですか?」

   突然の話に俺とすずのは驚いた。

   「なんとなく分かる。昔そんなやつに会ったからな、そいつは人を探してこの世界に来たって言ってたな」

   アンさんは深く考えこみ、俺たちに質問と別れを告げた。









   「まさかヒロトとすずのが別の世界から来たなんて私には少し信じ難いです」

   日が暮れて周りが賑やかになっていく居酒屋でシャロンは呟いた。
   アンの質問には結局答えられなかった。アンに尋ねられるまで俺たち兄妹は異世界で何がしたいのか明確な目標がなかった。

   「あの、すみません」

   その声は・・・

   「なんでティアがここに!?」
   「僕もパーティー仲間に入れて欲しいです。幼い頃からの夢だったんですよ」

   突然で少し驚いたが、エルフは遠距離攻撃である弓を得意とするらしいし、まともな戦力となる者がいないし。

   「こちらこそよろしくなティア。ただしその敬語はやめろよな」
   「ありがとうございます・・・ いえありがとうヒロト」

   こうして俺たちのパーティーにエルフのティアが加わった。

   「本当にどうしたの?」
   「すずの・・・さん?」
   「いいってすずので、敬語キャラはもういるし」
   「それって私のことですか?すずの」

   なんかみんなで過ごすのって楽しいな。あの頃の俺はみんなと過ごすっていうことはしなかったし。

   「アンに社会経験だと言われたし、僕ハーフエルフだからあそこを抜け出したかったからかな」
   「ハーフエルフ?」
   「ハーフエルフとは純粋なエルフではないということです。ハーフエルフの肩書きだけで他のエルフに酷い仕打ちを受けるとか」
   「そうだったの・・・ でも私はそんなことは気にしない、ティアはティアなんだから」
   「私もです」
   「そう言われると僕うれしい」

   今王都であいつがいるはずだ、会いに行くといい。私から連絡しといてやる。
   アンが別れ際に言ったこと・・・ 俺は静かに決心した。

   「近々王都に行ってみないか?」
   「そうだね、僕も行ってみたいかも」
   「あっ、私も行きたい!魔道具たくさん売ってるかも」
   「私もそろそろ母に手土産を買いたかったので」
   「決まりだな。だけどお金がなくなってきたからクエストを受けてからにしよう!」
   
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