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王都でなぜ指名手配されているの!?

指名手配中

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   -王都内でこの顔を見たら騎士に声をかけてください-

   「この顔ってヒロトですよね」
   「たしかにあいつだ、とうとうやらかしたわね!」
   「誤解だ、俺はなんにもしていない!これも人違いだ・・・ 多分」
   「安心してヒロト!こういうことは騎士に声をかけてこのことについて詳しく聞いてみましょう!」
   「いや待て待て待て!」
   「どうしたんですか?僕なんかやばいことしようとしてましたか?」
   「やっぱり心にやましい事が」
   「いやないからシャロン!すずのもそういう目で見ないで、お兄ちゃん心が痛い」
   「もうあんたと縁切るわ」

   どうなってんだよ!?なんだよ、これじゃ指名手配中の犯人じゃないか。

   「騎士様、あそこです!」

   えっ?あれが騎士?なんか勝てそう・・・
   じゃなくて何俺犯人前提で物事を考えてたんだ。

   「逃げよう!!」






   「女王様、例の者を連れてまいりました」
   「よくやった。さてお主名は?」
   「ひ、ヒロトです」

   俺の抵抗は虚しく、捕まってしまった。そしてなぜか女王様らしき人物と謁見している。
   このまま俺は処刑されてしまうのか?無実なのに!

   「ヒロト、噂には聞いておるぞ。第八位魔王を追い払ったとはな。なら、そなたに魔王討伐を命ずる!無論報酬はたくさんやろう」

   はっ!?魔王討伐。むりだろ!あん時はたまたまです。

   「返事は?」
   「は、はい。魔王討伐します」






   「魔王討伐なんて死にに行くようなものじゃん!」

   宿にてひとまず話し合うことにした。

   「すずのの言いたいことも分かる。だから、みんな強制はしない」
   「ヒロトにソロプレイはさせません。魔王を倒して村のみんなを見返すんです」
   「シャロン・・・」

   やはりこいつは残ってくれると思った。俺たちパーティー内では一番年が低いが常識あるやつだからな。

   「僕も魔王討伐するよ!アンが叶えられなかった夢を」

   あと残るはすずのか。

   「そんなにチラチラ見るな変態!分かったよ私も・・・」
   「すずのはこないでくれ」

   妹がこっちの世界でも死んだら、俺は・・・

   「は?あんた私が死ぬと思っているわけ?あんた盾にしてでも生き残るわよ!」

   そうだった、こういうやつだった。
   ならサクサクっと魔王倒してやっか!
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