異世界にツンデレ属性の妹と引きこもり気味系の兄が転生したら?

あぐる

文字の大きさ
30 / 35
運命の出会い

運命の出会い

しおりを挟む
   「ヒロト殿・・・だと」
   「何あんた知ってるの?」
   「異世界からくる魔法なんて第一位魔王サタンですら無理な話ですよ」
   「いや、それは案外簡単だったよ」
   「えっ?何言ってんですかすずの?」

   シャロンの言う通り異世界にくるなんて普通に考えて無理な話だ。しかし、今はそういう問題ではない。彼女が探している人って・・・

   「まさか知っているのか?」

   彼女は俺の反応に疑問を抱いたようだ。目をまん丸と見開いてこっちを見ている。
   ここで俺はかつての恋愛シュミレーションゲームのようにいくつかの選択肢を考えた。

一つ   いえ知りません
二つ   異世界からくるなんて無理ですよ
三つ   もしかして俺のことですか?

   この場合において一つ目の選択肢を選んだ結果、彼女は悲しそうな目でベルフェゴールを連れてどこかに行ってしまう。二つ目の選択肢を選んだ場合もそうだ。三つ目を選んだ場合相手が何をするのかを読めない。こうなったら

   「仮に見つかったとしてどうするつもりですか?」

   俺の質問に対し、彼女は顔を赤らめた。なにか間違ったことを言ってしまったのかな。

   「思いを伝える。ただそれだけ」
   「そうですか」

   復讐する的な表情ではない。これならもし探している人が俺でも危険にさらさわれることはないだろう。

   「実は・・・」

   俺は今までの経緯を話した。これはまだシャロンとティアにも話していないこと。元の日本という世界で1回死んだはずだけど最高神と名乗るユーピテルにこの世界に転生されられたこと。そしてシャロン、ティアと出会う前の経緯など。

   「そうか、君だったのか」
   「もしかして前の世界で俺と会っているのか?」

   友達がいない俺は一番低いであろう可能性について問うた。なぜすずのではなく俺に用があるんだろう。

   「画面上でだよ。拙者ヒロト殿にどうしても会いたくてユーピテル殿の力を借りてここまで来たでござる」

   その口調は戦国武将のような喋り方で違和感が感じられるが、俺はそれを聞いたいや見たことがある。

   「ティルト・・・ティルトなのか?」
   「そうだよ、やっと思い出した?」
   「誰なの?あんたの知り合い?」

   よく話が分かってないすずのにも俺とティルトの経緯について語った。

   「なに、この人めっちゃいい人じゃん!」

   話をきいて無性に感動する妹。

   「ならベルちゃんを解放して」
   「ああ分かってる、君たちには済まないことをした」

   そして解放されたベルフェゴールはティルトに向かって迎撃体制をとったが、それを宥めるようにティアは敵ではないことを教えた。

   「ヒロト殿にいろいろ話したいことがあったんだよ。もっともっと話したい!」

   いきなり焦り始めたティルト。

   「どうしたんだ?ティルト」
   「ティルトじゃないよ、冬花」
   「と、冬花・・・」
   「もう時間がなくなっちゃったたよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。

櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。 夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。 ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。 あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ? 子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。 「わたくしが代表して修道院へ参ります!」 野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。 この娘、誰!? 王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。 主人公は猫を被っているだけでお転婆です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら

渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!? このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!! 前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡ 「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」 ※※※ 現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。 今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました! ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安
ファンタジー
ごく普通のフリーター・岩倉運命は謎の少年に刺され、命を落としてしまう。そんな岩倉運命だったが、サダメ・レールステンとして転生を果たす…

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処理中です...