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違和感
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翌日、朝5時頃目が覚め女将さんに掃除の手伝いをさせてもらおうと声をかけに行った。
ロビーやラウンジを掃除機で掃除し、テーブルや椅子をふきあげ、玄関先の掃き掃除などをさせてもらった。
気がつくと7時くらいになっており朝食にお呼ばれした。
朝食はバイキング形式のようで出来立ての料理が並び他の利用客に紛れながら堪能した。
『一毅君、掃除ありがとうね。朝食どうだったかしら?』
「いえいえ、こちらこそお世話になりっぱなしでありがとうございます。朝御飯も美味しかったです。」
『それなら良かった。今日は何する予定なの?』
「昨日のようにまた海岸へ行こうと思ってます。」
『そうなの、気をつけて行ってらっしゃい。』
「ありがとうございます。そういえば夜に隣の部屋に海ちゃんが入るところ見たんですけど、客室に泊ることってあるんですね。」
『えっ…。そ、そうなの…。でも隣は客室じゃ無いはずだから見間違えじゃないかしら。』
女将さんの笑顔が話す間が少しずつ可笑しいように感じたが、寝ぼけて見間違えたのだろうと言うことになった。
海ちゃんは部活へもう出掛けたようで今日は姿を見ていない。
部屋に戻り貴重品だけ持ち、海へ出掛けることにした。
浜辺を歩いていると海ちゃんに良く似た女の子がいる。
「海ちゃん?」
そう声をかけると振り返った女の子は海ちゃんではなかった。
『海の知り合い?お兄さん、ここの人じゃないでしょ?私海の姉の雫って言うの。よろしく。』
「海ちゃんのお姉さんか。初めまして、昨日から君たち姉妹の家の旅館にお世話になってる沢村一毅と言います。」
『昨日から…、楽しんでいただけていますか?』
「すごく料理も美味しくお風呂も素敵で女将さんも海ちゃんにも優しくしてもらったよ。」
『それなら良かったです。一毅さんは1人で旅行ですか?』
「自転車で行けるところまで行ってみようと一人旅です。」
『素敵ですね。私もどこか行けるところまで行ってみたかったな…』
「?」
『・・・あぁ、学校卒業したらそのままお母さんの後を継ごうかと思ってまして。この町も家の旅館も大好きなんです。』
どこかに行きたかったと言う雫ちゃんはどこか寂しげで、ただ町や旅館が好きなことは本当のようでその話の時はすごく輝いている表情だった。
暫く立ち話をしていたが日も上り気温も上がり汗が止まらなくなってきたので海の家で休むことになった。
海の家は時間がまだ早いこともあり無人で飲食できないようだったので近くの自動販売機から飲み物を購入し、海の家の中で雫ちゃんと涼みながら休憩した。
雫ちゃんと会話するのはとても楽しく、どのくらい時間が経っただろう。
気がつくと散歩や釣り、サーフィンなどしていた人影もなく辺りは自分と雫ちゃんだけとなっていた。
ロビーやラウンジを掃除機で掃除し、テーブルや椅子をふきあげ、玄関先の掃き掃除などをさせてもらった。
気がつくと7時くらいになっており朝食にお呼ばれした。
朝食はバイキング形式のようで出来立ての料理が並び他の利用客に紛れながら堪能した。
『一毅君、掃除ありがとうね。朝食どうだったかしら?』
「いえいえ、こちらこそお世話になりっぱなしでありがとうございます。朝御飯も美味しかったです。」
『それなら良かった。今日は何する予定なの?』
「昨日のようにまた海岸へ行こうと思ってます。」
『そうなの、気をつけて行ってらっしゃい。』
「ありがとうございます。そういえば夜に隣の部屋に海ちゃんが入るところ見たんですけど、客室に泊ることってあるんですね。」
『えっ…。そ、そうなの…。でも隣は客室じゃ無いはずだから見間違えじゃないかしら。』
女将さんの笑顔が話す間が少しずつ可笑しいように感じたが、寝ぼけて見間違えたのだろうと言うことになった。
海ちゃんは部活へもう出掛けたようで今日は姿を見ていない。
部屋に戻り貴重品だけ持ち、海へ出掛けることにした。
浜辺を歩いていると海ちゃんに良く似た女の子がいる。
「海ちゃん?」
そう声をかけると振り返った女の子は海ちゃんではなかった。
『海の知り合い?お兄さん、ここの人じゃないでしょ?私海の姉の雫って言うの。よろしく。』
「海ちゃんのお姉さんか。初めまして、昨日から君たち姉妹の家の旅館にお世話になってる沢村一毅と言います。」
『昨日から…、楽しんでいただけていますか?』
「すごく料理も美味しくお風呂も素敵で女将さんも海ちゃんにも優しくしてもらったよ。」
『それなら良かったです。一毅さんは1人で旅行ですか?』
「自転車で行けるところまで行ってみようと一人旅です。」
『素敵ですね。私もどこか行けるところまで行ってみたかったな…』
「?」
『・・・あぁ、学校卒業したらそのままお母さんの後を継ごうかと思ってまして。この町も家の旅館も大好きなんです。』
どこかに行きたかったと言う雫ちゃんはどこか寂しげで、ただ町や旅館が好きなことは本当のようでその話の時はすごく輝いている表情だった。
暫く立ち話をしていたが日も上り気温も上がり汗が止まらなくなってきたので海の家で休むことになった。
海の家は時間がまだ早いこともあり無人で飲食できないようだったので近くの自動販売機から飲み物を購入し、海の家の中で雫ちゃんと涼みながら休憩した。
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