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1話
しおりを挟む「うん………今日もいい天気だ…!森も元気なようだな~!」
私はこの森に住む魔女ヴェール・ルボワ。私の役目は森を守りその近くの町の人たちを見守ること。森に迷い込んだ人間を魔術を使って誘導したり森に住む魔獣が街のほうにいかないように結界をはったりもしている。
人間にバレるわけにはいかないのでそうそう町には行かない。行くとしても生活で足りなくなったものを姿を変えて買いに行くくらいだ。
「ふむ………今日は庭の世話をしてから森の見回りに行こうか…!」
長い間一人でいると独り言も多くなる。最近は魔女の集会もないから余計だ。
…………正直、寂しい。誰もいないのだ。100年以上生きているから人と深く関わってしまうと別れが辛くなるから……私たち魔女より人間は命が短い。だから、私は1人を選んだ。
「さて、見回りに行こうかな!」
朝食を食べ、庭に生えてる薬草の世話をしてから森の見回りに行くことにした。
そうだ、私にはここ最近心配なことがある。
それは、町が干ばつになっていることだ。水や天気を操る魔女であればどうにかなるのだが生憎私は緑…植物を中心としたことにしか魔術が使えない。だから、なにもできないのだ………
「はやく……雨が降ればいいのに…………」
私は森を見守りながら天気を操る魔女に相談しようか考えていた。
そして、ふっと気づくと森が騒がしいことに気づいた。
「なんだろう…………森の中が騒がしい……あっち、かな?」
森の木々が『こっちだよ』と呼ぶように私を導く。
たどり着いた場所にいたのは……
「えっ………………?」
顔がそっくりな二人の子供。人間にしては珍しく白髪に赤眼。
それに首輪と2人をつなぐ手錠。
「貴方たちは誰なのかしら?」
「「ぁ…………………」」
2人とも傷だらけで声も出ないようだった。
「ん~…………喋れない?」
こくり
質問すると2人は頷いた。そして、手紙のようなものを差し出してきた。
なんだろうと思い受け取り中身を見ると……
「何よこれ…………」
それは、町の干ばつをどうにかしてほしいこと。そのために生贄を捧げることが書いてあった。
「つまり、貴方たちは生贄?」
そう聞くと……
こくり
一気に力が抜けた………私は人間が好きで頼まれなくても町を救うべきか迷っていた。できれば、救いたいと………今までで町になにかをしたことはない。ましてや、人間に手を出したことも………なのに、人間を差し出してくるなんて………!
「そう………貴方たち、逃がしてあげるわ……私には生贄は必要ない。怪我を治してあげるしあの町にはもう帰れないだろうけど……」
そう言いながら、治癒魔法を使い2人の傷を治した。そして、首輪や2人を縛っているもの全てを壊した。
「さっ、森を抜けるわよ~」
私が2人を案内しようとすると……
「「まじょさま………」」
綺麗なボーイソプラノの声が私を呼んだ。
「なぁに?」
「ぼくたち、なんでもします。」
「だから、まじょさまのそばにいさせてください。」
2人が私の服を少しつまみながら言う。
「ここには何も無いわよ?人も来ないし………」
「「まじょさまのところにいたい」」
赤い目私を見つめてくる………
しばらく、見つめ合い。私はその縋るような目に負けてしまった。
「しょうがないわね………貴方達が、大人になるまでは面倒見てあげるわ……」
大人になるまで………そうすれば、この森からも出ていくはず。そう思い私は2人を家に連れて帰った。
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