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第一章【出会い編】
51.一人になるのは大変です
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「さて、と……。」
早朝、マクレーンはまだ陽も昇らないうちに起きだしていた。
身支度を整え深呼吸する。
「よし」と小さな声で気合を入れるとそっと自室の扉をゆっくりと開いた。
音も無く開いた扉から顔だけを出しそっと辺りの様子を窺う。
廊下はしんと静まり返っていた。
人の気配は長い廊下に等間隔で連なる各部屋の中からだけ。
ここの泊り客達はまだ夢の中らしい。
マクレーンはこれ幸いと足音を忍ばせて1階へと通じる螺旋階段を降りて行った。
無事ヤドカリハウスから砂浜へと降り立つとほっと胸を撫で下ろした。
「ふぅ、なんとか外へ出られた。」
そう言いながらマクレーンは気配に敏感な元傭兵の旅のお供を警戒して辺りを窺った。
いつもならこの辺で「どこへ行くんだマクレーン」と言って出てきそうなものだが今回は気づかれなかったらしい。
というか、昨日の夕食の葡萄酒にちょっと仕込ませてもらったから昼頃まで起きないだろう。
マクレーンは全く悪びれた様子も無く胸中でそう呟くと暗い砂浜をスタスタと歩き出した。
今回ばかりは……いや、今回もあのお節介な旅の同行者は連れて行きたくなかった。
というか、いつもいつも付いて来ないでと言っているのに何故あのアランという人はずうずうしく付いてくるのだろう?
昨日も隙をついて出かけようとするマクレーンは彼に感づかれ一日中追いかけっこで終わってしまったのだ。
プライベートな用事なのに……。
プライバシーの侵害だ!と胸中で独りごちるのだった。
暫く歩いて行くと母に頼まれたおつかいの一つである目的地に辿り着いた。
マクレーンは顔を上げるとその目的地をまじまじと見た。
島の端――長く続く砂浜の先端にぽつんと佇む棒があった。
珊瑚でできた長い棒の上には両腕で抱えるくらいのシャコ貝が乗っかっている。
しかもご丁寧に大きく口を開けたその中央にはこれまた大きな真珠が鎮座していた。
その貝の横には可愛くハート型に削られた石のボードが張り付いていた。
そこには『御用のある方は真珠に触れてください』と書いてある。
マクレーンは徐に真珠に片手を置いた。
手を置いた瞬間その真珠からピンポーンと呼び鈴のような音が鳴り響いた。
すると突然地響きが起こった。
マクレーンは驚く様子も無くじっと立ち竦んでいる。
すると、マクレーンの目の前の海が突然盛り上がってきた。
ざばぁ、と派手な音を立てて盛り上がっていた海面が割れそこに現れたのは家一軒はあろうかという程の巨大なシャコ貝だった。
人を飲み込めるほどに大きいその貝は、海面に出てきた途端その大きな殻をゆっくりと開きはじめた。
たっぷり数分の時間をかけて開いた貝の中にはなんと人が入っていた。
正確には大きな真珠を削ってできた豪華な椅子に、これまた色とりどりの珊瑚や貝殻、真珠などで着飾った、まるで女神と見紛う程の美女が優雅に鎮座していた。
マクレーンはその美女を見上げながら小さく溜息を吐くと。
「相変わらずド派手な登場ですね、姉様。」
うつろな瞳でそう言うのだった。
早朝、マクレーンはまだ陽も昇らないうちに起きだしていた。
身支度を整え深呼吸する。
「よし」と小さな声で気合を入れるとそっと自室の扉をゆっくりと開いた。
音も無く開いた扉から顔だけを出しそっと辺りの様子を窺う。
廊下はしんと静まり返っていた。
人の気配は長い廊下に等間隔で連なる各部屋の中からだけ。
ここの泊り客達はまだ夢の中らしい。
マクレーンはこれ幸いと足音を忍ばせて1階へと通じる螺旋階段を降りて行った。
無事ヤドカリハウスから砂浜へと降り立つとほっと胸を撫で下ろした。
「ふぅ、なんとか外へ出られた。」
そう言いながらマクレーンは気配に敏感な元傭兵の旅のお供を警戒して辺りを窺った。
いつもならこの辺で「どこへ行くんだマクレーン」と言って出てきそうなものだが今回は気づかれなかったらしい。
というか、昨日の夕食の葡萄酒にちょっと仕込ませてもらったから昼頃まで起きないだろう。
マクレーンは全く悪びれた様子も無く胸中でそう呟くと暗い砂浜をスタスタと歩き出した。
今回ばかりは……いや、今回もあのお節介な旅の同行者は連れて行きたくなかった。
というか、いつもいつも付いて来ないでと言っているのに何故あのアランという人はずうずうしく付いてくるのだろう?
昨日も隙をついて出かけようとするマクレーンは彼に感づかれ一日中追いかけっこで終わってしまったのだ。
プライベートな用事なのに……。
プライバシーの侵害だ!と胸中で独りごちるのだった。
暫く歩いて行くと母に頼まれたおつかいの一つである目的地に辿り着いた。
マクレーンは顔を上げるとその目的地をまじまじと見た。
島の端――長く続く砂浜の先端にぽつんと佇む棒があった。
珊瑚でできた長い棒の上には両腕で抱えるくらいのシャコ貝が乗っかっている。
しかもご丁寧に大きく口を開けたその中央にはこれまた大きな真珠が鎮座していた。
その貝の横には可愛くハート型に削られた石のボードが張り付いていた。
そこには『御用のある方は真珠に触れてください』と書いてある。
マクレーンは徐に真珠に片手を置いた。
手を置いた瞬間その真珠からピンポーンと呼び鈴のような音が鳴り響いた。
すると突然地響きが起こった。
マクレーンは驚く様子も無くじっと立ち竦んでいる。
すると、マクレーンの目の前の海が突然盛り上がってきた。
ざばぁ、と派手な音を立てて盛り上がっていた海面が割れそこに現れたのは家一軒はあろうかという程の巨大なシャコ貝だった。
人を飲み込めるほどに大きいその貝は、海面に出てきた途端その大きな殻をゆっくりと開きはじめた。
たっぷり数分の時間をかけて開いた貝の中にはなんと人が入っていた。
正確には大きな真珠を削ってできた豪華な椅子に、これまた色とりどりの珊瑚や貝殻、真珠などで着飾った、まるで女神と見紛う程の美女が優雅に鎮座していた。
マクレーンはその美女を見上げながら小さく溜息を吐くと。
「相変わらずド派手な登場ですね、姉様。」
うつろな瞳でそう言うのだった。
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