僕のおつかい

麻竹

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第二章【旅路編】

24.横取りダメ絶対!!

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程無くして、鱗を奪っていった賊は捉えられた。
なんでも警邏隊の話では、賊たちは人魚たちに囲まれていたというのだ。
しかも見つかった場所は海の中で、人魚の他にも凶暴で有名なオドガローンという超大型肉食魚が、周りを取り囲んでいたのだとか。
さすがの賊たちも、海の王者たちに囲まれては手も足も出ず、発見された時はガタガタと震えながら何か叫んでいたのだとか。

「よっぽど、怖い目に遭ったんでしょうねぇ。」

と、警邏隊の人から説明を受けたマクレーンは、帰って来た鱗を握り締めながら、そう言っていたのであった。
そんなマクレーンを、二コルとアランは複雑そうな顔で見ていたのだった。

実は、賊に鱗を取られた後、マクレーンは何故か海へと逆戻りしていたのであった。
そして、アランを餌に人魚たちを呼び寄せると、チェリーを呼んで来てもらったのであった。
渋々やって来たチェリーに、マクレーンは鱗の捜索の手伝いを要求してきた。
なんでも人魚は、自分の鱗の場所が分かるらしいのだ。
その特殊能力を利用して、マクレーンは賊を見つけ出したのだった。
しかも、人魚たちも鱗を横取りした賊が許せなかったようで、賊たちを海の中に引きずり込んで警邏隊が辿り着くまで見張っていてくれたのだった。

なんだかんだで人魚たちの協力の下、無事鱗を取り戻せたマクレーン達は、今度こそ南の大地を後にしたのであった。

余談ではあるが、賊を一緒に捕まえてくれたお礼に、人魚たちに一日だけアランを貸し出す約束をしていたのだとか……。

「元気な赤ちゃん、生まれると良いですね。」

「言っとくが、何もしてないからな!」

マクレーンの言葉に、アランが必死な顔で言っていたそうな…………。







「これが、頼まれていた素材です。」

マクレーン達は今、フローレンスの居るイーストウィンに来ていた。
おつかいが完了したら、ここへ集合する事になっていた。
マクレーンは2番目の姉の家の中で、揃った素材を取り出しながら姉達に報告している所だった。

「意外と早かったな。」

「ご苦労様。」

「ありがとう、これで素敵なプレゼントが出来るわ。」

上から、ララ、イレーニア、フローレンスの順に、それぞれ労いの言葉がかけられる。
姉達の言葉を聞きながら、マクレーンはホッと胸を撫で下ろした。

「それでは、僕はこれで。」

「ああ、お婆様の誕生日会の日取りが決まったら連絡するよ。」

「わかりました。」

マクレーンは、ようやく終わったおつかいに心底安堵した表情でそう言うと、帰ろうと踵を返した。

「あ、君はちょっと残ってくれ。」

帰ろうとするマクレーンの耳に、姉達の声が聞こえてきた。
驚いて振り返ると、姉達は何故かアランを引き留めていた所だった。

「アランさんに何か?」

マクレーンは、嫌な予感を覚えつつ姉達に訊ねるが、彼女らは「こっちの話だからマクレーンは帰っていいよ」と言われ、強引に帰されてしまったのであった。
姉の家を出た所で、マクレーンは不安そうな顔で家を振り返るが、どうすることもできない。
しかも二コルも「僕のお遣いも終わったので、帰りますね」と言って、さっさと帰ってしまったのであった。
何故か蚊帳の外状態な感じがしたマクレーンだったが、久しぶりに家へと帰れる事であまり深くは考えず、そのまま帰宅したのであった。





そして、数週間後――

姉達から教えられた日に、指定された場所へ向かったマクレーンは、そこで見たものに絶句したのだった。
森の中の小さな木の家の中。
年季の入った家具や調度品が揃う懐かしいその家は、祖母が長年暮らす家であった。
そこは、姉達によって綺麗に飾り付けられ『おばあちゃん お誕生日おめでとう』という垂れ幕がでかでかと吊るされ、テーブルには豪華な料理に大きなケーキなどが所狭しと並べられていた
母特性のパイや奮発したワインなどもあり、まさに大事な祖母の誕生日を祝う素敵な空間だったのだが……

そこに、何故かアランと二コルまでもが招待されていたのであった。

「なんでここに?」

「いや~俺達も、お呼ばれしちゃったみたいで♪」

「はい♪」

驚愕するマクレーンの質問に、アランと二コルは嬉しそうに、そう言ってきたのであった。

その後、何故か冷や冷やしながら姉達と一緒に、祖母へ誕生日プレゼントを渡すマクレーンが居たのであった。



第2章終わり
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