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5章
北条院の回答
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章人がルイーズの対応をしている時、悠里はルイーズのいる隣の部屋……北条院美月がいる部屋にいた。
「美月さん、気分はどうですか?」
悠里は美月に問いかける。
しかし美月はその問いに答えず、ただ静かに座っているだけだ。
ルイーズ同様鎖で壁と繋がれている。
「無視なんて酷いじゃないですか」
悠里はリモコンのボタンを押す。
すると、美月の鎖がジャラジャラと壁の先の巻き取り機に戻っていく。
美月は鎖に引っ張られ壁に大の字に固定される。
美月は全裸で、その大きな胸と女性器が丸出しになっている。
「っ!」
彼女は悠里をキッと睨む。しかし、その程度で怯むような悠里ではなく、そのまま彼女の元へと近づくと、美月の胸を鷲掴みにした。
「んっ!くっ、ふぅ……!!」
美月の口から吐息が漏れるがそれを必死に耐えようとする。
だがそれも無駄な抵抗だった。悠里はそのまま手を動かし始める。最初は優しく撫でるように触った後、徐々に強く揉んでいく。そして、最後に乳首をつねるようにして引っ張った。
その瞬間、美月の口から一際大きな喘ぎ声が出る。
「本当に酷いですよね。私たちは、あなたや北条院家に対して何も手を出していないのに、あなたたちは私たちに憎しみを抱いて殺そうとするのですから」
悠里は美月の胸を揉み続ける。
「んっ!くっ、ふぅっ!」
美月から甘い声が漏れ出る。彼女は必死に声を抑えようとするが、それでも漏れてしまう。
そんな彼女を嘲笑うかのように、悠里は美月の胸を強く握る。
「あぁっ!!」
痛みと快楽が入り混じった感覚に思わず声を上げてしまう。
しかしすぐに口をつぐむと、キッと悠里を睨みつける。
そんな様子に構わず悠里は話を続ける。
「嬉しかったんですよ?美月さんがクルーズに誘ってくれたことは。美月さんは綺麗だし、身体付きも良いですから……」
悠里は美月の胸の輪郭をなぞるように手を動かす。
「っ!」
美月の身体がビクンと跳ねる。
悠里はそのまま手を下に降ろしていき、女性器に触れる。そして優しく割れ目をなぞり始めた。
美月は顔を真っ赤にしている。しかし、何もできずただされるがままになっていた。
そんな様子に満足したのか、悠里は美月に顔を近づける。
「北条院家が事業に失敗して少しずつ勢力を減らしていますが、それはあなたたちの失態ですよね?見捨てられた企業が私たちに縋って再び業績を回復させたことは悪でもなんでもないですよね?それで殺害ですか……傭兵まで雇って……」
悠里の指がゆっくり美月の膣内に挿入される。
「ご、ごめんなさい……でも……」
美月は身体を震わせながらも必死に声を絞り出し答える。
しかし悠里はそんな様子に構わず指を動かし始める。
「あぁっ!ああぁ!!」
美月から大きな喘ぎ声が出る。
悠里はそのまま指を出し入れし、膣内をかき回す。そしてもう片方の手を胸に持っていき、乳首を摘まんだり引っ張ったりすると、彼女は身体を大きく跳ねさせる。
「でも、なんですか?子供の癇癪みたいに銃器振り回して殺して資産奪ってやるって……人として恥ずかしくないんですか」
悠里は美月の膣内に挿入した指を動かしながら話を続ける。
美月の口から甘い吐息が漏れる。
しかし彼女は必死に耐えようと歯を食い縛るが、その努力も虚しくすぐに口を開いてしまう。
「あぁっ!ああぁっ!」
「こういうのと同列に扱われるのはこの上なく不愉快ですよ」
美月のマンコから指を抜いて離れる悠里。
再びリモコンのボタンを押すと、壁の一部が開閉し、美月の真下から極太のバイブが現れる。
それはすぐに振動を始め、少しずつ上昇……美月の秘部へ向かっていく。
「な、なに……いや、やめてぇ……!あぁぁあああああぁぁぁ……!!!」
機械的な動きでバイブが美月の膣内へ入っていく。
美月は必死に抵抗するが、拘束されている以上どうすることもできない。バイブはどんどん奥へ進み美月の子宮口に到達した。
「奥に当たってるぅぅぅぅ!!ああぁぁぁぁっ!!」
美月が感じる。バイブが激しく動く。
美月はバイブの激しい振動を受けるだけの状態になった。
「失礼します」
そんな状態の室内にユーリスがごく普通に入ってくる。
「あら、北条院家はなんと?」
「はい」
この状況でも特に気にせずに二人は会話をする。
しかし、北条院家という言葉が聞こえた美月は少し気を戻した。
「ほ、ほうじょういん……おとうさま、お父様はなんと……あぅぅんっ!」
「悠里様」
「聞かせてあげて」
「かしこまりました……北条院家当主に今回の件の聴取したところ、北条院家とは無関係の小娘だと」
「う……そ」
美月が驚きを隠せないといった表情を見せる。当然だ、父親が娘を切り捨てたのだから。
美月の顔が絶望に染まる。
しかし、ユーリスはそれを無視して淡々と告げる。
「北条院美月に対し、北条院家は一切かかわっていないとして、一切の関与を拒否しました」
「傭兵の方は?」
「傭兵部隊もルイーゼ・フォン・ブラインに対しても同様に関与していないと……全ての責は北条院家を名乗る不届きものにあるとして……その者の引き渡しを要求しています」
「っ!お、お父様!!」
美月の瞳に生気が宿る。やはり父親は見捨てていなかったと、美月はそう思っていた。
「引き渡したら、始末して証拠隠滅でしょうね」
「お父様がそんなこと……!あんっ!」
美月は否定するが、悠里がバイブの振動を強くする。
ユーリスはその横で淡々と話しを続ける。
「だと思われます。北条院美月様を始末する算段自体は最初からあったそうですし」
「は……?」
「裏付け……いえ、これは本人から話してもらいましょう」
そう言ってユーリスが部屋の扉を開けると、扉の前でスタンバイしていたのだろう。拘束台で拘束された裸のレイチェルが梓に台を押されて部屋に入ってくる。
その表情は悲惨で、他の部屋で弄ばれたことよりも、美月に対して申し訳ないという印象が強かった。
「れ、レイチェル……んっ!どういうことなの……あなた、あんっ!何か知っているの!?」
クルーズでは侵される美月を必死に守ろうとした彼女だが、今はそういった感情が見えない。
そして、涙を流し、口を開いた。
「申し訳ありません……私は、今回の件が失敗したときに……美月様を殺害して、首謀者と仕立て上げるよう命じられていました……」
「っ!!」
美月が絶句する。
つまり、父親だけではなく、すぐ傍の従者までもが自分を切り捨てる算段をつけていたというのだから。
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません……!!」
レイチェルは涙を流しながら何度も謝る。
美月は意気消沈しながらバイブの振動を感じている。
「嘘……うそ……嘘よ、そんな」
美月は呆然とした表情で現実を受け止めきれずにいる。
そんな彼女に構わずユーリスは話を進める。
「それじゃあ、この子はこちらで可愛がってあげましょうか。今までと同じですよ。切り捨てられた企業と同じ……捨てられたあなたに私手を伸ばしてあげましょう」
そう言って、リモコンを操作。
美月の陰部を刺激するバイブが段々激しさを増していき、それに合わせるように、美月は声にならない悲鳴を叫び続ける。
「あっ!ああぁっ!!ああぁあぁぁっ!!」
美月は身体を大きく跳ねさせ、絶頂に達した。
そのまま強い振動を与え続けられる。
美月から甘い悲鳴が上がり続ける。
悠里はその様子を楽しそうに眺めながら、レイチェルの拘束台を下げさせる。
■
栞は自宅に帰っていた。
新しいマンションには栞の部屋も用意されていたが、栞は少し見ただけですぐに帰宅した。
あそこを自分の場所だと理解したくなかったのだ。
「ただいま……」
玄関を開け家に入る。
すぐに母親が「おかえり」と出迎えてくれるが、栞はあまり明るい表情を返せなかった。
荷物を置きに自分の部屋に行くと、その隣の部屋の戸が開いて、姉である二神由希が顔を見せる。
「……お、おかえり」
「ただいま……」
二人の間に気まずい空気が流れる。
由希は何か声を掛けたそうにするが、栞の横を通り過ぎてリビングへ行く。栞も何も言わず自分の部屋に入る。
由希が何を言いたかったのかは栞もなんとなくわかる。
「どうだった?」「楽しかった?」といった旅行から帰ってきた者への当たり前の言葉だ。だが、栞が向こうでどういった目にあってきたのかは体験した由希自身がよく分かっている。それ故に栞の表情から帰ってくる言葉も予想通りのあまり喜ばしくない内容だと理解していた。
かといってその状況に憤慨したり、栞にアドバイスだったり、言葉を掛けたりもできない。何せ栞がこうなった要因は由希自身なのだから。千穂が章人たちの仲に溶け込んでいっているから岩崎のことは言い訳にならない。この責任は由希自身が負わなければならない。
部屋に荷物を置いた栞は片付ける。洗濯物は随時洗濯と乾燥をしてもらっていたのだ、あとはしまうだけだ。
空になったキャリーケースも片付けてやることのなくなった栞は久しぶりの自分の布団に身体を預ける。
目と瞑って思い返す。
あれがあの世界の日常……適用、しないといけないんだろう。と考える。
「今のうちに、宿題しなきゃ……」
どうせまた呼ばれるのだから、できるうちにやっておかないと……と、宿題を始める栞だった。
■
「流石にお疲れですか?」
夜、リビングのソファで横になっていると、キッチンに居るモニカが声をかけてきた。
彼女は今夕食の後片付けをしているところだ。
「行為に関してはそっちが原因みたいなところあるけど」
と返すけど、結局俺も興奮して最後は俺からヤってるから申し開きはできないんだけどね。
「お三方はどうなりました?」
「3人とも軟禁状態になった。セキュリティもあるし、何より3人とも逃げる気は今のところないからね……一応部屋は3人とも分けてる」
「北条院家への対応は伊集院家として行うことになるでしょう。最初に対処するのは例の襲撃者さんですか?」
「いや……あれは、もう、本人はいいでしょ。結局ずっとダメだしされたし……」
「章人様は品行方正で心が清らかで優しさに満ち溢れていて善意の塊のような方で我々全員に気を使ってくださる素晴らしいお方で……」
「長い……」
モニカの戯れは聞き逃す。
「では……リーナ」
「はい、僭越ながら続きは私から……」
「やめて……」
お風呂の準備をしていたリーナがリビングに入り、流れるように続きを口にしようとするのを止める。
「さすがに今日は一人で入るから」
「かしこまりました……では私たちはお布団を温めておきますので、ごゆっくり」
「……」
まあ、なんだかんだ言って二人も疲れているし、今日はシ始める前に寝るだろう。
「はぁぁ……」
広い湯舟に浸かりながら身体を休める。
今日で7月も終わりか……悠里と出会って3、4カ月くらい?あまりにも濃すぎる日々だ。
「とりあえず、明日は宿題だなぁ……」
「美月さん、気分はどうですか?」
悠里は美月に問いかける。
しかし美月はその問いに答えず、ただ静かに座っているだけだ。
ルイーズ同様鎖で壁と繋がれている。
「無視なんて酷いじゃないですか」
悠里はリモコンのボタンを押す。
すると、美月の鎖がジャラジャラと壁の先の巻き取り機に戻っていく。
美月は鎖に引っ張られ壁に大の字に固定される。
美月は全裸で、その大きな胸と女性器が丸出しになっている。
「っ!」
彼女は悠里をキッと睨む。しかし、その程度で怯むような悠里ではなく、そのまま彼女の元へと近づくと、美月の胸を鷲掴みにした。
「んっ!くっ、ふぅ……!!」
美月の口から吐息が漏れるがそれを必死に耐えようとする。
だがそれも無駄な抵抗だった。悠里はそのまま手を動かし始める。最初は優しく撫でるように触った後、徐々に強く揉んでいく。そして、最後に乳首をつねるようにして引っ張った。
その瞬間、美月の口から一際大きな喘ぎ声が出る。
「本当に酷いですよね。私たちは、あなたや北条院家に対して何も手を出していないのに、あなたたちは私たちに憎しみを抱いて殺そうとするのですから」
悠里は美月の胸を揉み続ける。
「んっ!くっ、ふぅっ!」
美月から甘い声が漏れ出る。彼女は必死に声を抑えようとするが、それでも漏れてしまう。
そんな彼女を嘲笑うかのように、悠里は美月の胸を強く握る。
「あぁっ!!」
痛みと快楽が入り混じった感覚に思わず声を上げてしまう。
しかしすぐに口をつぐむと、キッと悠里を睨みつける。
そんな様子に構わず悠里は話を続ける。
「嬉しかったんですよ?美月さんがクルーズに誘ってくれたことは。美月さんは綺麗だし、身体付きも良いですから……」
悠里は美月の胸の輪郭をなぞるように手を動かす。
「っ!」
美月の身体がビクンと跳ねる。
悠里はそのまま手を下に降ろしていき、女性器に触れる。そして優しく割れ目をなぞり始めた。
美月は顔を真っ赤にしている。しかし、何もできずただされるがままになっていた。
そんな様子に満足したのか、悠里は美月に顔を近づける。
「北条院家が事業に失敗して少しずつ勢力を減らしていますが、それはあなたたちの失態ですよね?見捨てられた企業が私たちに縋って再び業績を回復させたことは悪でもなんでもないですよね?それで殺害ですか……傭兵まで雇って……」
悠里の指がゆっくり美月の膣内に挿入される。
「ご、ごめんなさい……でも……」
美月は身体を震わせながらも必死に声を絞り出し答える。
しかし悠里はそんな様子に構わず指を動かし始める。
「あぁっ!ああぁ!!」
美月から大きな喘ぎ声が出る。
悠里はそのまま指を出し入れし、膣内をかき回す。そしてもう片方の手を胸に持っていき、乳首を摘まんだり引っ張ったりすると、彼女は身体を大きく跳ねさせる。
「でも、なんですか?子供の癇癪みたいに銃器振り回して殺して資産奪ってやるって……人として恥ずかしくないんですか」
悠里は美月の膣内に挿入した指を動かしながら話を続ける。
美月の口から甘い吐息が漏れる。
しかし彼女は必死に耐えようと歯を食い縛るが、その努力も虚しくすぐに口を開いてしまう。
「あぁっ!ああぁっ!」
「こういうのと同列に扱われるのはこの上なく不愉快ですよ」
美月のマンコから指を抜いて離れる悠里。
再びリモコンのボタンを押すと、壁の一部が開閉し、美月の真下から極太のバイブが現れる。
それはすぐに振動を始め、少しずつ上昇……美月の秘部へ向かっていく。
「な、なに……いや、やめてぇ……!あぁぁあああああぁぁぁ……!!!」
機械的な動きでバイブが美月の膣内へ入っていく。
美月は必死に抵抗するが、拘束されている以上どうすることもできない。バイブはどんどん奥へ進み美月の子宮口に到達した。
「奥に当たってるぅぅぅぅ!!ああぁぁぁぁっ!!」
美月が感じる。バイブが激しく動く。
美月はバイブの激しい振動を受けるだけの状態になった。
「失礼します」
そんな状態の室内にユーリスがごく普通に入ってくる。
「あら、北条院家はなんと?」
「はい」
この状況でも特に気にせずに二人は会話をする。
しかし、北条院家という言葉が聞こえた美月は少し気を戻した。
「ほ、ほうじょういん……おとうさま、お父様はなんと……あぅぅんっ!」
「悠里様」
「聞かせてあげて」
「かしこまりました……北条院家当主に今回の件の聴取したところ、北条院家とは無関係の小娘だと」
「う……そ」
美月が驚きを隠せないといった表情を見せる。当然だ、父親が娘を切り捨てたのだから。
美月の顔が絶望に染まる。
しかし、ユーリスはそれを無視して淡々と告げる。
「北条院美月に対し、北条院家は一切かかわっていないとして、一切の関与を拒否しました」
「傭兵の方は?」
「傭兵部隊もルイーゼ・フォン・ブラインに対しても同様に関与していないと……全ての責は北条院家を名乗る不届きものにあるとして……その者の引き渡しを要求しています」
「っ!お、お父様!!」
美月の瞳に生気が宿る。やはり父親は見捨てていなかったと、美月はそう思っていた。
「引き渡したら、始末して証拠隠滅でしょうね」
「お父様がそんなこと……!あんっ!」
美月は否定するが、悠里がバイブの振動を強くする。
ユーリスはその横で淡々と話しを続ける。
「だと思われます。北条院美月様を始末する算段自体は最初からあったそうですし」
「は……?」
「裏付け……いえ、これは本人から話してもらいましょう」
そう言ってユーリスが部屋の扉を開けると、扉の前でスタンバイしていたのだろう。拘束台で拘束された裸のレイチェルが梓に台を押されて部屋に入ってくる。
その表情は悲惨で、他の部屋で弄ばれたことよりも、美月に対して申し訳ないという印象が強かった。
「れ、レイチェル……んっ!どういうことなの……あなた、あんっ!何か知っているの!?」
クルーズでは侵される美月を必死に守ろうとした彼女だが、今はそういった感情が見えない。
そして、涙を流し、口を開いた。
「申し訳ありません……私は、今回の件が失敗したときに……美月様を殺害して、首謀者と仕立て上げるよう命じられていました……」
「っ!!」
美月が絶句する。
つまり、父親だけではなく、すぐ傍の従者までもが自分を切り捨てる算段をつけていたというのだから。
「申し訳ありません、申し訳ありません、申し訳ありません……!!」
レイチェルは涙を流しながら何度も謝る。
美月は意気消沈しながらバイブの振動を感じている。
「嘘……うそ……嘘よ、そんな」
美月は呆然とした表情で現実を受け止めきれずにいる。
そんな彼女に構わずユーリスは話を進める。
「それじゃあ、この子はこちらで可愛がってあげましょうか。今までと同じですよ。切り捨てられた企業と同じ……捨てられたあなたに私手を伸ばしてあげましょう」
そう言って、リモコンを操作。
美月の陰部を刺激するバイブが段々激しさを増していき、それに合わせるように、美月は声にならない悲鳴を叫び続ける。
「あっ!ああぁっ!!ああぁあぁぁっ!!」
美月は身体を大きく跳ねさせ、絶頂に達した。
そのまま強い振動を与え続けられる。
美月から甘い悲鳴が上がり続ける。
悠里はその様子を楽しそうに眺めながら、レイチェルの拘束台を下げさせる。
■
栞は自宅に帰っていた。
新しいマンションには栞の部屋も用意されていたが、栞は少し見ただけですぐに帰宅した。
あそこを自分の場所だと理解したくなかったのだ。
「ただいま……」
玄関を開け家に入る。
すぐに母親が「おかえり」と出迎えてくれるが、栞はあまり明るい表情を返せなかった。
荷物を置きに自分の部屋に行くと、その隣の部屋の戸が開いて、姉である二神由希が顔を見せる。
「……お、おかえり」
「ただいま……」
二人の間に気まずい空気が流れる。
由希は何か声を掛けたそうにするが、栞の横を通り過ぎてリビングへ行く。栞も何も言わず自分の部屋に入る。
由希が何を言いたかったのかは栞もなんとなくわかる。
「どうだった?」「楽しかった?」といった旅行から帰ってきた者への当たり前の言葉だ。だが、栞が向こうでどういった目にあってきたのかは体験した由希自身がよく分かっている。それ故に栞の表情から帰ってくる言葉も予想通りのあまり喜ばしくない内容だと理解していた。
かといってその状況に憤慨したり、栞にアドバイスだったり、言葉を掛けたりもできない。何せ栞がこうなった要因は由希自身なのだから。千穂が章人たちの仲に溶け込んでいっているから岩崎のことは言い訳にならない。この責任は由希自身が負わなければならない。
部屋に荷物を置いた栞は片付ける。洗濯物は随時洗濯と乾燥をしてもらっていたのだ、あとはしまうだけだ。
空になったキャリーケースも片付けてやることのなくなった栞は久しぶりの自分の布団に身体を預ける。
目と瞑って思い返す。
あれがあの世界の日常……適用、しないといけないんだろう。と考える。
「今のうちに、宿題しなきゃ……」
どうせまた呼ばれるのだから、できるうちにやっておかないと……と、宿題を始める栞だった。
■
「流石にお疲れですか?」
夜、リビングのソファで横になっていると、キッチンに居るモニカが声をかけてきた。
彼女は今夕食の後片付けをしているところだ。
「行為に関してはそっちが原因みたいなところあるけど」
と返すけど、結局俺も興奮して最後は俺からヤってるから申し開きはできないんだけどね。
「お三方はどうなりました?」
「3人とも軟禁状態になった。セキュリティもあるし、何より3人とも逃げる気は今のところないからね……一応部屋は3人とも分けてる」
「北条院家への対応は伊集院家として行うことになるでしょう。最初に対処するのは例の襲撃者さんですか?」
「いや……あれは、もう、本人はいいでしょ。結局ずっとダメだしされたし……」
「章人様は品行方正で心が清らかで優しさに満ち溢れていて善意の塊のような方で我々全員に気を使ってくださる素晴らしいお方で……」
「長い……」
モニカの戯れは聞き逃す。
「では……リーナ」
「はい、僭越ながら続きは私から……」
「やめて……」
お風呂の準備をしていたリーナがリビングに入り、流れるように続きを口にしようとするのを止める。
「さすがに今日は一人で入るから」
「かしこまりました……では私たちはお布団を温めておきますので、ごゆっくり」
「……」
まあ、なんだかんだ言って二人も疲れているし、今日はシ始める前に寝るだろう。
「はぁぁ……」
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