残業リーマンの異世界休暇

はちのす

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2章 新生活スタート

35 グリフの反撃

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⚠︎attention
アニマルをセラピーしているだけです!本当だよ!!ちょっと♡とか出てくるけどアニマルをセラピーしているだけだから!本当本当!!

*****


「カンザキ少年~!!!」


Q. 俺は今何処にいるでしょうか。

A.金髪ウルフカットの男の腕の中です。



(し、締まる!ギブ!!)


「少年中々遊びにきてくれないんだもん!僕、寂しかったぁ…」


この前の話では伝説的な存在だったはずのこの聖獣、全く威厳がない。

今も締め上げている男(俺)に頬擦りをしている。

俺とグリフ自身のためにやめないか?コレ。


何故自分を犠牲にするかの様な行動をとったかと言うと、来週の月曜日、俺は魔獣部の活動でグリフに食事を渡しに来ることになったのだ。

セシル部長が、機会が無ければ見ることも叶わないグリフを見せてやろうと計らってくれたらしい。
先ほど教室でザックに聞き、休み時間に吹っ飛んできたのだ。

新入部員である俺が聖獣に懐かれていると知られたら、確実に注目の的になってしまう。

グリフにはその口封じに来たのだ。


「…っグリフ!いい加減話を…聞いて!」


「え!あ、ゴメンカンザキ少年…!首絞めちゃってた?」



俺に怒られ急にしょぼん、と言う空気を纏い始めた。



「…別に大丈夫です。それよりも話があってきたんですよ。」


「話?」


俺はグリフに懇切丁寧に説明をした。
魔獣部に入ったこと。
訳あって目立ちたくないこと。

突っ込まれたら辛いこともあるが、幸いグリフは口を挟むでもなく聞いていた。

そして、俺が話し終えるのを待っていたかの様に口を開いた。



「じゃあさ、今撫でて。」


「…は?」


「食事渡しに来てくれても、話せないし、撫でてくれないんでしょ。じゃあ今撫でて。」


(何故そうなるのこの鳥!!!)


しかし目の前の男、至って真剣である。
ふざけてるのは俺だけかもしれない。


「…絶対約束守ってくださいね。」


俺はそう言いながら、グリフの手を押し退け、起き上がり様に彼を寝床に引き倒した。


「へっ…?」


意表を突かれた、という顔を見ると悪い癖が出そうになってしまう。


「休み時間が終わるまであと10分。もういいって言うくらいに満足させてあげます。」


瞬時に期待の込められた瞳がかち合う。
グリフは羽毛を思わせる柔らかな髪をブルリ震わせた。



******



「あっ…そこぉ!」


背中を押しつつも揉み込むように撫で上げる。


うつ伏せ状態の均整の取れた肉体がふるりと震えた。

羽もリズムを合わせるかのように揺れ動く。


「っ、羽の付け根触ってぇ」

「ここですか?」


ちょっと楽しくなり、わざと御所望の位置を外した箇所に指を押し込む。


「や、違うの、もうちょっと上…」


目の前で餌を取り上げられた犬のような
あまりにも悲しそうな声を上げる。


(ちょっと意地悪すぎたかな…)


「ここですか?」


「あっそこ、ギュッてして…ひぁ、!」


御所望のツボをグリグリと刺激する。
押し込むたびに腰が面白いくらいくねっている。

余程凝っているとみた。


「普段からストレッチとかして解しましょうね。」


「…ッん!」


と、アドバイスしてみても気持ち良さで上の空らしい。
…反応がない。

試しに仰向けにしてみるが、目がハートになってしまっているかのようにトロトロになっていた。

右手で脇をツン、と突いた。ピクリと反応がある。


「ほら、よく聞いて。
羽の付け根もそうだけど、脇の部分とか、脹脛の部分。きちんとストレッチしないと、辛いのは自分ですよ。」


「…ッカ、カンザキしょ、ねん♡ あたま、撫でて…!」


「…人の話、聞いてます?」



手持ち無沙汰だった左手に頭を擦り付けるグリフ。

俺は諦めて、重ための髪の毛を逆撫でるように撫でる。
後頭部は大事な部分だからと、片手で支えて温め、揉み込む。


「あぅ、う…寝ちゃいそう…」


「寝てもいいですよ。俺は帰るんで。」


「やぁ…一緒に寝よう?」


「帰ります。」


そういうと、今度こそ不貞腐れ、唇を突き出してしまった。


「そうやってると、クチバシみたいですね。」


…鳥だけに。


俺はそのクチバシの感触が気になり、親指の腹でゆっくり押してみた。


「…!!」


「すご、柔らかいんですね。そりゃそうか、人の形してるし。」


ゆっくりと2往復ぐらい唇の感触を楽しんだ。


「しょうねん、」


「へ?…あ、もう10分ですね。そろそろ帰りまs…」


はむっ


気付けば俺の親指はグリフの口に収まっていた。

勿論噛み付かれてはいない。
鳥で言う甘噛みというやつだろう。

しかしグリフの反撃はそれでは終わらなかった。

あろうことか、その指を吸い始めたのだ。


「…んちゅ、ちゅっ」


「ちょ、ちょっと何してるんですか!それおしゃぶりじゃないですよ!」


「ん、」


ちゅぽん!と音を鳴らしながら引き抜かれた親指は、グリフの唾液で銀糸を引いていた。


「知ってるよ、そんなこと。」


「それじゃあ意味わからないことしてないで大人しく寝てください!!」


「ふーんだ!」



そう言った途端、グリフは勢いよく寝床に潜り込んだ。


(…なんなんだ?全く…)



だが、冷静になってみると、

(俺、なんで男の唇なんて触ったりしたんだ…?)


鳥とはいえ、なんか色々不味いことをしてしまったような気がする。


そんなこんな考えているうちに予鈴がなった。
グリフがスピスピと寝息を立て始めていたので、俺はそそくさと屋上を後にしたのだった。



*******

健全を不健全仕立てにする才能だけはあるかもしれないです。

なんの役にも立たん。

近況ボード使いすぎてすみません。てへ。
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