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第6話
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言えない…言えないよ…朋美さんの気持ちがわからないから、こんなこと言ったら朋美さんを困らせるかもしれないし…そのとき朋美さんが予期せぬ行動に出てきた。それは、僕の頭をそっと撫でて来たのだ!僕は動揺して固まってしまった。朋美さんは笑顔で
「和ちゃん、可愛いね」
そう言われた。可愛い…それは、あくまで恋愛対象ではないよと言われたような…僕を子供のように見ていると言われたような…嬉しい反面、淋しさを感じた。僕は、はにかんで笑ったが、ほんとは凄くショックを受けていた。朋美さんには僕の気持ちは伝えてはいけない…僕はこれ以上このモヤモヤした気持ちのままここに居るのが辛くなり
「鈴木さん…明日はきっと出勤してくださいね…待ってますから…」
「うん、ありがとう。明日はきっと大丈夫だから…わざわざ来てくれてありがとね!」
朋美さんの笑顔は優しく、そしてどこか目に切なさを感じた。僕は立ち上がり
「それじゃ、また明日待ってますから」
と、言って玄関の方へ歩き出す。そのとき、朋美さんが
「和ちゃん…番号…交換しよ?」
上目遣いに恥ずかしそうにそう言ってきた。僕は、朋美さんがどういう気持ちでそう言ってきたのかはわからないが、少なくとも僕と連絡を取り合うことに対して、抵抗はないということは確かなようだ。僕は朋美さんの顔を見つめて
「いい…んですか?僕と連絡取り合うのは…」
朋美さんがはにかみながら
「和ちゃんなら大丈夫!」
そう言ってくれた。大丈夫って…安心ってこと?安全ってこと?別に何も無いからってこと?それって…どういう意味ですか?僕だって男ですよ?全く下心がない訳じゃないんですよ?なのに大丈夫って…そんなに信用されちゃうんですか?自分でこんなに自分を疑えとはおかしな話だけど…僕だって朋美さんの全てが欲しい願望はあるんだ!仲良くなって、その先には朋美さんを僕のものにしたい願望はあるんだ!なのに…朋美さんには、僕はそういう対象ではないから大丈夫ってことなの?
「鈴木さん…あの…本当にいいんですか?僕は異性ですよ?」
僕は朋美さんの反応が見たくて試してみた。すると朋美さんは
「うん…わかってる…和ちゃんが私のことをどう見てるかはわからないけど…少なくともこうして心配して来てくれるんだから、嫌では無いでしよ?」
僕はハッキリとした朋美さんの気持ちは掴めないまでも、少しは僕にも希望の光が見えてきたような手応えを感じた。僕は目を丸くして
「嫌だなんてとんでもないです!むしろ…その…」
そう言いかけて、それ以上言えない僕の顔を朋美さんが覗き込んで
「むしろ…なに?」
「むしろ…鈴木さんのことが…」
僕はドキドキしてそれ以上言えない…僕の心臓の音があまりにも大きく響いて朋美さんにきっと聞こえてる…そう思うほどドクンドクンと脈打っている。朋美さんは、きっと何かその先の言葉を期待してるのかもしれない…僕の顔を覗き込んだまま緊張した顔をして見つめてくる。言っていいのだろうか…ここでカミングアウトしてしまって後悔は無いだろうか…僕は心の葛藤に苦しんでいる。そのとき朋美さんが
「和ちゃん…私のことどう思う?」
朋美さん…どうとは、どういう意味でしょうか?それは、どういう答えを求めているのでしょうか?異性としてでしょうか?それとも全然違う質問でしょうか?僕はどう答えていいか悩む。
「鈴木さん…あの…鈴木さんはいつも凄く親切にして下さいますし、えと…あの…凄く優しくて…あの~…か…可愛らしいというか…すみません…年上の女性に対して可愛らしいなんて失礼ですよね…えと、んー…」
僕はしどろもどろになってハッキリ言えずにいると
「一言で言うと?」
朋美さんは僕が一番困る質問を投げかけて来た。一言で…そんなの一言で言ったら好きです!しか無いじゃないですかぁ…それを…もしかして僕に言わせようとしてる?動揺してる僕に朋美さんはたたみかけるように
「和ちゃん…私のことを…」
一瞬朋美さんは黙って、そして続ける。
「私のことを異性としてどう見える?」
朋美さん?なぜ…なぜ?もしかしたら本当に朋美さんは僕に…僕の気持ちをわかってるの?
「鈴木さん…」
そう言って僕は鈴木さんのことを見つめる。いいんだろうか?本当に僕の素直な気持ちを伝えてもいいんだろうか?朋美さんは…聞きたいんだよね?僕の気持ちを…勇気を出して言ってみよう…僕はゴクッと唾を飲み込み
「鈴木…さん…僕は………僕は鈴木さんを………異性として………魅力を感じています!」
僕は真っ赤に赤面した。言ってしまった…とうとう言ってしまった…あまりの恥ずかしさに、僕は早くこの場から消えてしまいたいと思った。恥ずかしくて朋美さんの顔を見れない…朋美さんは何も言わずに黙っている。どう思ったんだろう…どうして何も言わないんだろう…気になってそーっと顔を上げて朋美さんの顔を覗き込む。
「和ちゃん、可愛いね」
そう言われた。可愛い…それは、あくまで恋愛対象ではないよと言われたような…僕を子供のように見ていると言われたような…嬉しい反面、淋しさを感じた。僕は、はにかんで笑ったが、ほんとは凄くショックを受けていた。朋美さんには僕の気持ちは伝えてはいけない…僕はこれ以上このモヤモヤした気持ちのままここに居るのが辛くなり
「鈴木さん…明日はきっと出勤してくださいね…待ってますから…」
「うん、ありがとう。明日はきっと大丈夫だから…わざわざ来てくれてありがとね!」
朋美さんの笑顔は優しく、そしてどこか目に切なさを感じた。僕は立ち上がり
「それじゃ、また明日待ってますから」
と、言って玄関の方へ歩き出す。そのとき、朋美さんが
「和ちゃん…番号…交換しよ?」
上目遣いに恥ずかしそうにそう言ってきた。僕は、朋美さんがどういう気持ちでそう言ってきたのかはわからないが、少なくとも僕と連絡を取り合うことに対して、抵抗はないということは確かなようだ。僕は朋美さんの顔を見つめて
「いい…んですか?僕と連絡取り合うのは…」
朋美さんがはにかみながら
「和ちゃんなら大丈夫!」
そう言ってくれた。大丈夫って…安心ってこと?安全ってこと?別に何も無いからってこと?それって…どういう意味ですか?僕だって男ですよ?全く下心がない訳じゃないんですよ?なのに大丈夫って…そんなに信用されちゃうんですか?自分でこんなに自分を疑えとはおかしな話だけど…僕だって朋美さんの全てが欲しい願望はあるんだ!仲良くなって、その先には朋美さんを僕のものにしたい願望はあるんだ!なのに…朋美さんには、僕はそういう対象ではないから大丈夫ってことなの?
「鈴木さん…あの…本当にいいんですか?僕は異性ですよ?」
僕は朋美さんの反応が見たくて試してみた。すると朋美さんは
「うん…わかってる…和ちゃんが私のことをどう見てるかはわからないけど…少なくともこうして心配して来てくれるんだから、嫌では無いでしよ?」
僕はハッキリとした朋美さんの気持ちは掴めないまでも、少しは僕にも希望の光が見えてきたような手応えを感じた。僕は目を丸くして
「嫌だなんてとんでもないです!むしろ…その…」
そう言いかけて、それ以上言えない僕の顔を朋美さんが覗き込んで
「むしろ…なに?」
「むしろ…鈴木さんのことが…」
僕はドキドキしてそれ以上言えない…僕の心臓の音があまりにも大きく響いて朋美さんにきっと聞こえてる…そう思うほどドクンドクンと脈打っている。朋美さんは、きっと何かその先の言葉を期待してるのかもしれない…僕の顔を覗き込んだまま緊張した顔をして見つめてくる。言っていいのだろうか…ここでカミングアウトしてしまって後悔は無いだろうか…僕は心の葛藤に苦しんでいる。そのとき朋美さんが
「和ちゃん…私のことどう思う?」
朋美さん…どうとは、どういう意味でしょうか?それは、どういう答えを求めているのでしょうか?異性としてでしょうか?それとも全然違う質問でしょうか?僕はどう答えていいか悩む。
「鈴木さん…あの…鈴木さんはいつも凄く親切にして下さいますし、えと…あの…凄く優しくて…あの~…か…可愛らしいというか…すみません…年上の女性に対して可愛らしいなんて失礼ですよね…えと、んー…」
僕はしどろもどろになってハッキリ言えずにいると
「一言で言うと?」
朋美さんは僕が一番困る質問を投げかけて来た。一言で…そんなの一言で言ったら好きです!しか無いじゃないですかぁ…それを…もしかして僕に言わせようとしてる?動揺してる僕に朋美さんはたたみかけるように
「和ちゃん…私のことを…」
一瞬朋美さんは黙って、そして続ける。
「私のことを異性としてどう見える?」
朋美さん?なぜ…なぜ?もしかしたら本当に朋美さんは僕に…僕の気持ちをわかってるの?
「鈴木さん…」
そう言って僕は鈴木さんのことを見つめる。いいんだろうか?本当に僕の素直な気持ちを伝えてもいいんだろうか?朋美さんは…聞きたいんだよね?僕の気持ちを…勇気を出して言ってみよう…僕はゴクッと唾を飲み込み
「鈴木…さん…僕は………僕は鈴木さんを………異性として………魅力を感じています!」
僕は真っ赤に赤面した。言ってしまった…とうとう言ってしまった…あまりの恥ずかしさに、僕は早くこの場から消えてしまいたいと思った。恥ずかしくて朋美さんの顔を見れない…朋美さんは何も言わずに黙っている。どう思ったんだろう…どうして何も言わないんだろう…気になってそーっと顔を上げて朋美さんの顔を覗き込む。
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