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本編
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左右をアーウィンとルドガーに挟まれてダイニングルームに向かえば、一番奥にクロードがおりまして。
クロード・フォン・ユーノヴェルト、なんか普通にしてても憂い顔というか儚い系の顔なんだな……推せる‥…。
「おはようございます、兄上」
「おはよう」
アーウィンの挨拶にクロードが微笑む。本当に微笑むって感じの完璧笑顔だった。実在してるのに雰囲気が二次元すぎる。
「おはようございます。兄貴もうどこか行きました?」
「おはようルドガー。遺跡の方にね。昼には戻るって言っていたよ」
雰囲気が二次元イケメンキャラすぎるんだけど、会話の内容が友だちのお兄さんかも。
い……今なら勢いで挨拶ぐらいいけるかもしれない!
「おっ……おはようございます……っ!あの、昨日は、その、夕飯すいませんでした……!」
夕飯で顔合わせするって言ってたのに寝ててすいませんでした、を言おうと思ったのに、なんかめちゃくちゃになっちゃったな……!!??
「いえ、お疲れでしたでしょうし、構いませんよ。朝食、食べられますか?」
「アッ…ハイ!食べっ食べれます!」
「結構口に合ってるみたいなんで、食べ物系はあらかた問題なさそうです」
ルドガーが補完してくれる。本当に今のところ食べ物で困ってないし、なんならいつもよりいい食事してるし。
男子高校生の一人暮らしなんて、ほとんど毎食限界飯なんでね……ッ!!
「それはよかった。厨房の方に伝えておきます。何かリクエストあれば、気軽に仰ってくださいね」
「ハッ、ハイ……ッ!!」
推しにホテルのコンシェルジュさんみたいなことをやってもらっている……!!
平和時空だと領主のお客さんに対する仕事ってコンシェルジュさんみたいな感じになるのか……。
アーウィンに促されて席に座る。クロードとは向かい側の席。左右にアーウィンとルドガーで挟まれた。
俺、逃げれなくされている?
いいけど。ごはん美味しそうだし。
用意された朝食は、英語の教科書に出てきそうな朝食だ。目玉焼きに醤油掛けたくなるけど、さすがに醤油はなさそう。
「兄上、今日の予定は?」
「市場の方を回ってくるのと、禁足地周辺の魔物の生息調査かな。あとは帰ってきてから、細々とした手続きとか……屋敷にいた方がいいかな?」
「ううん、いきなり兄上の活躍たくさん見たらユウが倒れるから、それぐらいから始めた方がいいと思う」
「ええ?」
急に俺の話に持っていくのやめて~!!事実だけど!!みんなでご飯一緒に食べるぐらいの交流から始めてもらえると、モブとして息潜められるから、そんな感じで推しをチラ見したい感じではあるけど!!
「……あの、ユウ殿……とお呼びしても?」
「ハイッ!好きな呼び名でどうぞ!!」
ウワーッ!本名がデフォルト名っぽい名前で良かった~ッ!!これで現代日本っぽい名前だったら衝撃で吹っ飛ぶところだった……。公式CVで俺の名前呼んでるよ~。
「その……お話はお伺いしていますが、私はそれほど畏まって頂くような人間ではないので……」
「……ウッ!謙虚の輝き……ッ!」
「クロードさん、そういうのがかなりオタク心に突き刺さってるみたいだから」
「……ええと……」
うう……困惑顔めちゃくちゃ推せるけど申し訳ない……ほんとにただオタクが供給過多でありがた苦しみしてるだけだから、気にしないでもらえると……。
「理屈じゃないんですよね、こういうの。兄上だって、陛下と話す時そうじゃないですか?」
「そ……、……」
アーウィンの言葉に、クロードが止まってしまった。
なんか全然普通だった気がするけど、実はそうでもない……?
「……あの……た、態度に出てる……?」
「いや、出てはないですけど、兄上ウキウキしてるな~とは思ってます」
「そ……、そう……」
照れ顔解禁ありがとう……実弟カード強すぎる……。
それにしても本当に王様とクロードって、仲良いっていうか尊敬し合ってる感じ?なんだな。いいな盟友の絆……。
「なので、ちょっとずつ慣らしていこうかと。ユウ、兄上にしてほしいファンサ一つ言ってみて」
「え!?」
急に!!??
「ファンサ……??」
「ファンサービスってことです。役者とかがやるのだと、投げキッスとか握手とかですかね」
「投げキ……」
そんな要求しません!しませんって!!
ルドガーの補足、ファンサの定義だとまあまあ的確なんだけど、そういうの芸能ジャンル以外の人に要求するの酷なのは分かってるから!!
「じゃ……じゃあ、目玉焼きにはソース派ですか醤油派ですか塩コショウ派ですか……ッ!」
「まさかの食べ物トーク」
だって古今東西食べ物の話だけはスベらないらしいから!!
「うーん……そうですね、それほどこだわったことはありませんが、ユーノヴェルト辺境伯領では豆のソースがよく使われるので、それで頂く事が多いでしょうか」
「あ、ありがとうございます……!!」
食にこだわりなさそうなところ、故郷を大事にしてそうなところ、あまりに俺の知ってるクロードなんだよな……解釈一致以上に、なんか本当に噂だけ聞いてた友だちのお兄さんの感覚にちょっとなってきた。
「あ、豆のソースはこっちね。好き嫌いある味だから、少しずつ試してみて」
「ありがとうアーウィン」
「俺も最初は戸惑ったけど、好きになってきたんだよな~」
じゃあめちゃくちゃ癖がある味って感じでもないのかな。恐る恐るその黒いソースを目玉焼きの残り半分にちょこっと掛けてみた。
「どう?」
「うん……」
なんか懐かしい味だ。
……っていうか。
これほとんど醤油じゃない?
あるんだ、醤油。
クロード・フォン・ユーノヴェルト、なんか普通にしてても憂い顔というか儚い系の顔なんだな……推せる‥…。
「おはようございます、兄上」
「おはよう」
アーウィンの挨拶にクロードが微笑む。本当に微笑むって感じの完璧笑顔だった。実在してるのに雰囲気が二次元すぎる。
「おはようございます。兄貴もうどこか行きました?」
「おはようルドガー。遺跡の方にね。昼には戻るって言っていたよ」
雰囲気が二次元イケメンキャラすぎるんだけど、会話の内容が友だちのお兄さんかも。
い……今なら勢いで挨拶ぐらいいけるかもしれない!
「おっ……おはようございます……っ!あの、昨日は、その、夕飯すいませんでした……!」
夕飯で顔合わせするって言ってたのに寝ててすいませんでした、を言おうと思ったのに、なんかめちゃくちゃになっちゃったな……!!??
「いえ、お疲れでしたでしょうし、構いませんよ。朝食、食べられますか?」
「アッ…ハイ!食べっ食べれます!」
「結構口に合ってるみたいなんで、食べ物系はあらかた問題なさそうです」
ルドガーが補完してくれる。本当に今のところ食べ物で困ってないし、なんならいつもよりいい食事してるし。
男子高校生の一人暮らしなんて、ほとんど毎食限界飯なんでね……ッ!!
「それはよかった。厨房の方に伝えておきます。何かリクエストあれば、気軽に仰ってくださいね」
「ハッ、ハイ……ッ!!」
推しにホテルのコンシェルジュさんみたいなことをやってもらっている……!!
平和時空だと領主のお客さんに対する仕事ってコンシェルジュさんみたいな感じになるのか……。
アーウィンに促されて席に座る。クロードとは向かい側の席。左右にアーウィンとルドガーで挟まれた。
俺、逃げれなくされている?
いいけど。ごはん美味しそうだし。
用意された朝食は、英語の教科書に出てきそうな朝食だ。目玉焼きに醤油掛けたくなるけど、さすがに醤油はなさそう。
「兄上、今日の予定は?」
「市場の方を回ってくるのと、禁足地周辺の魔物の生息調査かな。あとは帰ってきてから、細々とした手続きとか……屋敷にいた方がいいかな?」
「ううん、いきなり兄上の活躍たくさん見たらユウが倒れるから、それぐらいから始めた方がいいと思う」
「ええ?」
急に俺の話に持っていくのやめて~!!事実だけど!!みんなでご飯一緒に食べるぐらいの交流から始めてもらえると、モブとして息潜められるから、そんな感じで推しをチラ見したい感じではあるけど!!
「……あの、ユウ殿……とお呼びしても?」
「ハイッ!好きな呼び名でどうぞ!!」
ウワーッ!本名がデフォルト名っぽい名前で良かった~ッ!!これで現代日本っぽい名前だったら衝撃で吹っ飛ぶところだった……。公式CVで俺の名前呼んでるよ~。
「その……お話はお伺いしていますが、私はそれほど畏まって頂くような人間ではないので……」
「……ウッ!謙虚の輝き……ッ!」
「クロードさん、そういうのがかなりオタク心に突き刺さってるみたいだから」
「……ええと……」
うう……困惑顔めちゃくちゃ推せるけど申し訳ない……ほんとにただオタクが供給過多でありがた苦しみしてるだけだから、気にしないでもらえると……。
「理屈じゃないんですよね、こういうの。兄上だって、陛下と話す時そうじゃないですか?」
「そ……、……」
アーウィンの言葉に、クロードが止まってしまった。
なんか全然普通だった気がするけど、実はそうでもない……?
「……あの……た、態度に出てる……?」
「いや、出てはないですけど、兄上ウキウキしてるな~とは思ってます」
「そ……、そう……」
照れ顔解禁ありがとう……実弟カード強すぎる……。
それにしても本当に王様とクロードって、仲良いっていうか尊敬し合ってる感じ?なんだな。いいな盟友の絆……。
「なので、ちょっとずつ慣らしていこうかと。ユウ、兄上にしてほしいファンサ一つ言ってみて」
「え!?」
急に!!??
「ファンサ……??」
「ファンサービスってことです。役者とかがやるのだと、投げキッスとか握手とかですかね」
「投げキ……」
そんな要求しません!しませんって!!
ルドガーの補足、ファンサの定義だとまあまあ的確なんだけど、そういうの芸能ジャンル以外の人に要求するの酷なのは分かってるから!!
「じゃ……じゃあ、目玉焼きにはソース派ですか醤油派ですか塩コショウ派ですか……ッ!」
「まさかの食べ物トーク」
だって古今東西食べ物の話だけはスベらないらしいから!!
「うーん……そうですね、それほどこだわったことはありませんが、ユーノヴェルト辺境伯領では豆のソースがよく使われるので、それで頂く事が多いでしょうか」
「あ、ありがとうございます……!!」
食にこだわりなさそうなところ、故郷を大事にしてそうなところ、あまりに俺の知ってるクロードなんだよな……解釈一致以上に、なんか本当に噂だけ聞いてた友だちのお兄さんの感覚にちょっとなってきた。
「あ、豆のソースはこっちね。好き嫌いある味だから、少しずつ試してみて」
「ありがとうアーウィン」
「俺も最初は戸惑ったけど、好きになってきたんだよな~」
じゃあめちゃくちゃ癖がある味って感じでもないのかな。恐る恐るその黒いソースを目玉焼きの残り半分にちょこっと掛けてみた。
「どう?」
「うん……」
なんか懐かしい味だ。
……っていうか。
これほとんど醤油じゃない?
あるんだ、醤油。
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