俺と妖怪の筒ましい生活(否定)

ぽぬん

文字の大きさ
37 / 93

夜②

しおりを挟む
遠くで土蜘蛛が暴れているであろう音と振動が伝わってくる。扉の向こうの壱弥も残ったみんなの元に向かったようだ。結界張ってるから大丈夫!ってことらしい。戻ったら親父と結緋さんに怒られないか?これ。

無力な俺はあの場にいては邪魔になるだけだし。言われるがままこの旧校舎に来たわけだが…まさか結果的にこんなとこに閉じ込められるとは思わなったがな。壱弥のやつめ。

「さて、と…。」

いつまでも突っ立ってるのもあれだしな。探検とまではいかないにしろ少し見てみるか。懐中電灯でエントランスを一周照らして見渡してみる。
玄関に入って正面に大階段があり踊り場に大きな窓があった。そこから両サイドに2階に上がる階段が設置されている。
パッと見明治時代とかによくある洋風建築の大きなお屋敷みたいな造りと言ったところだろうか。さすが旧校舎、時代を感じる。普段あまり目にしないからか少しワクワクしてしまう自分がいる。1階にもいつくかある扉は施錠がされていた為、必然的に2階に上がるしかないようだ。

「2階の窓から親父たち見えるかもしれないな。」

大階段の手摺に手をかけて木でできた階段をギシギシと軋む音を響かせながら一歩ずつ上っていくと、徐々にだが窓から差し込む月明かりに雲がかかり旧校舎内が暗闇に包まれていく。さすがの俺もゾクっとするような雰囲気だ。

ヒュゥッ…と。

締め切られているはずなのに風が抜けていった感覚を全身に感じた。それを感じたのあと一歩、踊り場につくだろう時だった。肝試しのコースに足を踏み入れた時と似たような空気の変化。違和感。それに足される圧迫感。

俺は息を呑んだ。何故か冷や汗も出た気がする。ものすごい嫌な予感がした。

「やあ、待っていたよ。」

予感的中。吹き抜けた風は気のせいじゃなかったわけだ。

「誰…だ?」

恐る恐る顔を上げる。
雲が晴れ始め、窓から差し込む月明かりを背にその人は立っていた。キラキラと照らされる銀色の髪、かけられた声、見つめてくる金色の瞳。男性でありながら線の細いその体格。落ち着いた着物の装いと相まったその物腰のすべてが何故か懐かしい気持ちにさせる。

「あぁ。記憶封じをされているんだったね?あんなことがあれば仕方ないといえばそうだけど。」

記憶封じ?あんなこと?すべてを知っているかのようなこの人はいったい?くらくらする頭とざわつく心。

「そんなに警戒しないでいいのだよ?家族なのだから。」

にっこりと笑うその顔。わからないのに、知っている。単純に懐かしいだけの笑顔じゃない。言いようのない怖さを感じている。

「ふふ。少しほころんでるみたいだね?だからそんな顔をしてるんでしょ?」

にこにこしたまま、舐めるように俺の頭の上から足の先までじっくり観察してくる。まるで品定めされてるような感覚だ。クソっ!なんでだ!動けない!声が出ない!

「でもまだ全部思い出していないから、わたしの事は…どうやらまだ感じている程度かな。」

口をパクパクさせてる俺が滑稽なのか。クスクスと笑いを挟みながら淡々と話を続けている。

「…お、まえが、座敷わらしか?」

絞りだせた声でする質問の内容がこれなのはさすが俺といったところだろうな。

「座敷わらし?わたしが?ぷっ…あははは!!」

そりゃあ笑うだろう。いくら混乱してるとはいえ…俺が逆の立場でも笑っていただろうな。

「ぁはーっはぁ…はぁ。久々にこんなに笑ったよ。おもしろい、おもしろいよ秋緋!」

でも涙流して呼吸困難になるくらいまで笑わなくてもいいだろ。さすがに傷付くわ。

「やっぱり良い子に育ってくれたんだね。良かった。ますます気に入っちゃったよ。」

気に入ったってどういうことだ?

「ふぅ。さてと。これ、なにか覚えてる?」

着物の裾からおもむろに取り出したそれは…玉だ。
親父が俺をだまして儀式を行わせて当主にさせようとしたあの時の白い玉。存在をすっかり忘れてた。【継承の赤玉】だったか。どこにしまっていたかも覚えていないくらいに色々ありすぎて記憶の隅にいっていた。忘れていたとはいえ、目の前の人物が手にしているのはおかしい。

「すずめちゃんがいい仕事してくれたんだ。まぁちょっと油断したみたいで痛い目にあってしまったみたいだけどね。ふふ。可哀想な子だね、もっと要領よくやればいいものを。これだからメスは…―。」

「すずめになにしたんだ…!」

「いやだな。わたしがなにかした訳ではないよ?やったのはあのさとりの男の子だからね?でも鬼門送りなんて酷なことをするよね。鬼でもないのにまだうつし世に生がある妖怪を送るなんて。残酷。」

さとり?鬼門送り?わからない単語がおおすぎる。

「秋緋はこちら側のことは深く学んでいないんだったね、ごめんよ。教えてあげるね。鬼門っていうのは妖怪の魂がめぐる処なんだ。その名の通り鬼…鬼と言っても高位で力のある鬼だけに許されることなのだけど、自由に行き来できるのはその鬼たちだけ。そ例外の生のある妖怪たちは鬼門の中では命を吸い取られて長くとどまると消滅してしまう場所。」

すずめが消滅したってことか?ただ玉を盗んだくらいでか?

「でも安心していいよ。君のお父さんが連れ戻したみたいだからね。そのせいもあってボロボロでさっき帰ってきたみたいだけど。」

鵺が言ってたことを思い出した。妖怪の魂が行くところの話。雨女の雫さんに言ってたこと。雫さんもそこに行ったのだろうか。親父が取り戻したってことはすずめは無事そうだけど、なんでこのタイミングで鬼門に行ったんだ。

「あぁそうそう。真砂家の加護があるからあの男は行っても平気なんだよ。だから心配する必要はないよ。」

無事に戻ってきているのを確認しているのもあるが親父のことはそこまで心配はしてないが…『さっき』。つまり土蜘蛛が暴れ始めたその時帰ってきたって事になり、『理事長と話をしていた』というのは嘘だったということになる。それに、すずめの姿を見なくなる直前にのあいつの行動も。

「…気付いた?さとりの子。君のお友達だよ。」

「本当に?壱弥…が?」

感がいいっていうのはそのまんまのことだったんだな。
手段として使っているのもあるが、あの壱弥が鬼門がどういう場所か知らないまま目的もなくそんなことをするはずがない。命ある妖怪や人間を鬼門に送り込むまでする理由はなんだ?

胸の奥が熱い。
実際ざわついて揺れ動いているだろう俺の感情はなぜか抑え込まれている感覚。俺の中にいるっていう鬼のせいだってわかる。なんでこんなことをするんだ?こういう時は感じなきゃいけないだろう?

「顔色悪いみたいだけど続けるよ?彼も彼で言うところの大事な事っていうのを成し遂げるために動いていたみたいだけど、結果的にわたしに有利になる状況になってしまった。」

「有利って、な、んの」

途切れ途切れにしか声を発することができない。もう俺の声は聞こえていない…聞く必要はない。

「そうだ。直接お礼をいわなきゃいけないね。」

見上げていた視線を天井から俺の顔へ。

よく見ろ、目つきが変わっただろう?
よく聞け、声色が変わっただろう?

「君を、ひとりにしてくれたこの状況に。」

ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。
今ならわかる。親父たちが付けてくれた護衛のありがたみ。
今日に限ってほんとうのオンリーワン!絶望!

「彼もここで君と何かしらするつもりだったのかもしれないね。残念ながらわたしの方が先になってしまったが。」

気のコントロールの修行しかしてない俺には対抗手段がない。相手が普通の人間なら拳で一発とかあるだろうがこの人は自分でこちら側と言った。故になにか特殊なことをしてくることは間違いない。間違いないんだ。踊り場に片足突っ込んだ状態のまま動くことは出来ず声すらギリギリだせるかどうかの状態じゃ避けることすら不可能。

「扉に貼られた結界の札もわたしにとってはぬるいもの。すべてこちらに有利に運んでいるのは奇跡のようだよ。さとり様様だよ。」

コツンと。【継承の赤玉】を俺の額に押し付けてきた。

「な、にをして…」

「この玉にはね、こーんな使い方もあったりするんだ。まぁ、ごく一部の関係者しか知らないんだけど、ね。」

額の玉が鈍く光を出し始める。少し熱いような。少し…いや、アッツ!

「あっ、っい!なん、だコレ?!」

燃えてるように熱い。それに意識が持っていかれるような嫌な感覚がする。

「そういえば名乗るのを忘れていたね。」

俺の額に押し当てた玉を挟むように、その人も玉に額を押し付けて静かに優しい声で語りかけてくる。

「わたしの名は夜緋呂やひろ。真砂夜緋呂。」

あぁ、そうだ。知っている。わかる。結緋さんが、親父が言っていたからじゃない。ずっと前から知っている。

「真砂の血筋に生まれた忌み子。夜の静寂と闇をもたらす者。なんて自分で言うとなんだか照れてしまうね。」

照れてるとは違うんじゃないか?その言い方、その声は。

「…戻ってきて。わたしの愛しい鬼。」

まるで泣いてるみたいじゃないか、夜兄よるにい

フラッシュバックするかのように頭の中に場面が流れ込んでくる。まだ断片的な記憶のようだけど、チカチカと眩しい光の中にたくさんの色が溢れる。玉から発せられたものなのか俺の頭の中で起きてることなのかそこまでは理解することは出来なかった。

「……ん…ね。」

夜兄がなにか最後に言ったような気がするけど、ちゃんと聞き取れなかった。そして、フワッとした感覚が体を包んだ。月の方へ向かって体が引っ張られるような感覚と、流れ込んできた記憶の波に頭の中がショートしたかのようにプツリと意識が途絶えた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...