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計
夜④
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フワフワと心も体も浮いたまま。
旧校舎のエントランスで結緋さんたちがしていた会話を思い出しながら窓から外を眺めている。わずかに映るのは逆さまになって情けない顔をしている俺だ。どれくらい時間が経ったのだろうか、月はほとんど沈みかけていた。
「どうしてついていかなかったんだろ。はぁ…。」
皆に助けを求めたが叶わず、中身が夜兄の俺を誰も疑いもせず…仲良くキャンプへ戻って行くのを見てた。正直すごいショック。
何がってさ、あのあとの会話よ。
「皆、助けてくれてありがとな。」
夜兄が抱きついてきた結緋さんの頭を撫でる。土蜘蛛から俺自身に実害があった訳ではないのだが、さすがの過保護っぷりのせいか「わたしがいながら不甲斐ない」と結緋さんはグスグスと泣き始めてしまったからだ。でもこれはこれは仕方ない。俺でも撫でる。
「沙織里もありがとうな。ケガしてないか?」
と、沙織里の頭まで撫で始める。
「あ、ああ、あーちゃん?!だ、だいじょぶ!だいじょうぶ!ひぁぁ…。」
まって。俺こんなことするか?
「…ずいぶん素直じゃねぇか?どうした?寂しくなっちゃったとかか?」
ほらみろ。親父がなんか疑ってる。そのまま問いつめ…
「親父もありがとう。いつもこんな危険なことしてたんだな。あんま無理すんなよな。」
って言ったかと思うと抱きつきやがった。親父も親父でこの間仲直りしたばかりのせいで感情が高ぶってるのか瞳うるませて「お、おう…。」なんて照れてんのか嬉しいのか顔を赤らめつつ頭ポンポンしてる。さっきの疑うような目つきどこいったの?
「壱弥も守ってもらってわりぃな。それに静かなところにいて落ち着けたおかげかわからねぇけど猫化もどうにかなったみたいだ。」
さすがに壱弥には近寄らない、か。「僕は別に…」と目を伏せながらボソっと返事したくらい。自分のしたこと。しようとしたことがうまくいかなかったせいだろうかやけに素直だ。その件のことも話をしたかったのに、今の俺にはその術がない。
「そうじゃの!この短い時間に制御してしまうなんてすごいことじゃぞ!流石わしの秋緋じゃの~!」
確かにいつの間にか猫化が解けてる。当たり前だな。いつの間にかなんて言ったけど恐らく俺が体から抜け出たあの瞬間だろう。俺の心は、魂自体がその体に無いわけだから夜兄の感情で影響が出るわけが無い。
治そうと頑張って動いていてくれた皆には悪いとは思うけど俺はまだ猫耳の結緋さんや沙織里を見てたいなぁとか思ってたり。そう、これ。これがいけないんだよな…ごめん。
「とりあえず。色々あるだろうけど帰り道で話しながらにしようぜ?まずこのキャンプを無事に終わらせないといけないしな。親父も戻らないとだろ?理事長とか見回ってたし。」
なんて。うまいこと誘導して皆を連れて旧校舎から出ていった。結緋さんとお手て繋いでさ。
………な?ショックだろ?こんなんでのこのことついて行ける?
それにさぁ。俺あんな感じだったか?結緋さんのボディタッチは仕方ない事とはいえ沙織里にあんな…しかも親父に抱きつくとかありえないだろ。更に言えばルージュだぞ?衣服が所々破れて無駄にセクシーなルージュよ?ないない。
あんなにいっぺんにうまいことコミュニケーションとれないしさ。入学したてでみんなに引かれちゃってたし、友達も全然つくれないでいるし…これ以上自分で自分の傷を深くしてはまずい。ほんと再起不能になってこのまま浮いてるだけの存在になりそう。だめだだめだ。負の感情ばかりが湧いて出てくる。
「ってもな…どうしたらいいもんか。」
逆さまのまま窓からまだわずかに見える月を見つめる。このままぼーっとしていても埒が明かない。今までだって面倒な事や大変な事なんかたくさんあったんだ。いつか自分で解決しなければならいことも起きるだろうと多少考えていた。いきなり過酷な状況ではあるが覚悟を決めるしかない、整理しよう。
まず問題なのが夜兄が俺にかけた【不視】だ。
俺の存在を他者から見えないようにしている、感じか。
触れたものを自分の思うものに変える能力だが俺は半端に発現していた。その体に入った夜兄は俺の至らない部分もうまく使い、応用して使ったんじゃなかろうか。あくまで憶測。どうやってやったのかは今はどうでもいい。というかわかるわけがない。【筒師】の勉強なんてするつもりなかったし。
姿と声は実際に体験したから相手には届かないのは確実だが…それがどこまでか。俺の助けになる人物に対してだけなのか。口に出して施すような能力じゃないから効果範囲がわからないのがな。
「やれそうなことってなんだろ…うぅ~んんんっ…。」
今いる旧校舎から出るとしてもどこに向かって行くのが正しいのだろうか。腕を組み、目を閉じてしばし熟考する。
元々あった記憶を振り返り、そこに戻ってきた記憶をあわせて打開策がないかと模索する…。
「あっ…。」
チリっとした感覚と共に頭の中に戻ってきた記憶の一部が俺の心を動かした。戻ってきた記憶は夜兄と俺の懐かしい思い出ばかりではない。欠けていたのはそれだけではないってことだ。
「か…がみ。鏡、どっかにないか?」
風を切って空を飛ぶという感覚とは程遠い。風なんて感じることもなく触覚がまるで無いのに違和感がありまくりだが、旧校舎の中を飛び回り目的の物を探す。
この体、少し便利なんじゃないかと思ってしまった。なぜかって壁をすり抜けられるんだよね。鍵のかかっている扉なんて関係ない。関係ないってことは…ほら…色々できるんだよな。っとそんなことは後回しだ。いくつかすり抜け、扉の先にあった鏡を見つける。
「ま。トイレなら確実にあるよな。」
最初に見つけた方は女子トイレだった。こんなになってもさすがに居座ってなにかするってのはとがめるもので。男子トイレに移動した。
「鏡って不思議な力あるんだよな?」
戻ってきた大事な記憶の一部。それは母親。かーちゃんだ。
姉の結緋さん同様、真砂の家の女性は特殊な仕事らしく頻繁に会えていたとかはない。でもやはり母親は母親なんだろう。抱っこしてもらった、その体温。少ない時間だったとしても遊んで、絵本を読んでくれた優しい声。寝かしつけてくれている時の温かい笑顔。そして…寂しくなった時のおまじない。
「…照らしませ照らしませ明けの明星。」
壁や窓は通り抜けてしまっていたこの体。不思議と鏡には触れられるようでおまじないを唱えるのには困らなかった。だから鏡なんだろうか?かーちゃんすげぇな。
「…在らしませ在らしませ明けの母子!」
唱え終わるが…なんともいえない静寂。おまじないは間違いないはずだがさすがにトイレの鏡じゃ無理か?失敗したのか。
「はぁ。おまじないだしな、そんなうまくいくわけな…」
と、がっかりして鏡から手をはなした瞬間。鏡が白く濁り段々となにかをうつしだし始めた。しっかりとした形が現れ始めると、音と声も聞こえ始めた。
「あぁ~…暇だわぁ~。はむっ…んぐんぐ…はぁ、食べてばっかりで肥えるわぁ~…。」
俺の記憶にあるかーちゃんと同じ見目麗しい姿の女性がそこにはいたのだがなんだかダルそうに横になったままお菓子を食べてひとり言をブツブツ言っている。…なんかワイドショー見ながらせんべいかじってるひと休み中の主婦感が半端ない。久しぶりに見るかーちゃんがこれって。
「…ん?あれ?あら?あらららららら?!!??!」
どうやら視線?に気づいたらしい。
驚きと動揺と喜びが入り混じったような表情のまま、めり込むくらいの勢いでこっちを受信している鏡に向かって迫りくるかーちゃん。
「えっと…久しぶり、かーちゃん。」
よかった。かーちゃんには夜兄の【不視】は効いていないみたいだ。それが心配だった。声も届かなかったらなんの意味もなく終わってたからな。
「きゃーーー!あっきーじゃないー!!大きくなってぇぇ!やーん!でもかわいいのはかわらないわねぇー!!」
いまだかわいい息子のままのようで。大変ありがたい事なのだろうけど。俺の記憶のかーちゃんとイメージが…違うわぁ。
「はっはぁ~ん?なるほどなるほど。体スケスケで困っちゃってる感じね?」
鏡をツンツンしながらニヤニヤしてこっちを見つめてくる。単純にフザケてるわけじゃなく。流石、察しがいい。おかしな事態なのは分かってもらえてるようで。
「まったく、紅ちゃんも、垢嘗の女の子もそうだけど最近そっちどうなってるの?騒がしすぎない?」
俺の事もそうだが今の発言は超気になるじゃないか。
「かーちゃん。色々知ってるみたいだな?」
「そうねぇ…ふふ、いっぱいお話したいわ。ゆっくり、ね。」
騒がしいってのは分かってた。
俺がいくら平穏な日々を望んで生活しようにも変わらなかったしな。むしろひどくなってたわ。結果がコレな訳だし。
俺は自分では逃げてない、避けてないって言い聞かせてきたが…こんなになってまで言い訳にするのはカッコわりぃとかーちゃん見て思った。記憶の一部が戻ってきたのも、きっと向き合わなけりゃならない時が来たってことかもしれない。
「かーちゃん、俺もたくさん話したいことがあるよ。」
さぁ、久しぶりの親子水入らずの時間だ。じっくりゆっくり話をしようぜかーちゃん。
旧校舎のエントランスで結緋さんたちがしていた会話を思い出しながら窓から外を眺めている。わずかに映るのは逆さまになって情けない顔をしている俺だ。どれくらい時間が経ったのだろうか、月はほとんど沈みかけていた。
「どうしてついていかなかったんだろ。はぁ…。」
皆に助けを求めたが叶わず、中身が夜兄の俺を誰も疑いもせず…仲良くキャンプへ戻って行くのを見てた。正直すごいショック。
何がってさ、あのあとの会話よ。
「皆、助けてくれてありがとな。」
夜兄が抱きついてきた結緋さんの頭を撫でる。土蜘蛛から俺自身に実害があった訳ではないのだが、さすがの過保護っぷりのせいか「わたしがいながら不甲斐ない」と結緋さんはグスグスと泣き始めてしまったからだ。でもこれはこれは仕方ない。俺でも撫でる。
「沙織里もありがとうな。ケガしてないか?」
と、沙織里の頭まで撫で始める。
「あ、ああ、あーちゃん?!だ、だいじょぶ!だいじょうぶ!ひぁぁ…。」
まって。俺こんなことするか?
「…ずいぶん素直じゃねぇか?どうした?寂しくなっちゃったとかか?」
ほらみろ。親父がなんか疑ってる。そのまま問いつめ…
「親父もありがとう。いつもこんな危険なことしてたんだな。あんま無理すんなよな。」
って言ったかと思うと抱きつきやがった。親父も親父でこの間仲直りしたばかりのせいで感情が高ぶってるのか瞳うるませて「お、おう…。」なんて照れてんのか嬉しいのか顔を赤らめつつ頭ポンポンしてる。さっきの疑うような目つきどこいったの?
「壱弥も守ってもらってわりぃな。それに静かなところにいて落ち着けたおかげかわからねぇけど猫化もどうにかなったみたいだ。」
さすがに壱弥には近寄らない、か。「僕は別に…」と目を伏せながらボソっと返事したくらい。自分のしたこと。しようとしたことがうまくいかなかったせいだろうかやけに素直だ。その件のことも話をしたかったのに、今の俺にはその術がない。
「そうじゃの!この短い時間に制御してしまうなんてすごいことじゃぞ!流石わしの秋緋じゃの~!」
確かにいつの間にか猫化が解けてる。当たり前だな。いつの間にかなんて言ったけど恐らく俺が体から抜け出たあの瞬間だろう。俺の心は、魂自体がその体に無いわけだから夜兄の感情で影響が出るわけが無い。
治そうと頑張って動いていてくれた皆には悪いとは思うけど俺はまだ猫耳の結緋さんや沙織里を見てたいなぁとか思ってたり。そう、これ。これがいけないんだよな…ごめん。
「とりあえず。色々あるだろうけど帰り道で話しながらにしようぜ?まずこのキャンプを無事に終わらせないといけないしな。親父も戻らないとだろ?理事長とか見回ってたし。」
なんて。うまいこと誘導して皆を連れて旧校舎から出ていった。結緋さんとお手て繋いでさ。
………な?ショックだろ?こんなんでのこのことついて行ける?
それにさぁ。俺あんな感じだったか?結緋さんのボディタッチは仕方ない事とはいえ沙織里にあんな…しかも親父に抱きつくとかありえないだろ。更に言えばルージュだぞ?衣服が所々破れて無駄にセクシーなルージュよ?ないない。
あんなにいっぺんにうまいことコミュニケーションとれないしさ。入学したてでみんなに引かれちゃってたし、友達も全然つくれないでいるし…これ以上自分で自分の傷を深くしてはまずい。ほんと再起不能になってこのまま浮いてるだけの存在になりそう。だめだだめだ。負の感情ばかりが湧いて出てくる。
「ってもな…どうしたらいいもんか。」
逆さまのまま窓からまだわずかに見える月を見つめる。このままぼーっとしていても埒が明かない。今までだって面倒な事や大変な事なんかたくさんあったんだ。いつか自分で解決しなければならいことも起きるだろうと多少考えていた。いきなり過酷な状況ではあるが覚悟を決めるしかない、整理しよう。
まず問題なのが夜兄が俺にかけた【不視】だ。
俺の存在を他者から見えないようにしている、感じか。
触れたものを自分の思うものに変える能力だが俺は半端に発現していた。その体に入った夜兄は俺の至らない部分もうまく使い、応用して使ったんじゃなかろうか。あくまで憶測。どうやってやったのかは今はどうでもいい。というかわかるわけがない。【筒師】の勉強なんてするつもりなかったし。
姿と声は実際に体験したから相手には届かないのは確実だが…それがどこまでか。俺の助けになる人物に対してだけなのか。口に出して施すような能力じゃないから効果範囲がわからないのがな。
「やれそうなことってなんだろ…うぅ~んんんっ…。」
今いる旧校舎から出るとしてもどこに向かって行くのが正しいのだろうか。腕を組み、目を閉じてしばし熟考する。
元々あった記憶を振り返り、そこに戻ってきた記憶をあわせて打開策がないかと模索する…。
「あっ…。」
チリっとした感覚と共に頭の中に戻ってきた記憶の一部が俺の心を動かした。戻ってきた記憶は夜兄と俺の懐かしい思い出ばかりではない。欠けていたのはそれだけではないってことだ。
「か…がみ。鏡、どっかにないか?」
風を切って空を飛ぶという感覚とは程遠い。風なんて感じることもなく触覚がまるで無いのに違和感がありまくりだが、旧校舎の中を飛び回り目的の物を探す。
この体、少し便利なんじゃないかと思ってしまった。なぜかって壁をすり抜けられるんだよね。鍵のかかっている扉なんて関係ない。関係ないってことは…ほら…色々できるんだよな。っとそんなことは後回しだ。いくつかすり抜け、扉の先にあった鏡を見つける。
「ま。トイレなら確実にあるよな。」
最初に見つけた方は女子トイレだった。こんなになってもさすがに居座ってなにかするってのはとがめるもので。男子トイレに移動した。
「鏡って不思議な力あるんだよな?」
戻ってきた大事な記憶の一部。それは母親。かーちゃんだ。
姉の結緋さん同様、真砂の家の女性は特殊な仕事らしく頻繁に会えていたとかはない。でもやはり母親は母親なんだろう。抱っこしてもらった、その体温。少ない時間だったとしても遊んで、絵本を読んでくれた優しい声。寝かしつけてくれている時の温かい笑顔。そして…寂しくなった時のおまじない。
「…照らしませ照らしませ明けの明星。」
壁や窓は通り抜けてしまっていたこの体。不思議と鏡には触れられるようでおまじないを唱えるのには困らなかった。だから鏡なんだろうか?かーちゃんすげぇな。
「…在らしませ在らしませ明けの母子!」
唱え終わるが…なんともいえない静寂。おまじないは間違いないはずだがさすがにトイレの鏡じゃ無理か?失敗したのか。
「はぁ。おまじないだしな、そんなうまくいくわけな…」
と、がっかりして鏡から手をはなした瞬間。鏡が白く濁り段々となにかをうつしだし始めた。しっかりとした形が現れ始めると、音と声も聞こえ始めた。
「あぁ~…暇だわぁ~。はむっ…んぐんぐ…はぁ、食べてばっかりで肥えるわぁ~…。」
俺の記憶にあるかーちゃんと同じ見目麗しい姿の女性がそこにはいたのだがなんだかダルそうに横になったままお菓子を食べてひとり言をブツブツ言っている。…なんかワイドショー見ながらせんべいかじってるひと休み中の主婦感が半端ない。久しぶりに見るかーちゃんがこれって。
「…ん?あれ?あら?あらららららら?!!??!」
どうやら視線?に気づいたらしい。
驚きと動揺と喜びが入り混じったような表情のまま、めり込むくらいの勢いでこっちを受信している鏡に向かって迫りくるかーちゃん。
「えっと…久しぶり、かーちゃん。」
よかった。かーちゃんには夜兄の【不視】は効いていないみたいだ。それが心配だった。声も届かなかったらなんの意味もなく終わってたからな。
「きゃーーー!あっきーじゃないー!!大きくなってぇぇ!やーん!でもかわいいのはかわらないわねぇー!!」
いまだかわいい息子のままのようで。大変ありがたい事なのだろうけど。俺の記憶のかーちゃんとイメージが…違うわぁ。
「はっはぁ~ん?なるほどなるほど。体スケスケで困っちゃってる感じね?」
鏡をツンツンしながらニヤニヤしてこっちを見つめてくる。単純にフザケてるわけじゃなく。流石、察しがいい。おかしな事態なのは分かってもらえてるようで。
「まったく、紅ちゃんも、垢嘗の女の子もそうだけど最近そっちどうなってるの?騒がしすぎない?」
俺の事もそうだが今の発言は超気になるじゃないか。
「かーちゃん。色々知ってるみたいだな?」
「そうねぇ…ふふ、いっぱいお話したいわ。ゆっくり、ね。」
騒がしいってのは分かってた。
俺がいくら平穏な日々を望んで生活しようにも変わらなかったしな。むしろひどくなってたわ。結果がコレな訳だし。
俺は自分では逃げてない、避けてないって言い聞かせてきたが…こんなになってまで言い訳にするのはカッコわりぃとかーちゃん見て思った。記憶の一部が戻ってきたのも、きっと向き合わなけりゃならない時が来たってことかもしれない。
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