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19◆エドワード視点

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ローズ「ウフフ、お兄様はムダに丈夫ですから大丈夫ですわ」

あれから、ローズとは場所をカフェに移して自己紹介を済ませた。

ちなみに、セインは馬車で拘束された上で見張られている。

とてもパワフルな淑女が妹という事実よりも、セインが貴族…しかも公爵家のご子息という事実の方が意外過ぎる話だったな………。

なんでも、仕事を無断欠勤するとローズが迎えに来ることになっているらしい。

何故…回し蹴りをしたのかは………理由を聞いてかなり同情してしまった。

セインよ……大事な妹さんの悩み理解してやれよ………。
妹さん………ストレスで心にチラチラ闇がみえるよ?

セインのこと、たまに残忍って言ってたけど………なんで残念じゃなくて残忍なんですか?って………そしたら、「恨みを込めて残忍と言ってますのよウフフフフフ」って………目が笑ってなかったよ。

婚約話が流れまくっているのをとても恨んでいるみたいだ。

ローズ「エドは…お兄様とどういったご関係なのかしら?」

おしとやかに微笑む花のように美しいローズは、セインというゴリマッチョを回し蹴りで吹っ飛ばせる人にはまったくみえなくて…人って見た目じゃわからないよなと思った。

セインとの出会いから今日までのことを説明したら、ローズの瞳がキランと光った。

………まるで、獲物をみつけた肉食獣……ゲフンゲフン。
な、なんでもないです。

ローズ「エド…いえ、エド様。セインお兄様と本当に夫婦になってくださいませんか?そしてお兄様を引き取ってくださいませんか?」

なんというか………僕にセインを押しつけて悩みを解決したいのかな?

ローズ「我が家を義実家だと思って、いつでもいらして大丈夫ですから、式も望みを可能な限りで良ければ叶えますわ!」

すごく必死だ………。
ローズの瞳が逃がさないと言っている!
…ちょっと怖い。

エドワード「ほ…本人の意思とか……」
ローズ「私の人生がかかってますのよ!!エド様、断るなら私を倒してからにしてくださいませんこと?」

………。
スキルを使えば勝てるかもしれないけど、セインが嫌いなことはないし、ローズに同情もしている。
だから、僕はセインと夫婦になることを決めた。

ちなみに、ハロルドの話もしたら「じゃあ三人で式をいたしましょうね」と笑顔で言われた。

ついでにいえば、ハロルドは僕と夫婦になれることに喜んでいた。……セインと三人でも嬉しいらしい。

セインは………。

セイン「エドなら純白のウェディングドレスがきっと似合うだろうな!ハロルドはエドに抱かれるのだからやっぱりウェディングドレスなのか?なんなら三人でウェディングドレス着るか!」

とか言ってたけど、ちょっと待って?

なんでウェディングドレス?
タキシードじゃなくて?
あと、なんで三人でウェディングドレス?
………セイン、ゴリマッチョなのに着れるの?
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