婚約破棄されたから能力隠すのやめまーすw

44◆神様視点

エドワードは結局、神子の力をパルマの償いに全部使った。

神子の力を使った償いは、パルマが幸せを壊した被害者たちに等しく巡り、被害者たちは悲しみも苦しみも、辛かった気持ちの分だけ幸せが訪れ、後に事情を知らない人間たちはこの出来事をこう名付けた。

[幸せ大パニック]と………。


僕としては、力を悪用したとかじゃないから別にいいけどね。

エドワードがそれでいいなら、いいんじゃないかな。


パルマはエドワードに感謝して、お礼がしたいって言ってたけど…エドワードは「気持ちだけでいいよ」とパルマの頭を撫でていた。


パルマは、これからはちゃんと天使として仕事をすることになる。

本人は「慈愛と幸福を司る天使なんてもう名乗れない」って言ってたけど…エドワードに励まされて仕事を頑張ることにしたらしい。

僕もパルマが頑張ることを決めてくれて、はっきり言って嬉しいかな。

パルマの宝石たちもサポート頑張るって振り切っていた。


そうそう、エドワードが気にしていた呪いを解く方法だけど、正解はね………。

パルマの気持ちが正しい方へ傾く…つまり、幸せを破壊したいって気持ちがなくなるように真摯にパルマに向き合う必要があったんだ。

でも、これは神子にしかできない。

神子以外だと、真摯に向き合ってもパルマに気持ちは伝わらないし、何をしてもパルマの心を揺さぶれない。

実のところ、パルマが天使だから神子じゃないとダメだったりする。

パルマが普通の人間だったら、神子じゃなくても大丈夫だった。

ついでにいえば、宝石たちはパルマに創られていたからパルマは彼らに心を許していたんだ。

まぁ、パルマは無意識だったみたいだけど……。

心の奥底に、記憶を失っても彼らへの気持ちだけは残っていたみたいだね。