上 下
32 / 65

32◆コリー視点

しおりを挟む
「で、言い訳はあるのかな?」

僕の目の前には、横一列で正座している五人がいる。

ギルバード、アーノルド、マルクス、ナターシャ、ジンジャーだ。

そして、僕は仁王立ちでそんな五人を冷たく見下ろしている。

近くのソファーには、スンスン泣いているソーマ君がアレンによしよしと頭を撫でられている。

はぁ……大の大人が、しかも五人で、9歳のショタを泣かせるなんて………しかも、息子であるジンジャーまでいるなんて、情けないったらないよ!

子供の泣き声がして、何事と思って来てみたら、ギャン泣き中のソーマ君の周りで馬鹿五人があわあわと慌てていた。

「「「「「申し訳ありませんでした!!」」」」」

「ソーマ君。五人とも謝ってはいるけど、許す?許さない?許さないなら、僕のムチでちょっと五人を教育してあげるよ」

僕は、いつでも腰に装備しているムチを手に取ってニコリと笑った。

「ぼ…僕は、嫁にも、旦那にも、なりませんっ!婚約も、しませんっ!僕は、39歳の…冴えない…おっちゃんだから、皆さんに、相応しくない…んですっ!」

ソーマ君は、たぶん言いたいことを言ったつもりなのかもしれないけど………39歳?

あぁ、頭が混乱して自分の年齢を間違えたんだね。

可哀想に。

混乱するまで追い詰めるなんて………。

もしこれが、ソーマ君じゃなくてアレンだったら、息子でも即拷問コースだったね!

ひとまず、今日はソーマ君とこの馬鹿五人を会わせない刑を馬鹿五人には執行してみた。

僕が怒ると怖いということをよくわかっている馬鹿五人は、悪あがきすることはなかった。

ちなみに、もしも悪あがきをしたら背中をムチで悪あがき一回につき30回打つつもりだったんだけど………。

それはさておき。

今日はソーマ君を僕とアレンの夫婦のベッドで一緒に眠らせた。

今回は僕たちの愚息もやらかしたからね。

今回だけは特別だよ?
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

NPCのストーカーの件について

BL / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:811

転生したら同性から性的な目で見られている俺の冒険紀行

BL / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:970

魔王と勇者の珍道中

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:622

子供を産めない妻はいらないようです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7,703pt お気に入り:276

最推しの義兄を愛でるため、長生きします!

BL / 連載中 24h.ポイント:24,353pt お気に入り:12,912

異世界人は装備が出来ない

BL / 完結 24h.ポイント:177pt お気に入り:336

処理中です...