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プロローグ
しおりを挟む魔術レベル。
それは生まれ持つ魔術の才能を表すものである。誰もが持って生まれる、魔術の才能持つ人間の、その度合いだ。
魔術とは、術式という魔力の矯正回路を使って魔力を具象化することである。魔力をそのまま放出せずに、ある現象に変換させて放出する。
それは火なり水なり風なり。熱などの質量を持たないエネルギーすらも。
だがこれは、魔術は、才能という名の理不尽さで、あらゆる可能性を消し去った。
人が魔術を使うには限界があった。それは術式構築後の魔力伝動の際、大きな現象を引き起こすには、それ相応の才能がなければ弾かれるのだ。
要は魔力の質と言ってもいい。その術式にあった魔力の性質。人それぞれ違う魔力の性質が、使える魔術すらも人それぞれで分けられた。
そしてその魔力の質は基本的に貴族の血統が良とされていた。
その根拠はデータを見れば明らかである。
魔術レベル1
辛うじて魔術が使えるレベル。
魔術レベル2
標準程度。魔術学園の入学が認められるレベル。
魔術レベル3
優秀な才能。将来が期待される。魔術学園特待生レベル。
魔術レベル4
魔術学園主席卒業くらいなら余裕。国家戦力の要レベル。
魔術レベル5
もはや厄災レベル。歴史上1人しか存在しないとされる。情報はあまり公開されていない。
レベルが上がるにつれ数が少なくなる中、魔術レベル3はほとんどが貴族が占めている。
だが驚くべきことに、レベル4という一国に20人もいない力はその大半が「平民」と言った具合であった。
平均してレベルは高いものの、軍事において要のポジションにいるのほとんどが平民という事実は、貴族の権威を根本から翻すものとなった。
魔術という力が発見され100年あまり。
武力にしろ文明にしろ、魔術の重要性を理解した人々の意識は徐々に魔術へ向けられるようになり、世界は完全に魔術における完全実力至上主義の世界となった。
現在、身分ではなく魔術の才能で人生が決まるようになった世界で、魔術レベル0という人類最低レベルの少年が生まれた。
全てが才能で決まるこの世界。それは努力が入り込める余地がないと周知された証である。
これは、魔術レベル0の少年がこの生きにくい世界で努力の末に最強・・・いや、魔術の真理を目指す。
そんな物語だ
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