氷雷の魔導士〜魔術レベル0の最強成り上がり〜

斎宮蓮太郎

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第一話 魔術レベル0

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俺はレイ。友達はいない。
だが寂しくはない。いつも一つ年下の妹が俺の行く先行く先へついてくるから。



俺は別に気にしていないが、端から見るともう10歳になるのに俺にばかりついてくるのは少しおかしいようだ。 


俺はと言うと実は男友達が欲しかったりしないこともなくはない。
だが、そもそもここは100人もいない過疎村。
同年代の子供もいなければ、さらにあることが原因で俺には友達と呼べるような子供は1人もいなかった。


「お兄、今日は何する?」
「そうだな・・・じゃあ今日は久しぶりにバチバチにするか」
「やったー!ミリーあれ好き!」


俺が言うバチバチとは魔術のことだ。俺の魔力は本に載っていた火、水、風、土、闇、光の魔術に適していないらしかった。
だが、俺に魔力があることは知っていたから何かしら使える魔術があるのだろうと思い、試行錯誤するとバチバチー天気にちなんで雷魔術にたどり着いた。



俺はいつも通り術式を展開する。
魔力性質変換に形状変化、魔術制御、魔力制御、指向性を術式で表す。


発動コードは


「バチバチ」


手のひらで雷がバチバチと弾けるような音を立てて発生する。
規模が小さく、攻撃力の低い魔術。初級魔術くらいの威力だ。


「おおー!」


ミリーは感嘆の声を上げる。結構見ているはずなのに、リアクションがいいのはミリーの可愛いところだ。


「雷切」


術式を弄り、形を変える。
今度は手のひらを纏った感じではなく、短剣のような形にしたものだ。さっきと違い、した雷だが、規模や込める魔力量から見て、これも初期魔法だ。



こうしてミリーと魔術遊びをするのはすでに日課となっている。
もともと早熟だった俺は家にあった本を全て読み漁り、一冊だけあった魔術全書という魔術のいろはが載ってあった本で魔術を勉強した。


100人もいないこの村では珍しく、俺とミリーも魔力持ちだった。
ミリーは水。本によると属性は1人1つらしい。
が、この時点で俺は矛盾していた。俺は氷と雷の魔術が使える。


魔術が使えなかった頃、ひたすら魔力を鍛えて魔力の制御能力向上と増幅をしており、かなり魔力の扱いに慣れてきたと思ったときになぜかは使い方が浮かんできた。


適正が高いと教えられなくても方法がわかるというので、俺もそうかもしれない。それはいいとしよう。1人1属性が当たり前だとしても。


そして、もう一つの矛盾を見つけてしまった。
魔術全書によれば、属性は火、水、風、土、闇、光の6種類らしい。


いや、載ってねえじゃん!


俺はこの日から魔術全書は信じていない。魔術は自分で考えて自分で身に付けている。


載ってないから見ても勉強は出来ないのだけれど。


そんなこんな。魔術に没頭してきた俺たちを奇異に思ってか、俺たちに近づこうという村人はいなかった。
そして、ボッチに至るわけだ。妹含め。



そしてある日の昼過ぎ。


今日は魔術レベル審査員がこの村に来る予定の日だ。


年に一度、魔術レベルを図る魔道具をもって審査員が各地に派遣される。
優秀な人材を見つけて、魔術学園に推薦するためだそうだ。


「では、この水晶に手を触れてください」

審査員がそう言った。

俺の双子の妹であるミリーも俺と一緒に今年審査を受ける。


ミリーが水晶に手を触れるやいなや、審査員の顔が驚愕に変わる。


「こ、こここれは!水属性の魔術レベル4!すごい…こんな村にこんな才能がいたなんて!」


さらっと村をディスられた。気にしてないからいいけど。それにしてもすごいな、ミリーは。やはり、こんな村にいたのでは比較対象が小さすぎてわからないな。


「ご、ごほん。へー、おそらく、というかほぼ確実に貴方は魔術学園に入学することになるでしょう。ご両親には私から説明させていただきますのでご安心ください」
「ええ!?私にそんな才能が…」
「ええ、将来はこの国の未来を担うような人材になられることでしょう」


それはすごいな。流石ミリーだ。


「あの~」

「あっ」


やはり忘れられていたようだ。


「すみません。ではこちらの水晶に手を触れてください」


俺は言われた通りに手を触れる。


「……全く、反応がありません。魔術の才能が無さすぎるのでしょう。妹さんに全てもっていかれたようですね」
「そんなわけないよ!お兄は凄い魔術使えるよ!」



審査員は俺を見て嘲笑うようにして言った。
この態度の変わり様にミリーも険しい顔をしている。


このクソアマ……
少し脅かしてやろうか….


「いやでも、魔術は使えるんですよねぇ」


といって大きく手を広げ、氷の粒を空中に無数に展開させる。


「なっ!?」



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