氷雷の魔導士〜魔術レベル0の最強成り上がり〜

斎宮蓮太郎

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第二話 王都

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「ね?使えるでしょ?」
「な、ななななんだこの魔術は!?」


ミリーの時が感動だとするならば、今は驚愕だろうか。
審査員の驚愕の変顔を見てミリーはそれ見たことかと胸を張ってドヤ顔する。


「ところで、これなんの属性かわかります?魔術全書にも載ってないんですよね」

「いえ…わかりません。氷魔術など聞いたことも…」


審査員は少し思案して、しばらくしてから口を開いた。


「失礼な態度をとってしまい、申し訳ありませんでした。ですが、魔道具に反応がない以上、規定にのっとり魔術レベル0という判定になってしまいます」


うーん。こればっかりはどうしようもないみたいだ。仕方ない…か。


「わかりました。謝罪と、判定を受け入れます」
「ですが、これは明らかに異例の事態となります。ので、おそらく妹さんと同じく魔術学園に入学されることになるでしょう。おそらく、観察対象としても」



この国に生まれて本当によかったと思った。なぜなら、唯一この国は国民の法律の範囲内で自由権が認められているからだ。
おそらく、隣国のリーヴァル魔帝国では即刻実験対象にされていただろう。



ぶるッ!



この後、審査員から両親への説得があったが戦争に参加義務で両親が渋り、王宮から学園生の内は戦争参加義務免除という特例で俺たちは名門、ルナホーク魔術学園に入学することになった。



俺達の入学は大方確定しているようだが、一応、現段階での実力確認や人格、クラス選考での参考に入学試験は受けなくてはならないと言われた。

それくらいならいいだろう。


二人とも、魔術全書は全て理解しているため学力テストの方は問題ないだろう。魔術の扱いには高度な数学知識が必要だからだ。



特に準備することなく、入学テストの日が訪れた。


過疎村のくせに王都から徒歩で行ける距離にあるので全寮制とは言え、気軽に帰ってこれる。
そのため大それた選別会などはしなかった。
そもそも今日は試験を受けるだけで受けたらすぐに帰ってくるのだ。



さあ、これからミリーは期待の魔術師。俺はよくわからない観察対象になるわけだが、


「緊張してるのか?」
「ちょっとね。ミリーはお兄より頭が良くないから…」
「心配すんな。お前の学力なら余裕だよ。実力の方は…言うまでもないか」


そう言って頭を撫でてやると嬉しそうにはにかんだ。
愛い奴め。



「そろそろ行くか」
「うん!」


両親はあえてついてこなかった。
普通に王都が怖いそうだ。


  ◇◇◇◇


「魔術レベル0ぉ~?そんなやつ入れてなんになるんだぁ?」
「なんでも、未知の魔術を使うようだぞ。王国側からすると観察という意味もあるそうだ」
「ふ~ん」


未知の魔術を使う魔術レベル0の少年か。使えそうなら引き込むのもあり…か。

むしろハードルは低そうだなぁ。その辺は学園の対応しだいだが、孤立したら余裕だな。こっちからそう仕向けるのもいい。


「何にせよ。今年は粒が揃ってる。賑やかな年になりそうだ」


王都では影で良からぬ勢力が働いていることは王宮にも報告が上がっていた。
今は停戦中とは言え、国境では小競り合いがしょっちゅう起こっている。


そのため、各国のスパイがそれぞれの魔術学園に潜り込むことも少なくない。


学園はすでに、戦場でもあった。


  ◇◇◇◇


「すごいなぁ、妹よ」
「うん。あんなに近くにあったのに初めてなんて、不思議な感じ」


全くもってその通り。両親も行かず嫌いが発動して、ほとんど王都には行っていなかった。
ものすごい人波をやっとの思いでくぐり抜け、試験会場にもなっている学園に着く。


「「………」」


声が出ない。本当にそれほどであった。王宮と同じくらいあるのではないだろうか。


これでもかというくらいに装飾された豪華な門の先に広がる馬鹿でかい中庭。
池とかもあるんだが。


そして、なにより門についてある結界。魔物や魔族を入れさせない類のものらしい。かなり頑丈に出来ており、これだけなら国境のものと同等レベルだった。


妹も圧巻されている様子で、放心状態であった。


中で受付を済ませて受験番号カードを渡される。


0056

0057


受験者千超えとは…確か、入学定員は200人だったはず。


そう考えると悪いことしているような気分になるな。


なんにせよ、試験には全力で取り組もう。




多分。


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