嫁が可愛いので今夜は寝ない

茜琉ぴーたん

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11月・嫁が可愛いので喧嘩も利用する

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 未来は寝室の隣のトイレで用を足しながら、
「なんやの、若妻若妻って…うちが熟女になったら捨てんのか?……あー……でもうちがまじめに心配してあげんから…怒ったんよな…」
と少し冷静になり、そもそもの論点のズレに気づく。
 次第に、怖い思いをした守谷にもっと寄り添ってあげれば良かったのにと後悔し、昨夜はあんなに仲良くシたのに…と夫婦の情事を思い出して赤面していた。急所を蹴られる痛みなど女には分からない、しかし分からないからこそもっと配慮すべきであったのだろう。
「男の人は相当痛いんよなぁ……うちが悪かったか……よし、謝ろう」
 しかし夫のお気に入り女優の豊満な胸が目に焼き付き離れず、卑猥なシーンがチラチラと頭を過ぎる。更に夕方の留守電の弱気な情けない声も耳に残っている。"ムラムラする"、未来はこの感情を知らないので自覚することが出来ないが、なんとなく夫に触りたい、キスがしたい、慰めてあげたい、という欲求にかられた。

「お、ミラ…まだ寝てへんかったんか」
 先に寝室に入って待とうと未来がトイレから出た時、ちょうど寝に上がって来た夫と鉢合わせた。
「うん、トイレ行っててん…」
「寝よ、入り」
 お互い先ほどのいがみ合いなど忘れたかのように大人らしく振る舞って、普通ならこのまま寝てしまって翌朝どちらからともなく謝る、だいたい仲直りはそのようなパターンが多いのだが。
 ばくばくとミライの胸の奥で響く心音、守谷が廊下の明かりを落としてから寝室の扉へ手を掛けたその時。
「待って、ハルくん」
未来の声にその手を止めて守谷が固まると、暗闇のなかで柔らかい感触が彼の脚に触った。
「ミラ?」
 温かい妻の手が振り返った夫の膝から腿、昼間大打撃を受けた股間へとするする登っていく。
「…従順な若妻って、こんなんすんの?」
「あ、ミラちゃん…ちょ、廊下ではあかん…」
「暗いからええやん、ハルくんが黙ってればバレへん」
 二人の寝室は2階、同居の母は1階の端の部屋で、見られたりはしないだろうが廊下はそれなりに声が響く。しかも扉1枚隔てた向こうでは息子が寝息を立てているのだ。
 未来は風呂上がりの温かいモノを手の平で包み、
「巨乳でもつるぺたでも、見えへんかったらおんなじや」
とパジャマの上から揉みしだく。
「く、比べたんは悪かったて、あ、ミラちゃん…止めよ、興奮…してまうから」
「勃つかどうか見せてぇな」
「見えへんやんか…明かり、点けてええの?」
「恥ずかしいからあかん」
「ほれみろや…なんやの…ヤキモチかいな…すまんて…」
 AVのパッケージに当てられましたとは言えず、スリスリと滑らかな綿のパジャマの股間を慰める。
「(うち影響されてる…引くやろか……上手くできんかも…)」
暗がりの中未来はしゃがみ込み、布地の上から夫の股間へ鼻と口をピタリと付けた。
「わっ………ちょ、ミラちゃん…あかん…」
小声で、しかしその刺激を有り難がるように守谷は妻を説得する。
 両手が空いているのだから引き剥がしてしまえばいいのに、しないということはそういう事なのだろう。
「ん…」
 スンスンと息をする音、硬い鼻の骨が守谷の表面の柔らかい部分に埋もれ、窪ませ、撫でて通り過ぎては戻ってくる。
 夫はこんな事を強いることは絶対に無いし、自分からすることも絶対に無いと思っていた。けれど未来は初めて「シてあげたい」という気持ちになったのだ。
「(これが奉仕の心…?ハルくん、止めへんし…シてってことか…)」
未来は勝手な解釈でゴーサインを貰ったとし、膨らみの上のズボンの腰に手を掛けてパンツ諸共もろとも引き下げた。
 全く見えない、見えないがパンツの腰を大きく拡げないと下がらなかったことから考えると、引っかかって干渉するほど中身の強度が増していることは想像できた。
「あ、ミラちゃん…なにすんの…」
「わかってるやんか…逃げへんし止めへんし…」
「いや…ちょっとワクワクするけどや…あ、」
 未来は初めて自発的に生の局部に触れ、夫はその刺激に裏返った甘い息を吐いた。温かく、すべすべとして、毛が生えてて、ゴツゴツとして。
 コレを何度も風呂で見ているし体で受け入れたことも有るのに、今更こんなにもエロティックな気持ちになるとは思わなかった。
「ミラちゃん、若妻の件は俺が悪かった、当て付けに言うただけや、こんなんシて欲しいとは思うてへんから、ミラちゃんから離れてくれ…」
「見えへんと、案外平気やね…」
「あ、ソコで喋らんとって…」
守谷はピクピクと体を震わせ、平常心を保とうと拳を握り込み手の平に爪を立てる。
「興奮してる?」
「してる、してる…若妻ミラちゃんに大興奮や…」
「従順な女がええの?」
「ミラちゃんは従順や、オレ一筋やねんから…ぅわ」
 未来は滾ったモノにピタと顔を付け、夫の話に耳を傾けた。
「痛かったんよな、真面目に聞いてあげんでごめんなさい」
「ええねん、打ったのはタマの方やけど……ぅぁ…なんやオレも…変なスイッチが入ってあない…落ち込んでもうたけど…大丈夫や、勃つから、」
「精子の機能、落ちてるかもわからんよ?」
先ほどとは逆の主張をしながら、肌で夫のいきりと脈を感じる。
「それは調べなわからんッ…あ、あ♡とりあえず出たしッ…」
「従順な巨乳の若妻で?」
「…それはもうええって…あ、あ!」
 ついについに、暗い中で未来はモノに唇を付ける。
 竿に、脈打つ血管に、段差に、そしてきっさきに、汚いとは思わない、愛しいとさえ思ってしまう。
 そして
「下手やったらごめんなさい」
そう言って、ちゅぽんと小さな口で亀頭だけ包み込んだ。
「あ…」
温かく湿った感触に守谷の腰が引ける。
「うわ…あかんっ、あ、ミラっ…♡ちょぉ、あ、あ、」
 大きく動くわけでもない、吸い付くわけでもない。ただ嫁の口内に自身の先端だけが収まっているだけなのに守谷はひどく興奮して喘ぐ。
 未来は手は守谷の脚にしがみ付き、その手を掴もうとする夫の手の平をこちょこちょとくすぐり、人差し指で平仮名を書いてやった。
「…?なんや…『し』?」
 間違えれば大きく『×』を、正解なら次の文字を、未来は口も手も忙しく動かして旦那へ奉仕する。
「『つ』…『ま』、アっ…むずいな、『よ』?バツか、『つ』ン♡『ま』、」
 『つまをいじめて、わるいひと』、全ての文字を解読するまでに守谷は腰を震わして何度も1字ずつ復唱した。
「虐めてへん…ミラがシてんねんッ♡あー、も、ミラちゃん、あかん、もうやめてくれ…出てまう…ほんまに、あかん、あかん、」
 このままでは嫁の口の中にぶち撒けてしまう。
 回避したいが興味はある、どうしてやろうか…そう思ったとき、
「…パパ?」
「‼︎」
扉の向こう、寝室から息子の声が守谷を呼んだ。
「おー…いっくん、ただいま」
守谷は慌ててモノを収めて未来を立たせ、扉を開ける。
 そして何事も無かったように寝ぼけ眼の息子を抱き上げ、親子で川の字に並んでベッドへ寝そべった。
「……」
未来は今更冷静になって恥ずかしくなり、口をパジャマの袖で拭いてすぐに目を閉じる。
 守谷も息子に腕枕をしてやり、いきり立ったままのムスコを鎮めるべく瞑想めいそうを始め、そのまま寝てしまった。
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