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6日目(夜)
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しおりを挟む「なんやの、この小芝居?」
スキンをはめる車崎を眺めては、秋花がショーツを脱ぎながら文句とも言えない照れ隠しをこぼす。
「ええやん、ごっこというか…遊びというか…二人のパターン、決まりごと、なんて言うんやろ……まぁ、ツーカーな、…ん、できた…シューカ、どないしようかな、立ちバックしてみるか?おいで」
「入る?」
「入るわ…そこ手ついて、脚、もうちょい広げてみ」
車崎は秋花を壁際へ来させて受け入れ体勢をとらせ、
「お尻、突き出してみ、ほら、広げな入らへんぞ?な、シューカちゃん、おら、ん?」
と尻をぺちぺちと叩いて急かした。
「ダメかな、」
「ん、上手よ、高さは挿れてみてから変えよ、…これな、シューカ、どうして欲しい?」
膣口にぬるぬるの先端を当てればそのま入ってしまいそうで、しかし両脚の筋肉の締まりで寝た時よりも入り口は狭く…車崎から動かさねば一緒になれそうにない。
「あ、まだ言わすの、」
「言えよ、誰がここ来させたんや、お前やろ」
「ぅあ……シンタローさん……いれ、て、」
「聞こえへんなぁ」
「挿れて、」
「欲しい?」
「ッ…欲し、い、」
「俺のこと、好き?」
「すきやッ…あ!」
予定調和のやり取りの末、つるっと滑るように車崎は秋花へ侵入した。
「んッ……ん、うし、ん、ん、おーし…ん、ずっぽしやな、キレイにハマってんで、シューカちゃん♡」
「あ、しんた、ろぉさん、これ、難しい、」
刀の角度と鞘の角度と、そしてそれぞれがどういった軌道で動くのか、秋花は頭の中で考えて腰の高さを調整しようと試みた。
彼が良くなるようにやり易いように、おちょくられて馬鹿にされたというのに男の為に動こうという姿勢が見えて、そのいじらしさに車崎は慈しみの情が募る。
とはいえ彼女が気持ちよくならねば意味も無い…
「背伸びとかせんでも、ええよッ、そっち、ベッドに手ぇついて、な、」
向きを変えて腰を曲げさせ、奥まで深く挿せば秋花はここ一番の高い声で鳴いた。
「ゔぁッ!あ、あ、シン、タ、らァ♡あ、」
「ええ声やね、シューカちゃん、あー、すげ♡」
「ひッ♡あ、ぞわぞ、わ、す、あッ♡」
「うん、ナカ凄いよ、ぎゅぅーてなってる…あ、気持ちええわ♡」
腰を両手で掴んでゆさゆさと自分本位に、揺らして抜き差しする車崎はここぞとばかりに征服感に浸っている。
「(ほんまに…ええザマ、シューカ、)」
いい奴だけど生意気で、舐めた態度をとることもあるけれど仕事中は従順で、惚れた弱みでついつい下手に出てしまうがセックスとなればこう。自分の責めにこんなにも甘く悶えて鳴いて、お試し期間だというのにデレデレになって。
「シューカ、前の、その、腹筋に引いたって男の合コンな、あれは後悔したよ、」
「え、」
「遥ちゃんからシューカはお持ち帰りされたて聞いて、発狂寸前やった、早よう告白すりゃ良かったて…泣きそうやった、いや泣いたよ」
「へ、そう、なん、」
その時の喪失感が秋花への想いを決定的にした、あとは告白するキッカケを待つばかりだった。面倒な車検の客の件が引き金となって、また合コンへというのがダメ押しとなって。
今では出会ってからの出来事全てがここに繋がっている気がして、全てが不可欠な出来事だったかとも思える…今のこの境遇も、職業選択も。
「シューカ、俺はな、浮気なんかせぇへん、お前だけや、な、分かるやろ、…フーゾクどうこうは今考えんなよ、あれは金払ってのサービスやから、」
「あ、い、」
「もうお前だけや、な、んあ、あ、ちょいいっぺん出すわ、中で出してええ?」
「う、ん、」
「ん、おし、あ、ん、シューカ、好き、好き、ん、ん、んッ♡♡♡」
「わ、」
「あ、やべ、あ、きもちい、ん、待ってな、すぐ…」
秋花はとくとくとスキン越しの脈動をナカで感じ、引き抜かれるとガクと膝が床まで落ちた。
「はぁ…ん…」
「うーしほら見て、ギンギン、すげぇな、中でイくってな、漏れてへんから安心して、ん、2発目、正常位がやっぱ好きやな、ん、ん、挿れるよ、ええ?」
「あい、…うアっ、あ♡♡あ、ッ…シンタロぉさん、めちゃくちゃ性欲強いやんか、嘘つき、」
「あー、せやね、うん…草食系ちゃうかったね、ゔんッ」
二人はこの後も夢中でまぐわい、乱れ、秋花が2度目の中イキを経験できたところで一旦終宴となった。
「あ…もぉ、あかん、シンタローさん、」
「うん、楽しみすぎたな、ごめん」
「誘ったの私ですから…ええっすけど……なんや、エロいっすね、私ら」
「せやね、ひゃはは」
べとべとした体を擦り合わせて抱き締めて、頬に額に唇を付けては互いに愛情を表現する。
「シンタローさん、ごめんなさい。その……そもそもは嫉妬で…シンタローさんが簡単に浮気とかするとは思うてへんのですけど、でもカァッと…なってもうて…女の子って知らんかったから…わざと隠したんかなとも思うたし…こんなやり方して…すみませんでした」
「…」
車崎は哀しげに眉尻を下げて黙り、
「ええよ、ヤキモチ焼く可愛いシューカ見れたし。…うん、不安…か、年明けに打ち合わせとかあるから…心配なら一緒に来てもええよ。社長にも会いたいやろ?」
と秋花の涙の筋を指で拭った。
「はい…ありがとうございます…」
「シューカ………その…まだミズモリには呼んであげられんけど、んー……一緒に…住むか?俺と、その…同棲、」
「え………いいんですか?」
「俺はええよ、家事分担とか決めて…ちゃんとな、うん…エッチばっかりしとってもアカンからその辺のルールも決めて…な、そしたら…近況も教えてあげやすいし…不安とかも無くなったり…せんかな、」
「嬉しい…そうしましょう、もう少し広いとこで…大きいベッドにして…嬉しい…」
泣いてた秋花がもう笑う、これしきで不安が取り去れるならすぐに提案してあげれば良かったと車崎は優しく微笑む。
「ん、ええ加減な気持ちちゃうから。シューカのことも、ミズモリのこともな。…あとな、その……コーキのことやねんけど、んー……信じてもらえるか分からへんねんけど、」
「なんですか、」
「あの…タイプとちゃうのよ。顔が、」
そう言って車崎はむくりと起き上がり、頭をポリポリ掻いてバツの悪そうな顔をした。
「は、顔?うちの母さんも可愛いて言うてましたよ?」
「うーん…世間的には可愛い、んかな?でもまぁ、なんて言うか好みとちゃうのよ、俺が批評すること自体が烏滸がましいことやで?しやけどうん、タイプちゃうから。そこらへんは安心材料に…ならんかな…」
「はぁ、……まぁ信じます…その子がタイプやろうとなかろうと浮気はせぇへん、ってことで」
「うん、シューカだけやで」
「今はな」
「もうフーゾクのことは忘れてちょうだいよ…」
車崎は風呂場へ向かいながら情けなさそうに目を細めて、「ひゃはは、」と笑う。
・
「部屋探し、進めていいですか?」
「ええよ、シューカの都合のええ所で。風呂・トイレ別で駐車場2台、んー…俺足音デカいから1階の方がええなぁ」
「ふんふん、候補にしますね」
帰ったらすぐに寝られるように、二人は湯船にしっかり浸かって汗やなんやかんやを落とし新居の希望を語り合う。
「今の店とミズモリの中間くらいか…シューカが通いやすい町にし、」
「はーい…ん、シンタローさん、ん♡」
「ん、……なに、キス魔なん?」
目が合えば、合わなくても、毎分の勢いで口付けをせがむ秋花は終始ニッコニコで口元を綻ばせる。
「今だけっすよ、仕事中は真面目にしますから…でも二人きりやとこんな…デレるん、可愛いないですか?」
「そらぁ可愛いよ、うん」
「ふふっ、デレ期や、またケンカしたり仲直りしたり、倦怠期とか来たり…いろいろするでしょう。しやけど今はデレ期、もう言葉にもでけへん、なんや…好きで。好きで好き、です」
「…せっかくキレイにしたのに…またハメたくなるねぇ、シューカちゃん、」
ちゃぷん、と車崎の掌が水面を打って静かになって、甘い喘ぎ声と共に二人はまたベッドルームへ向かい…濡れた体でぶつかり稽古の如く情熱を交わし合った。
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