彼女は銀狼ギャル、ときどきコアラ

茜琉ぴーたん

文字の大きさ
40 / 46
6日目(夜)

40

しおりを挟む

「なんやの、この小芝居?」
スキンをはめる車崎を眺めては、秋花がショーツを脱ぎながら文句とも言えない照れ隠しをこぼす。
「ええやん、ごっこというか…遊びというか…二人のパターン、決まりごと、なんて言うんやろ……まぁ、ツーカーな、…ん、できた…シューカ、どないしようかな、立ちバックしてみるか?おいで」
「入る?」
「入るわ…そこ手ついて、脚、もうちょい広げてみ」
 車崎は秋花を壁際へ来させて受け入れ体勢をとらせ、
「お尻、突き出してみ、ほら、広げな入らへんぞ?な、シューカちゃん、おら、ん?」
と尻をぺちぺちと叩いて急かした。
「ダメかな、」
「ん、上手よ、高さは挿れてみてから変えよ、…これな、シューカ、どうして欲しい?」
 膣口にぬるぬるの先端を当てればそのま入ってしまいそうで、しかし両脚の筋肉の締まりで寝た時よりも入り口は狭く…車崎から動かさねば一緒になれそうにない。
「あ、まだ言わすの、」
「言えよ、誰がここホテル来させたんや、お前やろ」
「ぅあ……シンタローさん……いれ、て、」
「聞こえへんなぁ」
「挿れて、」
「欲しい?」
「ッ…欲し、い、」
「俺のこと、好き?」
「すきやッ…あ!」
 予定調和のやり取りの末、つるっと滑るように車崎は秋花へ侵入した。
「んッ……ん、うし、ん、ん、おーし…ん、ずっぽしやな、キレイにハマってんで、シューカちゃん♡」
「あ、しんた、ろぉさん、これ、難しい、」
刀の角度と鞘の角度と、そしてそれぞれがどういった軌道で動くのか、秋花は頭の中で考えて腰の高さを調整しようと試みた。
 彼が良くなるようにやり易いように、おちょくられて馬鹿にされたというのに男の為に動こうという姿勢が見えて、そのいじらしさに車崎は慈しみの情が募る。
 とはいえ彼女が気持ちよくならねば意味も無い…
「背伸びとかせんでも、ええよッ、そっち、ベッドに手ぇついて、な、」
 向きを変えて腰を曲げさせ、奥まで深く挿せば秋花はここ一番の高い声で鳴いた。
「ゔぁッ!あ、あ、シン、タ、らァ♡あ、」
「ええ声やね、シューカちゃん、あー、すげ♡」
「ひッ♡あ、ぞわぞ、わ、す、あッ♡」
「うん、ナカ凄いよ、ぎゅぅーてなってる…あ、気持ちええわ♡」
腰を両手で掴んでゆさゆさと自分本位に、揺らして抜き差しする車崎はここぞとばかりに征服感に浸っている。
「(ほんまに…ええザマ、シューカ、)」
 いい奴だけど生意気で、舐めた態度をとることもあるけれど仕事中は従順で、惚れた弱みでついつい下手に出てしまうがセックスとなれば。自分の責めにこんなにも甘く悶えて鳴いて、お試し期間だというのにデレデレになって。
「シューカ、前の、その、腹筋に引いたって男の合コンな、あれは後悔したよ、」
「え、」
はるかちゃんからシューカはお持ち帰りされたて聞いて、発狂寸前やった、早よう告白すりゃ良かったて…泣きそうやった、いや泣いたよ」
「へ、そう、なん、」
 その時の喪失感が秋花への想いを決定的にした、あとは告白するキッカケを待つばかりだった。面倒な車検の客の件が引き金となって、また合コンへというのがダメ押しとなって。
 今では出会ってからの出来事全てがここに繋がっている気がして、全てが不可欠な出来事だったかとも思える…今のこの境遇も、職業選択も。
「シューカ、俺はな、浮気なんかせぇへん、お前だけや、な、分かるやろ、…フーゾクどうこうは今考えんなよ、あれは金払ってのサービスやから、」
「あ、い、」
「もうお前だけや、な、んあ、あ、ちょいいっぺん出すわ、中で出してええ?」
「う、ん、」
「ん、おし、あ、ん、シューカ、好き、好き、ん、ん、んッ♡♡♡」
「わ、」
「あ、やべ、あ、きもちい、ん、待ってな、すぐ…」
 秋花はとくとくとスキン越しの脈動をナカで感じ、引き抜かれるとガクと膝が床まで落ちた。
「はぁ…ん…」
「うーしほら見て、ギンギン、すげぇな、中でイくってな、漏れてへんから安心して、ん、2発目、正常位がやっぱ好きやな、ん、ん、挿れるよ、ええ?」
「あい、…うアっ、あ♡♡あ、ッ…シンタロぉさん、めちゃくちゃ性欲強いやんか、嘘つき、」
「あー、せやね、うん…草食系ちゃうかったね、ゔんッ」

 二人はこの後も夢中でまぐわい、乱れ、秋花が2度目の中イキを経験できたところで一旦終宴となった。
「あ…もぉ、あかん、シンタローさん、」
「うん、楽しみすぎたな、ごめん」
「誘ったの私ですから…ええっすけど……なんや、エロいっすね、私ら」
「せやね、ひゃはは」
 べとべとした体を擦り合わせて抱き締めて、頬に額に唇を付けては互いに愛情を表現する。
「シンタローさん、ごめんなさい。その……そもそもは嫉妬で…シンタローさんが簡単に浮気とかするとは思うてへんのですけど、でもカァッと…なってもうて…女の子って知らんかったから…わざと隠したんかなとも思うたし…こんなやり方して…すみませんでした」
「…」
 車崎は哀しげに眉尻を下げて黙り、
「ええよ、ヤキモチ焼く可愛いシューカ見れたし。…うん、不安…か、年明けに打ち合わせとかあるから…心配なら一緒に来てもええよ。社長にも会いたいやろ?」
と秋花の涙の筋を指で拭った。
「はい…ありがとうございます…」
「シューカ………その…まだミズモリには呼んであげられんけど、んー……一緒に…住むか?俺と、その…同棲、」
「え………いいんですか?」
「俺はええよ、家事分担とか決めて…ちゃんとな、うん…エッチばっかりしとってもアカンからその辺のルールも決めて…な、そしたら…近況も教えてあげやすいし…不安とかも無くなったり…せんかな、」
「嬉しい…そうしましょう、もう少し広いとこで…大きいベッドにして…嬉しい…」
 泣いてた秋花がもう笑う、これしきで不安が取り去れるならすぐに提案してあげれば良かったと車崎は優しく微笑む。
「ん、ええ加減な気持ちちゃうから。シューカのことも、ミズモリのこともな。…あとな、その……コーキのことやねんけど、んー……信じてもらえるか分からへんねんけど、」
「なんですか、」
「あの…タイプとちゃうのよ。顔が、」
そう言って車崎はむくりと起き上がり、頭をポリポリ掻いてバツの悪そうな顔をした。
「は、顔?うちの母さんも可愛いて言うてましたよ?」
「うーん…世間的には可愛い、んかな?でもまぁ、なんて言うか好みとちゃうのよ、俺が批評すること自体が烏滸おこがましいことやで?しやけどうん、タイプちゃうから。そこらへんは安心材料に…ならんかな…」
「はぁ、……まぁ信じます…その子がタイプやろうとなかろうと浮気はせぇへん、ってことで」
「うん、シューカだけやで」
「今はな」
「もうフーゾクのことは忘れてちょうだいよ…」
 車崎は風呂場へ向かいながら情けなさそうに目を細めて、「ひゃはは、」と笑う。



「部屋探し、進めていいですか?」
「ええよ、シューカの都合のええ所で。風呂・トイレ別で駐車場2台、んー…俺足音デカいから1階の方がええなぁ」
「ふんふん、候補にしますね」
 帰ったらすぐに寝られるように、二人は湯船にしっかり浸かって汗やなんやかんやを落とし新居の希望を語り合う。
「今の店とミズモリの中間くらいか…シューカが通いやすい町にし、」
「はーい…ん、シンタローさん、ん♡」
「ん、……なに、キス魔なん?」
 目が合えば、合わなくても、毎分の勢いで口付けをせがむ秋花は終始ニッコニコで口元を綻ばせる。
「今だけっすよ、仕事中は真面目にしますから…でも二人きりやとこんな…デレるん、可愛いないですか?」
「そらぁ可愛いよ、うん」
「ふふっ、デレ期や、またケンカしたり仲直りしたり、倦怠期とか来たり…いろいろするでしょう。しやけど今はデレ期、もう言葉にもでけへん、なんや…好きで。好きで好き、です」
「…せっかくキレイにしたのに…またハメたくなるねぇ、シューカちゃん、」

 ちゃぷん、と車崎の掌が水面を打って静かになって、甘い喘ぎ声と共に二人はまたベッドルームへ向かい…濡れた体でぶつかり稽古の如く情熱を交わし合った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

謎多きお見合い相手は、秘めた愛を彼女に注ぐ

玖羽 望月
恋愛
老舗医療機器メーカーのマーケティング・企画部で働く石田琴葉【いしだことは】(28)は、仕事一筋で生きてきた。 学生時代に恋愛で痛手を負った琴葉は、それから勉強と仕事を最優先に生きてきた。 ある日琴葉は、祖母にお見合いを勧められ、「会うだけなら」と渋々お見合いに臨んだ。 そこに現れたのは眉目秀麗という言葉が似合う榛名智臣【はるなともおみ】(33)だった。 智臣は琴葉の仕事や業界に精通していて、思いの外話しは弾む。ただ自身のことは多くを語らず、会話の端々に謎を残してお見合いは終わった。 その後何も連絡はなく、気になりながらも目の前の仕事に全力を尽くす琴葉。 やがて迎えた、上層部の集う重要会議。 緊張感の中、突如発表されたのはマーケティング・企画部長の異動と、新たな部長の着任だった。 そこに現れた新部長は―― ※こちらのサイトのみ投稿しています。 (3月中旬頃まで充電期間いただきます🙏再開をお待ちいただけると嬉しいです)

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる(イケメンエリートシリーズ第四弾)

便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC” 謎多き噂の飛び交う外資系一流企業 日本内外のイケメンエリートが 集まる男のみの会社 そのイケメンエリート軍団のキャップ的存在 唯一の既婚者、中山トオルの意外なお話 中山加恋(20歳) 二十歳でトオルの妻になる 何不自由ない新婚生活だが若さゆえ好奇心旺盛 中山トオル(32歳) 17歳の加恋に一目ぼれ 加恋の二十歳の誕生日に強引に結婚する 加恋を愛し過ぎるあまりたまに壊れる 会社では群を抜くほどの超エリートが、 愛してやまない加恋ちゃんに 振り回されたり落ち込まされたり… そんなイケメンエリートの ちょっと切なくて笑えるお話

処理中です...