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3…胸を張る
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しおりを挟む公然猥褻になる前に、私たちはロビーを離れて部屋へと戻った。
同僚たちは心配してくれていて、「寝る前にもうひとっ風呂浴びよう」と大浴場へ連れ出してくれた。
「元宮さん、魅力的なプロポーションしてるのに」
「そうよ、無駄な肉も付いてない、キレイよ。私なんてこの肉！」
「矢向くんは良い男ね、逃しちゃダメよ！痺れたわねぇ、あの啖呵！」
「年取ったら胸も腹も垂れるわよ～、若さで競っても意味無いわ～」
年代様々な同僚たちは口々に、私のフォローと自虐も混ぜた励ましをくれる。
卑屈も自嘲もいい加減にやめないとな、女同士の裸の付き合いでそんなことを思った。
宴会ではどうしても同じ課の仲間が固まって座っていたため、あのゴタゴタをハッキリ聞いていたのは知り合いばかりだったみたいだ。
私は一応「諸々を意図的に広めないで下さい」とお願いして、周りも「当たり前じゃないの」と笑い飛ばしてくれた。
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