俺が不甲斐ないのは、彼氏がスパダリすぎるからだ!・2

茜琉ぴーたん

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おまけ

ナツの拝観料・1

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「あ」

偶然、街で木南きなみに遭遇して、俺は立ち止まる。

 俺は営業先から職場に戻るところで、喉が渇いたのでコンビニに入ろうとしていた。

「…やぁ、真秋ましゅうの彼ピくん。その後、元気?」

「おかげさまで」

 もちろんこれは嫌味だが、木南は気にも留めていないようだ。

 相変わらず重そうな二重で、冷ややかに俺を見下ろす。

「インポの治療は?病院行った?」

「うるせぇな、ちゃんと勃つわ!アキとなら立派に勃つわ!あと、緊張してると勃たねぇんだってよ、アキが教えてくれた!」

 俺も後で医療相談サイトを見てみたのだが、勃起時に働くのは副交感神経で、緊張時には交感神経が働いているらしい。

 つまりは緊張や恐怖など精神が強張っている時には勃起は成し得ない、ということだそうだ。

「…ふーん、真秋が君みたいな短小インポに夢中で幻滅しちゃったなぁ」

「短くねぇし勃つわ」

「仕事の調子は良いみたいだし、うちの事務所と提携しちゃうし…面白くないなぁ」

「(ひがみ野郎が)」

かつては真秋の全能ぶりに嫉妬していた俺だが、そこは棚に上げて木南を憎々しい眼差しで睨む。

 しかし犯罪スレスレのことをしておきながら、木南は随分と余裕がある。

 俺が恥を忍んで警察に洗いざらい話せば、コイツに何らかの罰は付きそうなのだが。

 
 恨み言以外の話題も無いしコンビニを離れようとすると、木南は俺の背中に

「…なぁ、真秋と一緒に居ると…劣等感に襲われる時が無いか?」

と質問を投げ掛けた。

「……!」

「めちゃくちゃ秀才って訳じゃないけど、どの分野も器用にこなすだろ?家事も、仕事も。博識だし、コミュニケーション能力も高くて」

「……」

「自分も同じ人間なのにさ、引き立て役みたいになるし…劣等感が刺激されんだよなぁ……そういうの、彼ピくんは無いか?」


 払拭した問題だ、もう大して気にしちゃいない。

 でも木南の問い掛けに、俺は振り向いて

「あったよ、今でもたまにある」

と答えざるを得なかった。
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