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ピンク
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しおりを挟む「……和久、誰にも言いなや…ロリコンや思われる」
「その通りやがな…けど言わへんよ、親父さんと旦那さんが荒れるの見た無いもん」
和久は顎を摩って、ニヤニヤと波打つ口元を隠す。
「……ほな言うなて」
「ふふ」
母が雅から離れてすぐ、垣内と和久は若役という事で子守を任されるうちにいつの間にか専属になってしまっていた。
オムツ替えからミルク作り、授業参観や運動会にも積極的に参加してきたし、子供好みの料理も勉強した。
先日などは遂に赤飯も自作して皆に振る舞ったほどだ…雅はなんだかえらく怒ってはいたが。
「可愛いよ…見合いなんかさせへん…絶対や…俺が育ててん、俺のお嬢や」
「垣内、くれぐれも手は出すなよ、案件や」
「当たり前やろ、ヤりたいとかそういう好きとちゃうねん…んー…」
酔い始めた垣内は更に意識を遣ろうと頭をぐるんぐるんと振って乱れた髪を掻き毟る。
幼い少女は身体つきも心も「女性」に育ち始めている、成熟した大人になるまで見届ける気持ちはあるが、この先は自身の衝動を抑えるのに苦労するだろう。
「わかるよ、大切やねんな、ぽっと出の若造になんかやりたないわな、それは同感や。知らんやつに嫁がせるくらいなら俺もお前に任せたいわ」
「せやろ…ほんま…エスカレーター式の女子校に入れて良かったわ…悪い虫が付いたら困るからな……とりあえず大学までは安心や…」
「溺愛やなぁ、報われるとええな、ふふ、よし…部屋帰るわ…嫁が待っとる。コレは置いてくから、好きに呑みや」
残ったグラスの酒を呷り、ウィスキーの瓶を座卓に置き直して和久は立ち上がる。
「なんで、貰うてええの?」
「んー、お前の志も聞けたしな、ご褒美や」
「いや…わからんけど…ほな、おおきに…」
アルコールでほわほわとした垣内へ振り返ることなく、和久は妻が待つ部屋へと帰って行った。
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