5 / 463
第一章
第五話 Zero Hour(- 2 hrs)
しおりを挟む
翌早朝、早めに朝食を済ませた穂積は、ラウンジでのんびりとテレビを見ていた。日本のニュース番組を見るのは久しぶりだ。
どのチャンネルも一つの話題で持ち切りだった。
なんでも一昨日から昨夜未明にかけて、太平洋側の各地で大規模な停電騒ぎが起きているらしい。
昨日、本船に連絡があったターミナルのトラブルは、氷山の一角に過ぎなかったようだ。
京葉・京浜・東海・鹿島臨海・関東内陸の五つの工業地帯はほぼ全滅。
関東地方から中部地方の広いエリアで停電が続いており、電力会社が鋭意、早期復旧に向けて調査を進めているが、未だ明確な原因の特定には至っていない、という内容だった。
(こりゃあ、予想以上に滞船が長引くかもな。主機の整備作業いっぱい組めるなぁ)
運航スケジュール上、長期間の停泊は滅多にない。
本船の運航契約の場合、海運会社は船を乗組員ごと、傭船者 (大手油社)に貸し出し、荷物を運ぶことで運賃を得ている。契約内容にもよるが、基本的に走らなければ運賃は支払われない。
だから、営業部門の運航担当者は可能な限り無駄な停船や離路を無くそうと躍起になっている。
結果的に、停止中にしか実施できない主機などの整備作業の機会はごくわずかになってしまう。
今回の事態、機関士としては実に都合がいい。
もちろん、食料が尽きるほどの滞船はご免被る。
少しだけウキウキしながら機関室の見回りを行い、甲板に上がってくる。
三等航海士が張り切って救命艇の降ろし方用意に勤しんでいた。
「おはよう、サードオフィサー」
「ファーストエンジャー、おはようございます!」
「右舷艇から?」
「はい!」
「了解。サードエンジャーの作業始めを覗いてから来るから」
「わかりました。まだ時間はありますんで、ごゆっくり」
「そんなにかからないよ」
ちょうど三等機関士があらわれた。今日はちゃんとハーネスを持ってきているようだ。
「おはよ」
「ふぁ~。おはようございますぅ」
「どした?」
「昨日、ちょっと夜更かししちゃってぇ」
「まさか、あれからもずっとデータロガーと睨めっこしてたのか?」
「はいぃ」
昨晩、制御室に下りると三等機関士が電卓片手にウンウンとうなっていた。どうやら、俺がアドバイスしたボイラーの燃料消費量をずっと計算していたらしい。
まだ数時間分のデータしかないのだから根を詰めてもしょうがないと言っておいたのだが。
艏のマストに向かって歩きながら軽口をたたく。
「今回はえらくがんばるじゃないか。雹でも降るんじゃないか?」
「う~。この季節に雹が降るわけないじゃないですかぁ。そんな天変地異の前触れみたいに言わないでくださいぃ」
「お前のがんばりは評価している。槍と言わない程度には」
「……ファーストエンジャーって、あたしにだけ当たりキツくないですかぁ? あっ! もしかして好きなんですかぁ?」
ヘルメットの隙間に指先を突っ込んでアイアンクローをかます。
これはパワハラではない。まして体罰などであるはずがない。
「いーだだだだだだだだだだだだあぁーー!」
「サードエンジャー。……これはパワハラではない、まして体罰などであるはずがない」
「わかりましたわかりましたわかりましたからぁ! やめてやめてやめてぇ~! お願いだからやめてぇぇぇ~!」
「サードエンジャー。これはお前の俺に対するセクハラ発言への正当な抗議だ。深く反省を促したいと思う」
「りょっ! りょうかいしましたぁ! 猛省してますぅ! ごべんなざぁ~いぃ!」
「サードエンジャー。お前が素直な、いい部下で俺はうれしいよ」
こめかみから指先を離して開放してやった。
もし、ここで本気で泣かれたりしたら、俺のパワハラが確定してしまう。それだけは何としても回避しなければならない。
少しやさしくしてやろう。
「それで、がんばって解析した結果はどうだったんだい?」(にっこり)
「……その笑顔、気持ち悪いっス」
「あっそ」(すん)
「うんうん。やっぱりファーストエンジャーは、その何考えてるか分かりにくい顔じゃないとぉ」
「……お前って俺のこと舐めてるよな?」
「そんな風に思われるのは困りますぅ。あたしはファーストエンジャーのこと好きっスよ」
「あっそ」
「あっ! 今ちょっとうれしそうな顔しましたよね? ねぇ!?」
「……」
「照れてます? 照れてますよね!?」
「…………」
「むっ。無視はダメっスよ。図星つかれて恥ずかしいからって、無視はダメっスよ」
三等機関士がニヤニヤしながら覗き込んでくる。
(もう帰ろうかな)
「それでぇ、昨晩、計算した結果なんですけどぉ」
「お前、心臓に毛が生えてんの?」
「まさか! あたしは全身つるつるのスベスベですよぉ」
「ふーん」
「……機械油で」
「なんか悪かったな」
一応、乙女なのだから、自分には分からない葛藤もあるのかも知れない。
「で? 解析結果は?」
「まだデータ点数が少なくてはっきりしませんでしたけど、増加傾向にあると思います」
「……これは俺の意見ではなくて、世間話なんだけどな」
と前置きして、今朝のニュースの内容を聞かせてやった。三等機関士は目を見開いて、
「それって、本船だけじゃなくて、もっと広範囲で同じ現象が起こってるって解釈できませんか?」
「……何とも言えん。だが、電力会社も停電の原因は掴めていないようだし、ターミナルから何の連絡もないところを見ると、もっと広い視野で見定めるべき、なのかもしれない。結局、俺には船のこと以外はわからん」
「……」
普段から、おちゃらけた憎めないキャラが板に付いている彼女が、真面目な顔で真剣に考えている。
「なぁ、なんでこの件について、そこまでこだわるんだ?」
「……なんていうか、嫌な予感がするんです。胸がザワザワするっていうか…………「ビフテキ食い過ぎたか?」」
「胸やけじゃないっス!」
「じゃあ、ガーリックライスだ」
「えっ!? ヤダ! 臭いですか?」
「……お前、人格が三つ四つ被ってねぇか?」
「キャラが定まらないのはファーストエンジャーにだけは言われたくないっス」
「まぁいいや。セコンドエンジャーの開放点検の結果が出てからでもいいだろ。それよりも、お前は目の前の汽笛だ」
「ふぅ……。りょうかいですぅ! 絶対、今日中に復旧してやりますぅ!」
「いや、午前中でよろしく。午後から主機の排気弁やるから、手伝って」
「…………」
三等機関士がフォアマストに登り作業を始めたのを確認して、最低限の指示を出してから右舷の救命艇へと戻ってきた。
三等航海士がテキパキと降下の準備を進めている。
本船の救命艇は全閉囲型救命艇と呼ばれるタイプ。
全体がFRPでできており、天蓋が全集を覆い、艇内は完全に密閉される構造。外部はオレンジ色に塗装されている。
一般貨物船に装備され、本船甲板上のダビットと呼ばれる装置に格納されている。
穂積は乗艇に備えて安全靴の紐を締め直し、装備の確認をする。
煙管服の左胸のポケットにメモ帳とボールペン、右胸のポケットに塩飴がいくつか入っている。酔った時に艇内で舐めると気がまぎれる。
右太股の大きめのポケットには厚手の軍手と革手袋、尻ポケットには高光度LEDライトが入っている。完全防水のちょっと高いやつだ。
腰にはいつものポシェットを巻き、『AOBASAN』の船名が入ったオレンジ色の救命胴衣を着込む。
肩にストラップを掛けて首の後ろに回し、耳元に垂らしたトランシーバーのチャンネルを甲板部に合わせる。
(さて、準備は整った。救命艇で吐かないように注意しよう)
そのために早めに朝食をとったのだ。船乗りがみんな船酔いに強い訳ではない。
VLCCならまったく問題ないが、全長一〇〇メートル程度の中型船や救命艇は揺れ方が違う。
VLCCなら余裕で走破できる波も、波間に収まる大きさの船なら大きく揺れる。
学生時代、中途半端な船型の練習船に乗せられて何度吐いたことか。
そんな嫌な思い出に浸っているうちに、三等航海士のほうも救命艇の固縛を解き終わり準備が完了したようだ。
「では行きましょうか!」
艇長を任された三等航海士が余裕の表情で先陣を切って乗艇していくので、ついていく。
(こいつは酔わないんだろうな)
トランシーバー越しのやり取りが聞こえてくる。
『サードオフィサー、ご安全に! どうぞ』
『チョッサー、ありがとうございます! 艇員五名の乗艇、シートベルトの装着、確認しました。どうぞ』
『了解。ブリッジの許可を得て、降下開始せよ。どうぞ』
『了解。ブリッジ、こちら右舷救命艇。どうぞ』
『こちらブリッジ、セコンドメイト。右舷救命艇、サードオフィサー。どうぞ』
『セコンドオフィサー、艇員五名、ファーストエンジャー、AB-1、AB-2、OS-1、サードメイト、乗艇完了。シートベルトの装着、確認しました。どうぞ』
『了解。右舷救命艇、降下開始せよ』
『了解。降下開始します!』
操縦席に座った艇長がダビットの遠隔操作ワイヤーを引く。
救命艇の船首と船尾を吊り下げたままダビットが本船の舷外へ突き出し、艇が左右に大きく揺れながらデッキレベルまで降下。
さらに続けて海面へ向けてまっすぐに降りていく。そのまま数秒間、降下するとバシャンと着水音。
ボートエンジンを始動。
吸入された冷却海水が排気管を通って排気ガスと一緒に排出される。エンジンの前後進を確認し、問題ないことを艇長に伝える。
艇長が操縦席側面にある一斉離脱装置のリリースレバーを思い切り操作する。
すると、艇の船首と船尾からガコンガコンッと大きな音が聞こえ、ダビットとの接続が切れる。
今、艇は完全に本船のくびきから離れ、単独で海上に浮いている。
艇長は操舵ハンドルとエンジンを巧みに使い、本船から距離を取っていく。
一〇〇メートルほど離れたところでエンジンを吹かし全速で航走する。
しばらく走ったところで、艇長にウォーターカーテンのテストを求め許可を得る。
エンジンにブイベルト越しに接続された散水ポンプのクラッチを入れると、エンジンの回転に合わせてインペラが勢いよく回り、天蓋上部にある散水ノズルから海水が噴射される。
噴き出した海水は艇外の全周を覆い水のカーテンができる。これにより、もしも周りが火の海であっても、突っ切って脱出することができるのだ。
本船に残って監督している一等航海士をトランシーバーで呼び出し、ウォーターカーテンの具合を確認してもらう。
どうやら問題なく作動しているようなので、クラッチを切ってテストを終了した。
操縦訓練を終えた艇長は艇を緩やかに操縦して本船の右舷側に近づけていく。
一斉離脱装置を復旧。
本船側からダビットを操作してもらいダビットウィンチを巻き上げて、艇は徐々に海面から離れ、元の位置へと収まった。
艇員全員が艇から降りて、三等航海士の指揮の元、艇を固縛して右舷艇の訓練が終了した。
「いやぁ、お疲れさまでした! 楽しかったですね!」
三等航海士が興奮した面持ちでハツラツと宣う。
こっちは若干気持ち悪いっていうのに。くそう。
「では、次、左舷艇に行きましょうか!」
「……」
腕時計を見る。まだティータイムには早いようだ。くそう。
「……了解。行こうか」
そうして、三等航海士は今度は左舷艇の固縛を解いていく。……えらく速い。右舷艇で練習して慣れてしまったようだ。
その時、艏から汽笛が鳴り響く。
『ブゥォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
「あっちも早いな。やればできるじゃん」
やがて降下の準備が完了し、右舷艇と同じメンバーが左舷艇に乗り込んでいく。
「ファーストエンジャー!」
「サードエンジャー、治った?」
「はいっ!!」
めちゃくちゃ、いい笑顔でサムズアップする彼女。
「よかったな。だけど片付けまでキッチリやっとけよ? 現場油まみれじゃねぇだろうな?」
「この後やりますぅ」
「そうしてくれ。……あー。これから左舷艇降ろすから、どんな感じでやってるのか見とけ。片付けはティータイムの後でいいから」
「了~解~で~すぅ」
「……次、お前だからな! 俺はもうやんないから。酔うし」
「しっかり目に焼き付けときまっス! がんばってきてください!」
「んじゃ、もう行くわ」
「………………ファーストエンジャー」
「ん?」
「気をつけてくださいね」
「……おう」(なんだ?)
先ほどと同じ要領で左舷艇を降下させていく。
着水音が響き、エンジンを始動させる――「あれ?」
始動しない。何度か試してみるが、セルモーターは回るものの燃料が点火していないようだ。
艇長に断りを入れ、燃料系統のチェックをしようとシートベルトを外し座席を立った――そのとき。
「!!?!?? ――っうぉおあ!!」
天地がひっくり返ったかと錯覚した。
エンジンを挟んで、今まで座っていた艇の右舷側から反対舷、左舷側に思いっきり叩き付けられた。
幸い、救命胴衣がクッションになり、さほどダメージを受けなかったが、全身が左舷壁面に押さえ付けられるかのように重い。
歯を食いしばって顔を上げると、他の四人も同じ方向に引き寄せられているようだ。シートベルトで何とか耐えている。
トランシーバーが何かをがなり立てているが、雑音が酷く聞き取れない。
早くシートベルトをしないと危うい。
もはや右舷側に戻ることはできそうにないので、左舷側の開閉ハッチすぐ横の座席に取り付き、シートベルトを引っ掴む。と、艇のFRPが嫌な音を立てたのはほぼ同時だった。
左舷側ハッチの蝶番が歪み、ボルトが弾け飛んでいく。
ハッチの外枠が外に向かってめくれ上がり、限界を超えた瞬間、脱落した。物凄い勢いで外に吹き飛んだ。
左舷側のハッチカバーは丸ごと消え失せ、穂積は開口部から吸い出されるように艇外に放り出された。
シートベルトにつかまって必死に耐える。
破壊されたFRPの淵はノコギリのように鋭くギザギザにささくれ立っている。シートベルトはそのエッジにぎりぎりと擦れ、繊維が綿毛のように飛び散る。
「――――っくうぅううううう!!」
シートベルトはミチミチと悲鳴を上げて繊維がバラバラに解れ、脆く、細くなっていく。
『――――ブチン』
あまりにも呆気ない音を立てて、シートベルトが切れた。
命綱を失った穂積は背中から襲い来る引力に抗う術もなく、海面と平行にすっ飛んでいく。
本船の甲板を見上げると、ハンドレールにしがみついて、何か叫んでいる彼女と目が合った気がした。
背中を打ち付ける感覚と同時に、穂積の意識は暗転した――。
どのチャンネルも一つの話題で持ち切りだった。
なんでも一昨日から昨夜未明にかけて、太平洋側の各地で大規模な停電騒ぎが起きているらしい。
昨日、本船に連絡があったターミナルのトラブルは、氷山の一角に過ぎなかったようだ。
京葉・京浜・東海・鹿島臨海・関東内陸の五つの工業地帯はほぼ全滅。
関東地方から中部地方の広いエリアで停電が続いており、電力会社が鋭意、早期復旧に向けて調査を進めているが、未だ明確な原因の特定には至っていない、という内容だった。
(こりゃあ、予想以上に滞船が長引くかもな。主機の整備作業いっぱい組めるなぁ)
運航スケジュール上、長期間の停泊は滅多にない。
本船の運航契約の場合、海運会社は船を乗組員ごと、傭船者 (大手油社)に貸し出し、荷物を運ぶことで運賃を得ている。契約内容にもよるが、基本的に走らなければ運賃は支払われない。
だから、営業部門の運航担当者は可能な限り無駄な停船や離路を無くそうと躍起になっている。
結果的に、停止中にしか実施できない主機などの整備作業の機会はごくわずかになってしまう。
今回の事態、機関士としては実に都合がいい。
もちろん、食料が尽きるほどの滞船はご免被る。
少しだけウキウキしながら機関室の見回りを行い、甲板に上がってくる。
三等航海士が張り切って救命艇の降ろし方用意に勤しんでいた。
「おはよう、サードオフィサー」
「ファーストエンジャー、おはようございます!」
「右舷艇から?」
「はい!」
「了解。サードエンジャーの作業始めを覗いてから来るから」
「わかりました。まだ時間はありますんで、ごゆっくり」
「そんなにかからないよ」
ちょうど三等機関士があらわれた。今日はちゃんとハーネスを持ってきているようだ。
「おはよ」
「ふぁ~。おはようございますぅ」
「どした?」
「昨日、ちょっと夜更かししちゃってぇ」
「まさか、あれからもずっとデータロガーと睨めっこしてたのか?」
「はいぃ」
昨晩、制御室に下りると三等機関士が電卓片手にウンウンとうなっていた。どうやら、俺がアドバイスしたボイラーの燃料消費量をずっと計算していたらしい。
まだ数時間分のデータしかないのだから根を詰めてもしょうがないと言っておいたのだが。
艏のマストに向かって歩きながら軽口をたたく。
「今回はえらくがんばるじゃないか。雹でも降るんじゃないか?」
「う~。この季節に雹が降るわけないじゃないですかぁ。そんな天変地異の前触れみたいに言わないでくださいぃ」
「お前のがんばりは評価している。槍と言わない程度には」
「……ファーストエンジャーって、あたしにだけ当たりキツくないですかぁ? あっ! もしかして好きなんですかぁ?」
ヘルメットの隙間に指先を突っ込んでアイアンクローをかます。
これはパワハラではない。まして体罰などであるはずがない。
「いーだだだだだだだだだだだだあぁーー!」
「サードエンジャー。……これはパワハラではない、まして体罰などであるはずがない」
「わかりましたわかりましたわかりましたからぁ! やめてやめてやめてぇ~! お願いだからやめてぇぇぇ~!」
「サードエンジャー。これはお前の俺に対するセクハラ発言への正当な抗議だ。深く反省を促したいと思う」
「りょっ! りょうかいしましたぁ! 猛省してますぅ! ごべんなざぁ~いぃ!」
「サードエンジャー。お前が素直な、いい部下で俺はうれしいよ」
こめかみから指先を離して開放してやった。
もし、ここで本気で泣かれたりしたら、俺のパワハラが確定してしまう。それだけは何としても回避しなければならない。
少しやさしくしてやろう。
「それで、がんばって解析した結果はどうだったんだい?」(にっこり)
「……その笑顔、気持ち悪いっス」
「あっそ」(すん)
「うんうん。やっぱりファーストエンジャーは、その何考えてるか分かりにくい顔じゃないとぉ」
「……お前って俺のこと舐めてるよな?」
「そんな風に思われるのは困りますぅ。あたしはファーストエンジャーのこと好きっスよ」
「あっそ」
「あっ! 今ちょっとうれしそうな顔しましたよね? ねぇ!?」
「……」
「照れてます? 照れてますよね!?」
「…………」
「むっ。無視はダメっスよ。図星つかれて恥ずかしいからって、無視はダメっスよ」
三等機関士がニヤニヤしながら覗き込んでくる。
(もう帰ろうかな)
「それでぇ、昨晩、計算した結果なんですけどぉ」
「お前、心臓に毛が生えてんの?」
「まさか! あたしは全身つるつるのスベスベですよぉ」
「ふーん」
「……機械油で」
「なんか悪かったな」
一応、乙女なのだから、自分には分からない葛藤もあるのかも知れない。
「で? 解析結果は?」
「まだデータ点数が少なくてはっきりしませんでしたけど、増加傾向にあると思います」
「……これは俺の意見ではなくて、世間話なんだけどな」
と前置きして、今朝のニュースの内容を聞かせてやった。三等機関士は目を見開いて、
「それって、本船だけじゃなくて、もっと広範囲で同じ現象が起こってるって解釈できませんか?」
「……何とも言えん。だが、電力会社も停電の原因は掴めていないようだし、ターミナルから何の連絡もないところを見ると、もっと広い視野で見定めるべき、なのかもしれない。結局、俺には船のこと以外はわからん」
「……」
普段から、おちゃらけた憎めないキャラが板に付いている彼女が、真面目な顔で真剣に考えている。
「なぁ、なんでこの件について、そこまでこだわるんだ?」
「……なんていうか、嫌な予感がするんです。胸がザワザワするっていうか…………「ビフテキ食い過ぎたか?」」
「胸やけじゃないっス!」
「じゃあ、ガーリックライスだ」
「えっ!? ヤダ! 臭いですか?」
「……お前、人格が三つ四つ被ってねぇか?」
「キャラが定まらないのはファーストエンジャーにだけは言われたくないっス」
「まぁいいや。セコンドエンジャーの開放点検の結果が出てからでもいいだろ。それよりも、お前は目の前の汽笛だ」
「ふぅ……。りょうかいですぅ! 絶対、今日中に復旧してやりますぅ!」
「いや、午前中でよろしく。午後から主機の排気弁やるから、手伝って」
「…………」
三等機関士がフォアマストに登り作業を始めたのを確認して、最低限の指示を出してから右舷の救命艇へと戻ってきた。
三等航海士がテキパキと降下の準備を進めている。
本船の救命艇は全閉囲型救命艇と呼ばれるタイプ。
全体がFRPでできており、天蓋が全集を覆い、艇内は完全に密閉される構造。外部はオレンジ色に塗装されている。
一般貨物船に装備され、本船甲板上のダビットと呼ばれる装置に格納されている。
穂積は乗艇に備えて安全靴の紐を締め直し、装備の確認をする。
煙管服の左胸のポケットにメモ帳とボールペン、右胸のポケットに塩飴がいくつか入っている。酔った時に艇内で舐めると気がまぎれる。
右太股の大きめのポケットには厚手の軍手と革手袋、尻ポケットには高光度LEDライトが入っている。完全防水のちょっと高いやつだ。
腰にはいつものポシェットを巻き、『AOBASAN』の船名が入ったオレンジ色の救命胴衣を着込む。
肩にストラップを掛けて首の後ろに回し、耳元に垂らしたトランシーバーのチャンネルを甲板部に合わせる。
(さて、準備は整った。救命艇で吐かないように注意しよう)
そのために早めに朝食をとったのだ。船乗りがみんな船酔いに強い訳ではない。
VLCCならまったく問題ないが、全長一〇〇メートル程度の中型船や救命艇は揺れ方が違う。
VLCCなら余裕で走破できる波も、波間に収まる大きさの船なら大きく揺れる。
学生時代、中途半端な船型の練習船に乗せられて何度吐いたことか。
そんな嫌な思い出に浸っているうちに、三等航海士のほうも救命艇の固縛を解き終わり準備が完了したようだ。
「では行きましょうか!」
艇長を任された三等航海士が余裕の表情で先陣を切って乗艇していくので、ついていく。
(こいつは酔わないんだろうな)
トランシーバー越しのやり取りが聞こえてくる。
『サードオフィサー、ご安全に! どうぞ』
『チョッサー、ありがとうございます! 艇員五名の乗艇、シートベルトの装着、確認しました。どうぞ』
『了解。ブリッジの許可を得て、降下開始せよ。どうぞ』
『了解。ブリッジ、こちら右舷救命艇。どうぞ』
『こちらブリッジ、セコンドメイト。右舷救命艇、サードオフィサー。どうぞ』
『セコンドオフィサー、艇員五名、ファーストエンジャー、AB-1、AB-2、OS-1、サードメイト、乗艇完了。シートベルトの装着、確認しました。どうぞ』
『了解。右舷救命艇、降下開始せよ』
『了解。降下開始します!』
操縦席に座った艇長がダビットの遠隔操作ワイヤーを引く。
救命艇の船首と船尾を吊り下げたままダビットが本船の舷外へ突き出し、艇が左右に大きく揺れながらデッキレベルまで降下。
さらに続けて海面へ向けてまっすぐに降りていく。そのまま数秒間、降下するとバシャンと着水音。
ボートエンジンを始動。
吸入された冷却海水が排気管を通って排気ガスと一緒に排出される。エンジンの前後進を確認し、問題ないことを艇長に伝える。
艇長が操縦席側面にある一斉離脱装置のリリースレバーを思い切り操作する。
すると、艇の船首と船尾からガコンガコンッと大きな音が聞こえ、ダビットとの接続が切れる。
今、艇は完全に本船のくびきから離れ、単独で海上に浮いている。
艇長は操舵ハンドルとエンジンを巧みに使い、本船から距離を取っていく。
一〇〇メートルほど離れたところでエンジンを吹かし全速で航走する。
しばらく走ったところで、艇長にウォーターカーテンのテストを求め許可を得る。
エンジンにブイベルト越しに接続された散水ポンプのクラッチを入れると、エンジンの回転に合わせてインペラが勢いよく回り、天蓋上部にある散水ノズルから海水が噴射される。
噴き出した海水は艇外の全周を覆い水のカーテンができる。これにより、もしも周りが火の海であっても、突っ切って脱出することができるのだ。
本船に残って監督している一等航海士をトランシーバーで呼び出し、ウォーターカーテンの具合を確認してもらう。
どうやら問題なく作動しているようなので、クラッチを切ってテストを終了した。
操縦訓練を終えた艇長は艇を緩やかに操縦して本船の右舷側に近づけていく。
一斉離脱装置を復旧。
本船側からダビットを操作してもらいダビットウィンチを巻き上げて、艇は徐々に海面から離れ、元の位置へと収まった。
艇員全員が艇から降りて、三等航海士の指揮の元、艇を固縛して右舷艇の訓練が終了した。
「いやぁ、お疲れさまでした! 楽しかったですね!」
三等航海士が興奮した面持ちでハツラツと宣う。
こっちは若干気持ち悪いっていうのに。くそう。
「では、次、左舷艇に行きましょうか!」
「……」
腕時計を見る。まだティータイムには早いようだ。くそう。
「……了解。行こうか」
そうして、三等航海士は今度は左舷艇の固縛を解いていく。……えらく速い。右舷艇で練習して慣れてしまったようだ。
その時、艏から汽笛が鳴り響く。
『ブゥォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン』
「あっちも早いな。やればできるじゃん」
やがて降下の準備が完了し、右舷艇と同じメンバーが左舷艇に乗り込んでいく。
「ファーストエンジャー!」
「サードエンジャー、治った?」
「はいっ!!」
めちゃくちゃ、いい笑顔でサムズアップする彼女。
「よかったな。だけど片付けまでキッチリやっとけよ? 現場油まみれじゃねぇだろうな?」
「この後やりますぅ」
「そうしてくれ。……あー。これから左舷艇降ろすから、どんな感じでやってるのか見とけ。片付けはティータイムの後でいいから」
「了~解~で~すぅ」
「……次、お前だからな! 俺はもうやんないから。酔うし」
「しっかり目に焼き付けときまっス! がんばってきてください!」
「んじゃ、もう行くわ」
「………………ファーストエンジャー」
「ん?」
「気をつけてくださいね」
「……おう」(なんだ?)
先ほどと同じ要領で左舷艇を降下させていく。
着水音が響き、エンジンを始動させる――「あれ?」
始動しない。何度か試してみるが、セルモーターは回るものの燃料が点火していないようだ。
艇長に断りを入れ、燃料系統のチェックをしようとシートベルトを外し座席を立った――そのとき。
「!!?!?? ――っうぉおあ!!」
天地がひっくり返ったかと錯覚した。
エンジンを挟んで、今まで座っていた艇の右舷側から反対舷、左舷側に思いっきり叩き付けられた。
幸い、救命胴衣がクッションになり、さほどダメージを受けなかったが、全身が左舷壁面に押さえ付けられるかのように重い。
歯を食いしばって顔を上げると、他の四人も同じ方向に引き寄せられているようだ。シートベルトで何とか耐えている。
トランシーバーが何かをがなり立てているが、雑音が酷く聞き取れない。
早くシートベルトをしないと危うい。
もはや右舷側に戻ることはできそうにないので、左舷側の開閉ハッチすぐ横の座席に取り付き、シートベルトを引っ掴む。と、艇のFRPが嫌な音を立てたのはほぼ同時だった。
左舷側ハッチの蝶番が歪み、ボルトが弾け飛んでいく。
ハッチの外枠が外に向かってめくれ上がり、限界を超えた瞬間、脱落した。物凄い勢いで外に吹き飛んだ。
左舷側のハッチカバーは丸ごと消え失せ、穂積は開口部から吸い出されるように艇外に放り出された。
シートベルトにつかまって必死に耐える。
破壊されたFRPの淵はノコギリのように鋭くギザギザにささくれ立っている。シートベルトはそのエッジにぎりぎりと擦れ、繊維が綿毛のように飛び散る。
「――――っくうぅううううう!!」
シートベルトはミチミチと悲鳴を上げて繊維がバラバラに解れ、脆く、細くなっていく。
『――――ブチン』
あまりにも呆気ない音を立てて、シートベルトが切れた。
命綱を失った穂積は背中から襲い来る引力に抗う術もなく、海面と平行にすっ飛んでいく。
本船の甲板を見上げると、ハンドレールにしがみついて、何か叫んでいる彼女と目が合った気がした。
背中を打ち付ける感覚と同時に、穂積の意識は暗転した――。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる